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ICTを使った高校授業:Canva xキャリア教育でできること (1)

GIGAのおかげか、高校現場でもICT機器の導入が活発になってきました。特にクロームブックが多く、授業の実践どうしようとか、事例を知りたいというお話をよく耳にします。ここでは、Canvaを使ったアウトプットでするキャリア教育のミニプロジェクトについてお話しします。学年は高校2年で、英語と日本語両方を使って進めるちょっと変わった授業です。なので、英語の授業実践としても、探究的な学習の一部としても参考にしていただければと思います。

Canvaとは

Canvaは、オンラインで使える無料のグラフィックデザインツールです。パソコンのブラウザがあればいつでもデザインが可能です。もちろん、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末のアプリにも対応してます。(公式サイトより) 

https://www.canva.com/ja_jp/learn/easytodesign/

とにかくテンプレートがお洒落で、しかも無料で簡単に使えるとあって学校での使用がどんどん増えています。

授業のテーマ

科目名は「国際理解」と言います。5教科に属さない特殊なものです。本校のグローバルクラスは英語学習を優先順位のトップに置くのではなく、言語を通して見る世界を大切にしています。なので、個人的には日本語でも英語でもなく横断的に学ぶ授業にすることにしました。

生徒は教材としてQ:Skills for Successを持っています。この教材は、考えるためのOpen Question(はいかいいえで答えられない質問) が多いのが特徴です。Unit 1のBig Questionは"What is a good job?"さまざまな職業について学びながら、自分の特性や、自分がどんなことに向いているかを掘り下げていきます。

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授業の流れ 前半部分

最終的に、"What is a good job?"を自分の言葉で答えられることが目標です。その過程で、自分の特性と自分に向いた職業について調べ、Canvaで自分を表すポスターを作ることにしました。

Step 1: Mostly English
Qを使いながら、英語で学んでいきます。写真を使って職業について答えたり、仕事をしている人へのインタビューを聞いたり読んだりして問題に答えます。ペアで答えを確認しあったり、互いに英語で質問しながら進めます。教育用SNSのGoogle ClassroomやSeesawを活用し、そこへ分かったことなどを書き出します。

Step 2: ほぼ日本語
16 Personalitiesのサイトを使い、自分がどのパーソナリティなのか調べます。調べたら、互いに質問し合いながら、友人の視点、自分の視点で実際のどうなのかということを言語化します。やっているうちに、新たな自分の魅力に気付いたり、ある現象が起こった時なぜ自分がそう受け止めるのかなどが見えてきます。例えば、私と同じ広報運動家であれば「管理を極端に嫌う」という記述がありますが、「なるほど、だから自分は今までそういう場で苛立ったのか!」と分かるのです。

自分についてよく得意不得意を挙げなさいなどと聞かれますが、それが正確に言える高校生などいません。むしろこのようなサイトを活用することで、より自分についての解像度があがるのです。

ちなみに、一通りのことは日本語で書いていますが、恋愛感などさらに深い部分は情報が英語でしか書いていないので、うっかり英語の勉強にもなります。

Step 3: 日本語
前回の16 Personalitiesを使って仕事を検索します。実はIndeedは16 Personalitiesを紐付けしています。例えば、広報運動家については以下のような記述があります。

職場では、新しいアイデアを探求する機会と、その探求に対して同じモチベーションを持つ仲間と一緒に仕事をする機会を求めています。彼らは、温かさ、創造性、オープンマインドを持っているので、聞き上手です。彼らがチームに加われば、革新的で周りの士気を高めてくれるて、チームメンバーも頼りにすることでしょう。

つまり、仕事をする未来の自分像を生徒は描きながら、実際にどんな仕事があるかということまで調べられるのです。

続きはPart 2へ!

書いているうちにすっかり長くなってしまいました。次回はIndeedを使った活動と、そしてやっとCanvaでのアウトプットについてお話しします。

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