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私がビジネス書を読まない理由。 書評番外編

皆さん、こんにちは。今回は書評の番外編ということで(まだ本編1回しかやってないけど)、なぜ私がビジネス書をあまり読まないのか、その理由について書きたいと思います。

たまに友人が「この本(「ビジネス書」のタイトル)読んだ」、というのを聞くと、学術書ばっかり読んでる自分との乖離を感じてしまい、なんで自分ってビジネス書読まないんだろうとちょっと考えてみたんです。それを今回は示していきたいと思っています。

(あくまで私個人の感想であり、当たり前ですが、誰のことも誹謗・中傷するつもりはありません。ビジネス書も読めない負け犬じゃんwwwと思っていただくのは全然構いません。)

ビジネス書の人気

最近はこんな状況ですから、家に籠る時間も増えて、読書をする時間が増えた人も多いのではないでしょうか?私もそうです。ちょっとした仕事の関係で読まなくてはいけないのもありますが、仕事には全く関係のないものを読むことも多いです。

そんな中で今売り上げがどんどん上がっているのが、「ビジネス書」のカテゴリー。このグラフは、2018年のものと若干古いものですが、当時でビジネス書の売り上げが他のコミックや雑誌を合わせた数よりも大きいことはその人気ぶりを示しているのではないでしょうか?

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さらに現在のCOVID-19の影響で、今までの仕事が立ち行かない、新たなビジネスモデルを模索しないといけない理由から、その売り上げは現在進行形で上昇しているそうです。

そもそもビジネス書って何?

よくビジネス書と一緒くたにされるのが、「実用書」と言われる類いのもの。

出版業界からすると、「実用書」は読んで時の如く、日常の生活に生かせる知識を集めた本。対して「ビジネス書」とは、多忙ゆえに活字から離れていた多くのビジネスパーソンが読む本。(ビジネス賞大賞2019による。)

こう見ると、そもそものターゲット層が違うことがわかります。

理由①: 具体的すぎる

私がビジネス書をあまり読まない理由の1つ目は、具体的すぎるということ。

著者の人生観や働き方、思想が全面に出た書籍は、抽象性を感じることが極めて難しいと思うんです。もちろん彼らのことばの何処かには、色んなことに通ずるものがあるとは思うのですが、同じ土俵に立って考えるのは無理があるように思えます。

あくまでアイデアの生まれる、本当に「小さな種」として受け取る分にはいいかもしれませんが、鵜呑みにしてまんま同じことをやってみるのはリスキーすぎると思います。(幻冬社の箕輪さんなら、つべこべ言わずやれと言うと思いますが...。)

理由②: ソースが少ない、もしくはない

次の理由は、論拠となるソースが少なかったり、もはや存在しないということ。

作者の好きな偉人や目標とする企業家の格言のソースはどうでもいいんです。そこじゃない。数字や統計のある客観的データの話です。

彼らもその業界の第1線で活躍するような人なので、データがなくたってある程度はわかっているんだとは思いますが、読者はそこまで知らない。「俺は知っている」、と自負なさる方がいるならば、では出版お願いします、と独り言。

そうしたデータがないので、どうもバイアスかかってないか?すごく個人的な体験だな、と感じてしまうんです。

理由③: エンタメ感強い

ここでの最後の理由は、本を書いた「著者の」人気度と売れ行きが比例してくること。あくまで「本」の人気度ではないことがミソ。

著者がメディアに出てるから買おう、なんか面白い雰囲気醸してるから買おうという理由でその著書に手を出すのは、契機の1つかもしれませんが、「それを読んだ、最悪の場合買った」だけで超越者になった気分になってしまうのが危険なのです。

先日たまたまtwitterのスレで、「ビジネス書読まないやつは人間のゴミ、そんな奴らと俺は違う」という趣旨の投稿を目にしました。そしてその人の後ろの棚には、「革○のファンファーレ」、「〇〇再興戦略」が置かれていました。

もしかしたら本当に作者の意図を理解した上でその発言をしたのかもわかりませんが、少しばかし過剰な発言ではないかと、直感的には思いました。

大学生として自身の専攻が好きで結構な時間をかけてる身としては、そういう言論があることにショックは受けましたが、ある一部の人の発言なので気にしないように。

著者に賛同することは構いませんが、「それが世の全て」思想が危ないのです。

***

私も全くビジネス書を読まないわけではありません。著者の用いたソースをさらに追っていくのも面白いですし、より情報の密度も深まるので。今現在の社会を知る上でも、有益なソースだとは思います。全く読まないのは、相手を知らないことに等しく、それこそ極端な意見となってしまうので。

(SHOWROOMの前田氏の『メモの魔力』はいいと思います。単純に書く作業が嫌いじゃないので、言いたいことはわかるし、研究のメモ取りにも使えるし)

紙書籍の売り上げが下がっても、電子媒体の売り上げは上がっていきます。オーディオ技術も最近出てきたので、そうしたメディアでのビジネス書人気はもう少し続くとは思いますが、それ一辺倒になってしまわないような社会になればいいなと思ったりする次第です...。

大丈夫かなぁ。○ews○icksに消されないかな。私は編集長推しですよ!!

おしまい。

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