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【華茶だよりvol.30】龍井茶を「品種違い」で飲み比べしてみた

みなさんこんにちは、ゆえじ ちゃんこです。中国茶&台湾茶マガジン【華茶だより】2023年4月24日号をお届けします。

今回は龍井茶の品種違い飲み比べレポートについてご紹介します。

春だ!新茶だ!龍井茶だ!

4月中旬には香港にも今年の明前茶(4/4清明節前の3月中〜下旬に茶摘みをした新茶のこと)が届きました!!

早速買って飲んでみたのですが…

まあおいしい!!!

新茶は毎年おいしいのですが、
今年は当たり年な気がします。おいしい。

飲み比べをしてみました

龍井茶にもいくつか品種があるのですが、今回はちょうど手元にあった龍井43号と群体種を同時に淹れて飲み比べをしてみました。

2022年クロップなので新茶のようなハッキリとした個性や特徴は目立たなくなっていたものの同時に飲み比べることで品種の違いは際立ちました。

龍井43号
代表的な龍井茶の品種です。日本茶でいうところのやぶきたのようなイメージ。茶葉は全体的にまるくてぷっくりしています。

群体種
いわゆる在来種のこと。茶葉は比較的細長くしゅっとしています。

(左)龍井43号(右)群体種

水色
どちらも透明感のある明るい若草色

(左)龍井43号(右)群体種

茶殻
どちらも葉が薄く柔らかくちぎれやすい。
ちょっと触るだけでやぶれる。弾力性もない。
色は全体的に明るい黄緑。

(左)龍井43号(右)群体種
(左)龍井43号(右)群体種

香り

龍井43号
ほんのりまるい甘い香り、奥行きがある、草っぽい青さもある。2煎目は香ばしさが前に出た。もわっと感はない。

群体種
ひらべったい甘さ、ほんのりせんべいのような香ばしさ。2煎目はちょっともわっとこもったような感じ。

味わい

龍井43号
のどごし。香ばしさ。舌に緑茶らしい心地いい渋みが残る。
緑茶を飲んでいる満足感。後味は渋みが甘みに変わる。

群体種
おいしい。清らか、透明。舌から喉の奥まで貫く何かがある。
お茶が通ったあと舌の上にキュンとした甘みが残る。喉元は心地いい。

まとめ

一言で言っちゃうならもう

どちらも違ってどちらもおいしい!

これに尽きるのですが。

今回飲んだものに関しては、群体種の方が透明感が高い印象でした。

私が初めて飲んだ龍井はたぶん龍井43号で。炒り豆のような香ばしさと甘さが同居するやさしいお茶。これぞ龍井!という体験。

その後、西湖へ行って群体種の龍井を飲んだ時は「なにこれ!?」という驚きがありました。これが龍井なの!?っていう。概念が変わった。それは炒り豆感があまりなく、とにかく清らかで、味がしない。でも存在する。そんなお茶でした。

ひとくちに「龍井茶」と言っても、品種や作り手が変わればまったく違うお茶のような味と香りになる、ということ。

だから中国茶は面白いですね。沼が深い。

次回は5月8日の配信を予定しています。
よろしくお願いいたします。

ゆえじ ちゃんこ


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発信者プロフィール

ゆえじ ちゃんこ | 中国茶ナビゲーター

中国茶の淹れ手として地球にやさしい中国茶交流会(通称エコ茶会)など各種イベントで中国茶の魅力を伝える活動を10年以上継続、のべ500名以上の方にお茶を淹れてきました。

オンラインではSNS総フォロワー7000名以上の方に向けて中国茶の魅力を伝える情報発信を行っています。

Amazonで販売中の電子書籍『世界一わかりやすい中国茶のはじめかた』はKindle新着売れ筋ランキング1位獲得!!

現在は福建、香港、東京の3都市を拠点に活動中です。

また、ライブドア公式ブロガーとして絵日記ブログ『中国でブルジョワ華人の妻してます』では国際結婚や海外生活についても発信しています。

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