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【NBA】GPⅡが帰ってきた❗ワイズマン放出トレードの評価とGSWのこれからの方向性(バイアウト、ドレイモンドの契約)について

こんにちは、ユエです🌔

1年でNBAが最も盛り上がる時期、トレードデッドライン(TDL)が今年も終わってしまいましたね。

基本的には動かない我らがGSWにも今年は動きがあり、一部寂しさを残す結果となってしまいました。

ご存知、GPⅡ/Wisemanトレードです😭

内容は以下の通りで、4チームを巻き込んだ意外にも大きなトレードとなりました。

GSWの放出、獲得したものを改めてまとめると以下になります。

  • ワイズマンとMEM(2026)と自前(2028)の2巡目指名権2本を放出(MEMの指名権には31-42位のプロテクト付き)

  • GPⅡとATL経由の2巡目指名権(2026、2028、プロテクトなし)を2本獲得

指名権の数、年には変化がなく、ワイズマンとGPⅡを交換したような形になったのが今回のトレードになります。

※GPⅡ獲得のために2巡目指名権を5つ放出した、と勘違いされている方も居ますが、2巡目指名権の総数はトレード前後で変わっていませんので、ご注意下さい。

今回の記事ではこのトレードの評価と影響について考えていきたいと思います。

柱は以下の通りです🔽

  • トレードの評価、影響

  • バイアウト市場での補強の見通し&ツーウェイ組のコンバート

  • 来季への影響

それではいきましょう🚗

✅トレードの経緯とトレード自体の意味

今回、ワイズマンを放出して、GPⅡを放出した動きには幾つかの意味があります。

  • ワイズマンのドラフトが失敗(ここでの失敗はGSWが育成できなかったという意味です)に終わったことを認めた

  • 若手を放出、ベテランの獲得という優勝を目指す動き

  • 2人のサラリー差によるタックスの削減

トレードの経緯を改めて確認しながら見ていきましょう。

まず、オーナーのお気に入りであり、コーチカーもここ数年ずっと擁護し続けたワイズマンを遂に放出してしまったのは、育成の失敗を認め、未来の一部を諦めた、と言えます。

ここ最近は、モーゼスとともに健康でありながら起用されない日が続き、それはローテーションメンバーが少ない試合でも変わることはありませんでした。

加えて、The AthleticのJohn Hollinger氏が『ワイズマンを見返りなしで放出した場合は来季含めて131Mのタックス削減に繋がる』と報じたように、彼をただ起用、育成せずにベンチに置いておくにはあまりにコストがかかり過ぎる、というのが事実としてありました。

周知のようにGSWは理想的なシーズンを過ごせておらず、今回のTDLを迎えるに当たっては(極端に言えば)以下のどちらかを選択する必要がありました。

  • 今季の優勝を諦め、タックスの削減、若手を維持、起用、育成し来季以降のシーズンの準備をする

  • 優勝を目指して若手を放出、即戦力になりうる選手を獲得する

では、GSW内部ではどういう意志が示されていたかというと…

カーがTDLの5日程前に優勝について以下のようなコメントをしていました🔽

『我々は何者も恐れていない、優勝を目指している』という頼もしい言葉ではありましたが、内部からはトレードを示唆するような発言は出てこず、この段階ではあくまで現状のロスターで戦い抜く、という話でした。

それが一変したのが2月8日。

アスレチックから以下の報道がありました。

『GSWはもし"充分なアップグレードがオファーされた場合"、ローテ外の若手を動かす話し合いに参加し、アイデアを検討する意欲を増してきている』

https://twitter.com/yuegsw03/status/1623064664094691333?t=q_QiDfrIuGN4KQ_Tj8BanA&s=19

ここではワイズマンとモーゼスがトレード対象として挙げられており、トレード当日も色々な憶測や動きが飛び交っていたのが、彼ら2人でした。

結果的にはワイズマンのポテンシャルを評価していたDETに他のチームを巻き込む形でトレードが成立しましたが、あわよくばモーゼスも動かそうとしていたのは、悲しいことに事実でしょう。

(GSWがモーゼスの価値をかなり高く設定していたという情報もありました)

Source: The Warriors have been shopping Moses Moody and there is interest around the league but as of now the Warriors’ asking price has been too steep.

https://twitter.com/JDumasReports/status/1623749027434225665?t=vM-9Bg_H-kCLP76GpuXccA&s=19

ワイズマン、モーゼス、そしてOGアヌノビーのトレードの見返りとして求められていたクミンガも、GSWがロッタリーピックで指名した選手であり、当然熟考の末に選択されたはず。

その内の2人を2年、3年で放出(しようと)したのは、改めてGSWは選手を選ぶチームであり、GSWが育成上手だという"神話"は決して完ぺきではないことを明らかにしてしまったと個人的には捉えています。

これまでコーチ、チームメイトがワイズマンの才能や努力を称賛してきたのを見てきただけに、今回のトレードが残念でないかと言われれば嘘になります。

モーゼスが幸運にもトレードされなかったのはせめてもの救いですが、厳しい状況なのは変わりありません。

GSWはモーゼスを改めてしっかり育成する必要があります。

ワイズマンには新天地でGSWを見返すような活躍をしてほしいと願っています🙏

✅GPⅡの帰還とそのメリット

ワイズマンが行ってしまったとはいえ、Fan FavoriteなGPⅡが戻ってきたのは望外の喜びでした。

ここ最近のGSWは起用できる選手の少なさから少人数ローテで戦っており、それ故の疲労や怪我でずっと厳しい戦いを強いられてきました。

そこにフィットすることが既に確定しているGPⅡを加えて、ミニッツを分散できる算段がついたのは良い動きだと言えるでしょう。

元々、特にファンの中で広がっていた懸念は『若手を放出して選手を獲得してもフィットするかが未知数』というものでした。

"ならばフィットすることが確定している選手を取れば良い"

とばかりにテクニカルなトレードを成功させたのは、流石のマイヤーズでしょうか🤔

また、GP2の獲得にはもう1つのメリットがあることが獲得直後から報道されていました。

それがタックスの削減です。

参考までにワイズマンとGPⅡのサラリーを比較すると以下のようになります。

🔷GPⅡのサラリー

  • 22-23 8.3M

  • 23-24 8.7M

  • 24-25 9.1M(PO)

🔷Wisemanのサラリー

  • 22-23 9.6M

  • 23-24 12.1M

トレード後の今季のGSWの総サラリーは約190M。

これは今季のラグジュアリータックスラインを40Mオーバーしています。

元々は41Mオーバーしていたわけですが、この差額の1Mは、ルール上1Mにつき6.75Mのタックスが発生するラインにあります。

つまり今季は約7Mのタックス削減になるわけですね。

ついでに来季の総サラリーも見てみると、現時点では210Mになりますが、仮に

  • ドンテのPO破棄

  • ベテラン2人をミニマム契約で獲得

  • ルーキー1人と契約(2.5Mで計算)

で計算すると、総額は約212M。

トレード前で計算すると、これが約216Mになるので、その差額は4Mになります。

この4Mがタックス的にどこに属しているかというと、1Mにつき7.75Mのタックスを支払わなければならないライン(ラグジュアリータックスラインを50~55Mオーバー)にあります。

7.75×4=31、つまり来季は約30Mのタックスが削減される計算になります。

ちなみに来季はドレイモンドのサラリーを27.6Mで計算していますが、これは以下のルール上、PO破棄+延長契約の1年目は最低でもPOの額以上でなければならない為、そのようにしています。

【参考】

現行契約にオプションイヤーが含まれる場合にはオプションの行使・破棄を同時に行う契約延長が可能で、破棄を伴うケースでは、延長1年目サラリーを元々設定されていた額以上とした上で、契約延長年数をオプションイヤーを除いて+2年以上とする必要がある。

https://nbakankei.blogspot.com/p/nba-contract.html

ちなみに『トレードで獲得するくらいなら、最初から再契約しておけば良かったのに』という意見もあるでしょうが、あの時点ではGPⅡの望む大きな契約をオファーできる状況ではなかったというのが実情です。

ここまで見てきたように、数Mの差が数十Mになる世界ですので…

【参考】

また、トレード過程で獲得したサディック・ベイを維持すればよかったという意見もあり、ベイのポジションやスキルセット的にその意見には一定の説得感があります。

ですが、即戦力(もはや復帰後の話ですが)を求めていたGSWにとっては、100%フィットするか、フィットするか確実でない(良い選手ですが経験は浅い)、を天秤にかけたとき、より無難なGPⅡを選んだと考えています。

マイヤーズは『自分たちがそのときに持っていた情報的にはGPⅡの獲得がベストだった』と述べています。

Warriors GM Bob Myers was asked if the team could have kept or seriously considered keeping Saddiq Bey. Myers says at the time of the decision with the information they had, they felt like Gary Payton II was the best move.

https://twitter.com/KylenMills/status/1625211412946763777

つまり、GPⅡの獲得には以下の3点のメリットがあったと言えます。

  • 1年レンタルではない即戦力のベテランを獲得できたこと(チームの課題であるDFの強化)

  • タックスを大きく削減できたこと

  • GPⅡが望んでいた大きな契約を与えつつ、再びGSWの一員に加えられたこと(本来は不可能だった)

デメリットはワイズマンという才能を失った、それに尽きます。

一言でいえば、このトレードは折衷案的だと言えます。

先述したように、タックス削減or即戦力の獲得(方向性の統一)をTDLでしなければならなかったGSWは、結果的に未来の一部を犠牲にすることで、フィットが確定している優勝を目指すためのピースを手に入れることができました。

これは未来を犠牲にしすぎることなく、現在を最大化しすぎることもなく、というラインのようにも見えます。

(オールインではないため中途半端とも言えますが、この辺りが過渡期にあるGSWにとっては落としどころだったと評価しています)

正直『その手があったか』というトレードでした😳

はい、これでトレードの評価は終わり❗

…といきたかったのですが、このトレードには文字通りの”罠”が隠れていたのです😱

✅GPⅡは即戦力ではなかった

トレードの翌日、信じられないようなニュースがGSWファンの間を飛び交うことになります。

トレードで獲得したGPⅡが、実は残りのシーズンの大半を欠場するほどの怪我(腹部のコアマッスルの負傷)を負っており、トレードが危機に瀕している、というのです。

日本時間2月13日時点で正式にトレードは成立しましたが、GPⅡは長期離脱の見込み(1ヶ月後に再評価)で、GSWが本来期待していたトレードではなくなってしまった、というのが事実になります。

一体、何があったのか。

この事件については既に日本語での記事も多く出回っていますし、改めてここでまとめることでもないのですが、一応各ソースをつなぎ合わせると、大体以下のようにまとめることができます。

  • GPⅡの医療情報はトレード時にはGSW側には伝えられていなかった

  • GSWはこの状況に非常に怒っている(即戦力を獲得できなかった)

  • スタッフ、見解等の違いはあれ、GSW側としてはGPⅡの怪我はプレイさせられるようなレベルのものではなかったと考えている(Slater氏の理解)

  • GSWはこの件(情報を公開しなかった)をリーグ事務局に報告。協働してトレードを成立させた

  • PORには調査が入ることになり、結果次第では罰金、指名権の剝奪の可能性もある

また、この過程で、

  • GPⅡがPORにトレード要求を行った

  • 痛みを抱える彼に対し、PORは痛み止めを投与(注射or経口)し強引にプレーさせていた

  • PORGMのジョー・クローニンは上記を否定

  • GPⅡの代理人は注射の事実を否定

等々、噂か真実か断定できないような情報も飛び出していましたが、それについてはここでは言及しません。

ともかくGSWとしては、GPⅡを取り戻すことには成功したものの彼の状態が想像以上に悪かった、ということに尽きるかと思います。

それを踏まえると、結果論にはなりますが、わざわざワイズマンを出してまでGPⅡを獲得するべきではなかったのではないか、という意見もありうるでしょう。

今季の残りをステフ、GPⅡがいない状態でどこまで戦えるかにはなりますが、現時点でのこのトレードの評価が下がったのは間違いありません。

ただ、獲得したGPⅡが深刻な怪我をしていたというのはGSW側にはどうしようもなかった問題ですし(直前のGSW戦に出場していた)、タックス問題に苦しむGSWにとっては、特に来季の30Mのタックス削減は大きかったと思います。

(ドレイモンドとの契約の兼ね合いについては後述します)

何よりGPⅡが帰ってきたことがDUBNATIONに与える喜びは大きかったでしょうから、そういった感情面まで踏まえると、このトレードはプラス面が優っているのは明らかだと言えるでしょう。

ワイズマンを放出せざるを得なかったのは非常に残念ではありますが、チーム状況的にどうしようもなかったでしょうか…

むしろ、彼の才能を評価してくれる他の球団があって、そこでスターターになれる見込みもあるなら、キャリアのリスタートとしては決して悪くないと思います。

GSWでは兎にも角にも扱い切れなかったわけですから、トレードが起こった以上はDETのワイズマンを応援するのみです💪

✅バイアウト市場を利用するのか、しないのか

というわけで、GPⅡがしばらく戦力になれず、チームもかなり頼りない現状ではバイアウト市場での補強が1つの希望になるでしょうか。

何らかの方法で15番目のスポットを埋め、戦力を強化する必要があります。

GPⅡの怪我が深刻な場合、マジックからウェイブされたパトリック・ベバリーを狙うとも言われているGSW。

一体、どんな候補がいて、誰が望ましいのかをこの章では見ていきます。

そもそも利用するのかどうかも。

ちなみにマイヤーズの見解は以下の通りです。

🟧バイアウト市場での補強についてのマイヤーズ

『それはコーチがその選手をどう使うかによっても決定される。我々が"ビッグマンがいる"と言っても、コーチングスタッフが"私達は彼をプレイさせない"というなら、仮に彼が7、8フィートあろうが意味がないということだ。

全てのバイアウト市場の検討はコーチングスタッフとの連携の中でなされなければいけない。使わないなら何故その選手を連れてくるんだ?ということになる。

だが、もしコーチングスタッフ、フロントオフィスが絶対的に助けになると考える選手が居るのなら、我々はその選手を狙うつもりだ』

https://twitter.com/yuegsw03/status/1625273452612710402?t=mjP6iEFCM1TyYO1WQsSBRA&s=19

カーは『近年のバイアウト市場は誇張されている』、『通常は大きなインパクトを与える選手を見つけるのは難しい』と述べています。

さて、Keith Smith氏の記事によれば、潜在的なバイアウト市場には約20人がいると言われています。

この中+Monte Poole氏の記事から既に契約が決まっている、決まりそうな選手を除き、かつGSWにフィットしそう、必要そうな選手を広く挙げると以下のようになります。

  • パトリック・ベバリー

  • ケム・バーチ

  • ドウェイン・デッドモン(⇒PHI)

  • スタンリー・ジョンソン

  • サージ・イバカ

  • ナーレンズ・ノエル

  • ケリー・オリニク

  • デリック・ローズ

  • サディアス・ヤング

  • ケビン・ラブ

  • ゴードン・ヘイワード

あとは、ツーウェイ契約のタイ・ジェローム、アンソニー・ラムも15番目のスポットを埋める候補にはなってきますね。

以下、市場に出てくるとしたら、という仮定で話を進めます。

GSWのニーズはサイズとシューティングだというのはTDL前から言われてはいました。

それはバイアウト市場でも大きく変わらないでしょう。

🔷センターを狙う?

例えばノエル、バーチあたりを積極的に狙うかというとそうは思えません。

これはマイヤーズも暗に示していることですが、結局のところ、GSWは歴史的に見てもサイズを追加するためにビッグマンを獲得しませんし、そもそも古典的なセンターをあまりうまく扱えません。P&Rを主戦術としないからですね。

うちのルーニーはもはや特殊型のセンターです。

シュータープレイ、オフボールムーブを肝とするGSWでは、彼のようにシューター、カッターたちの動きを熟知し、スクリーン、パスなどでサポートできるセンターが望ましいです。

この時点で多くのセンターはふるいに掛けられてしまうので、余程でなければルーニーで、ドレイモンドで良いという選択をカーはするでしょう。

ノエルはボーヤンとのプレイを見ていても、スクリナーとしてシューターとの相性が良さそうで、かつリムプロテクターとしても魅力的な選手なのですが、ジャマイカルが復調してきた以上、彼を使い続けるのがフィット的にも無難な気はします。

【ナーレンズ・ノエル】

🔷ウイング、PFを狙う?

さすがにヘイワード、オリニク辺りが利用可能になるとは思えないので、個人的な選択肢として残るのは、ガード陣を除く、

  • ケビン・ラブ

  • サディアス・ヤング

  • スタンリー・ジョンソン

になるでしょうか。

GSWが好きそうなのはDFが良く、今季は3ptの確率も良いスタンリー・ジョンソンでしょうが、プレイに荒さが目立つので、個人的にはヤングかラブを推したいですね。

【ケビン・ラブ】

ラブはアウトサイドシュートの脅威+優れたリバウンダーですが、シューターメンタリティが強過ぎて(シュートの約7割が3pt)タフ気味でも打ってしまうのが懸念点です。

またDFの評価は低いため、DFに苦しむGSWの補強点としてはズレています。

ただ、そこはある意味GPⅡで多少補強はできたと言えますし、調子が良ければ30得点を叩き出す爆発力とパス能力は利用可能なら引き入れたい力です。百戦錬磨の選手ですし、頼りになるはずです。

2021年のオフにはGSWが興味を示しているという噂もあったので、市場に出た今、狙っているかもしれません🤔

【サディアス・ヤング】

ヤングはアウトサイドシュートこそないですが、意外とスキルフルで出来ることが多いです。

よくコートを見ていて、パスやカット、リバウンド、インサイド得点で貢献できるスマートな選手だと思います。DFも悪くありません。

相性という意味ではリストの中でも上位に入る印象ですが、3ptがないのはやはり懸念点です。

🔷ガードの補強?

個人的にはガード陣の補強はあまり気の進まない方向性です。

現状チームのサイズがあまりに小さいですし、結局3ガードが攻守でバランスよく威力を発揮できるとすれば、それは選手としての性質がフロントコートに近く、かつDF、オフボールでの貢献が素晴らしいGPⅡが3番目にいるからだと思います。

仮にベバリーを獲得したとしても、似て非なる選手のGPⅡとべバリーではコート上での他のガードとの相性は全く変わってくるでしょう。

GPⅡの代わりとしてベバリーを獲得するのは個人的には反対、ですかね🤔

🔷やっぱりラムかタイ?

バイアウト市場での補強が失敗に終わるか、そもそも興味がない場合、ラムかタイのコンバートはして欲しいところです。

特にラムですね。

最近はツーウェイ契約の制限のために試合には出場していませんが、3ptを40%で決めるシュート力とインサイドDF、意外とパス能力もあるので頼りになる選手です。

選手としての落ち着きや熟練度、スキルの多さで言えば、タイの方が上だと考えていますが、GPⅡを獲得した以上、4ガードにでもするのでなければステフ復帰後にDFが決して良い訳ではないタイにPTを与えるのはより難しくなっていくでしょう。

とはいえ、現時点ではタイにはステフの離脱分を少しでも埋めてもらうことが期待されていますし、彼の役割はプール、ドンテ以外の選手では務まらないのでかなり重要です。

仮に今季GSWがコンバートしないとしても、間違いなく他チームで本契約がもらえる選手だと個人的には評価しています。

ステフ達とはまた違った、TOをほぼ出さないクラシックなPGなので、非常に惜しいですが…

ただし、この2人のいずれかをコンバートして今以上の強さを望めるかというと疑問符がつきます。

前回の記事でも書きましたが、そもそも2人はロスターの末端にいる選手であり、個人的には昨季のJTA、リー枠、即ちレギュラーシーズンの戦力として有用だと見ています。

今季、非常に素晴らしく、ありがたい活躍をしていますが、ゲームを一変させるタイプではありません。

そして、前回記事から時間は進み、何だかんだとレギュラーシーズンも終わりに近づいています。

なので、POを見据えて補強する場合はバイアウト市場からの補強がベター、だと思います。

📔結論
サディアス・ヤング、ケビン・ラブ(あるいは保険としてナーレンズ・ノエル)で埋めてみてはどうでしょうか?🤔

繰り返しますが、もし利用可能ならという話でご理解下さい🙏

追記(2/25)

🔷タイとラムのコンバート問題について

記事の執筆時点からいろいろと情報が加わりましたので、少し結論を変えたいと思います。

まず、予想通りというか、15番目を埋めるとしてもカーがタイ、ラム以外を選ぶとは思えないという情報があります。

その為、仮にバイアウト市場に有用(と思われる選手)がいたとしても彼らと契約する線は限りなく低そうです。

(カーはバイアウト市場を評価していないタイプのコーチです)

上に書いてあるように、2人のいずれかをコンバートしても、POでより有利に戦えるとは思えませんが、想像以上に怪我人、欠場者が多いため、残りのRSすらまともに戦えるか怪しくなってきているのが事実です。

ラムかタイで選ぶ場合、より優秀な選手を選ぶべきだと思います。

追加情報その弐としては、HOU戦に出場したPBJがやはり有能な選手だということです。

PBJはご存知の通り、サイズに恵まれており、試合間が長く空いたとしても安定したシュートタッチを維持し(3pt46.3%)、ベテランたちにシームレスにフィットするIQがある選手です。

ポジション的にはラムと似ていますが、ラムよりもできることは多く、単純にデカいため、DF、リバウンドでもラムよりも有用です。

(インサイドDFやガッツはラムの方が上でしょうか)

ここまでをまとめると、

  • 15番目を埋めるのは必須。ラムかタイになるだろう

  • PBJが起用に堪えうる選手なのは疑いない

  • 今すぐカーがラムの起用をやめるとも思えない。その必要もない

  • ただ、コンバートとなるとラムの優先度は下がる⇒PBJもその役割ができるから

  • タイも上記のガード渋滞問題から起用されにくい可能性はある。が、欠場者が多く、RSの残りでさえも彼のOF能力は欠かせない

  • タイは今季を終えた後も長身バックアップPGとしての活躍が見込める

新結論📔

コンバートついでにタイと安価な2、3年契約を結ぶ、でいかがでしょうか🤔

DFが課題ではありますが、サボる選手ではありませんし、正直、攻守を兼ね備えている選手というのはそうそう居ません。

育成の余地もある為、安く雇えるなら買い物としてはお買い得だと考えています🤫

✅終わりに:ドレイモンドの契約について

以上、GPⅡのトレードを中心に、バイアウト市場の候補なども見てきました。

DFに苦戦しているGSWですが、オールスターブレイクできちんと修正しないことにはPOの出場も危ぶまれます。

残り20試合前後しかない今、ドレイモンドが言うようにもっとハイレベルで戦っていかなければ、優勝は夢のまた夢のまた夢、でしょう。

それでは最後に、トレードで削減した来季の30Mがドレイモンドの契約にどのように影響するのかを見ていきましょう。

結論を言うと、厳しい財政状況に変わりはありません

トレードで削減された30Mはあくまでタックス、税金の方であり、チームサラリーは約4Mしか削減できていないのが実情です。

ですので、プールの契約金が更に25Mほど跳ね上がる来季、ウィギンズの契約金が10Mほど安くなるとは言え、ドレイモンドの再契約(27.6Mスタート)は依然として簡単ではない状況にある、と言えます。

来季のサラリーを先述したように212Mで計算した場合、来季のラグジュアリータックスラインを50Mオーバーすることになり、タックスは約247.5Mとなります。支払総額は約460Mになるため、ここを支払えるか否かがポイントになります。

今季は総額が約360Mなので、トレードで削減したとはいえ100Mアップするわけですね。

これまでの記事でも紹介してきたように、レイコブは400M(~500M)の支払いを不可能だと言ったり、その後の発言で含みを持たせたりしています。

🟧400Mの支払いは不可能だと以前話したことについてのレイコブ

『以前(確かに)そう言った。そして、それはビジネス的な観点から言ってほとんど考えることすらあり得ないことだ。だが、我々は立ち止まって状況を見なければならないと思う。というのも、真実は勝利が重要であり、私はもう一度優勝したいからだ。我々は今年も優勝したいと思っているし、同じことを今年の終わりにも言うだろう。シーズンがどう進むか見てみよう。毎週、毎月、毎試合、だ。何が起きても不思議じゃない』

https://twitter.com/yuegsw03/status/1611166842495840257


特にGSW周辺のファンやツイッター上の識者はこの辺りの感覚がマヒしがちなのですが、現時点で支払ってる総サラリーですら相当高いです。

それが更に100M(日本円約133億円)アップする。これが如何に厳しいかは感覚的にご理解いただけるでしょう。

レイコブが『ビジネス的に言えばあり得ない』というのも頷けます。

GSWは今、優勝と再建の狭間という非常に難しい時期にあります。

膨大なサラリーを支払っているからといって、若手もピックも、全てを優勝のためには犠牲にできないわけです。

それは今季のトレードを含めたGSWの動きやフロントの発言を追っていけば理解できる話ではあります。

どちらかというと、今季はサラリーのセーブに主眼を置いている印象が個人的にはあります。

同じコアで10年戦っているわけですから、BIG3がフロントの想像以上に選手寿命が長く、また優勝できるほどの力を維持しているという嬉しい悩みもあるでしょう。

もう繰り返しツイッターでも発言していますが、

『いつまで優勝を目指すのか』

があと1、2年のGSWを取り巻く疑問であり、裏を返せば期待値になると考えています。

個人的にはワイズマンを放出し、GPⅡを獲得した以上、来季も優勝を目指すとは思いますし、目指すべきです。

となると、460M前後を支払ってでもドレイモンドも残なさなければならないでしょう。その方が動きに一貫性があります。

(勝てなければ、来季にドレイモンドの契約を処理しなければいけなくなるはずです)

ですが、見てきたように来季は今季よりも資金繰りが困難になります。
1M=約9Mで考えなくてはいけないからです。

今季同様、補強は充分に行えないでしょうし、サラリーの安い若手、ベテランミニマム、ツーウェイ契約、ドラフト外、何もかもを総動員して戦っていかなければなりません。

補強が機能しなければ主力の負担が増え、怪我や離脱が増えていきますし、尚のこと優勝は難しくなっていきます。

ドラフトした若手が充分に成長し、戦力にならなければ、まさに今季のように苦しい戦いが続いていくことになるわけです。

これまでにも触れていることではありますが、様々な面で現体制の限界は近いです。

ステフがいるうちは優勝を目指すべき。

よく分かります。

しかし、目指すことと可能かどうかはまた別の問題になります。

結局、ステフが怪我したら終わりなわけですから、この補強も満足にできないサラリートップヘビー体制で優勝を永遠に期待し続けるのは少々酷かと思います。

しかし、このややネガティブな章に希望を持たせるとすれば、とにかく来季だけ莫大なサラリーを支払い、BIG3を維持するために、再来季以降のクレイとドレイモンドの契約を安く抑えてもらう、という方向性はやはり残っているということです。

【参考】

来季元々500M前後の支払いがあったところを、GPⅡの獲得+ワイズマン放出で少しでも安く抑えようとした(Tax−30M)、と見ることもできるからです。

ドレイモンドは来季こそ27.6Mですが、再来季から大きく下降する契約を結べるはずですし(例:PO年含め3年60M)、クレイも再来季からの2年契約(例:2年40M)で安い契約を受け入れてくれる可能性はあります。

ステフの現行契約の最終年、38、39歳時点でどうなってるかは想像もできませんが、そこで綺麗にBIG3体制を終えるシナリオもあるのではないか、と言いたいです。

しかし、最後の2年は優勝の為というよりはチームをより継ぎ目なく再建へ移行するためのクッション期間になると予想しています。

たとえ勝てなくとも、BIG3のストーリー、セールス、興行面の影響は大きいですし、各々メンターとしても優れています。

ステフを除く2人ができるだけ安い金額で残るならば、それはGSWとしても、ファンとしても望ましいシナリオでしょう。

と、最後の方は未来に行き過ぎましたが、ここまでのまとめと一言を置いてこの記事を終えたいと思います。

🔷まとめ

  • GPⅡの獲得は即戦力にはならなかったが、タックス削減の意味はあった⇒しかし、現時点でのトレードの評価は下げざるを得ない

  • タックス削減をしたところで、依然として厳しい財政状況なのは変わらない

  • ただしGPⅡを獲得した以上、優勝を目指すために来季、ドレイモンドのPO行使か彼との再契約を受け入れる必要がある

  • 今回のトレードはそれを多少助ける動きとして見ることもできる

  • 来季だけ莫大なサラリーを支払いBIG3を維持するシナリオはある(と信じたい)

ASブレイク時点で29-29となかなか5割から抜け出せないGSW。

この1週間でチームの動きやスキームを再確認し、ブレイク後には勝ち続けることが求められます。

もう敢闘賞は要らないので、とにかく勝ってほしいですね。

ワイズマンの為にも😭

今回は以上になります。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

いいね、スキ、フォロー、コメント、いつものようにお待ちしています❗

noteを始めてから記事の総PVが10000を超えられたのは、ひとえに皆様が読んでくださるおかげです☺

弱小な書き手ですが、これからも不定期で続けますので、どうぞよろしくお願いいたします。

🔷最後に…NBAを楽しむためのグッズ紹介

【佐々木クリス著 NBAバスケ超分析 語りたくなる50の新常識】

ご存知、NBAアナリストの佐々木クリス氏の書籍は私も購入させていただき、勉強しています。

言葉も平易、デザインもシンプルで分かりやすく、現在のNBAを知るための必携書籍になっています。

【NBA2K23】

NBAと言ったらコレ!
NBAの沢山の選手を知るにはNBA2Kをプレイするのが一番かも知れません。
能力、性質が完全に反映されている…とは言えませんが、どんな選手がどのチームに所属しているのか、実際に対戦できるので覚えやすいです。

ユエ的おすすめはマイキャリアでGSWを優勝させまくるプレイです(笑)

【マーカス・トンプソン著 ステフィン・カリー 努力、努力、努力: 自分を証明できるのは、自分だけ】

有名な書籍ですが、意外と読んだこともない方も多いのでは?
我らがステフの自伝的作品になっています。

ステフの生涯、努力、メンタリティ、そして特別性。

『彼の指先の感覚は尋常ではない。一瞬のうちにボールをコントロールする能力は、異常なほど素晴らしいんだ』(304頁)

GSWファン必読の一冊。


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