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願わくは花の下にて

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なんて事ないことだけれど、最近ふと思う。

お笑いライブとか演劇とか観に行って、最高に楽しくて面白くて、とても満たされた気分の帰り道。

1人で夜空の下を歩きながら。



ああ、このまま、いま人生終わりにできたら、
幸せな気持ちのまま終われるのに。って。

思ってしまった。


考えたくない明日の仕事も、
先行きどうしようもない職場のことも、
まあ大丈夫なんだろうけど自分の病気のことも、
お先真っ暗な気がする将来のことも、
どんどん歳をとっていく親と、年齢重ねただけで何もない自分とで、不安でしかない今後のこと。

いまここで人生終われば、そんなこと全て、一切合切、もう考えなくてもいいわけで。



厳密には、きっと終わりにしたいわけじゃなくて、嫌なことから逃げたいだけとか、考えるの面倒だからだとか、そんなどうしようもない理由なんだけれど。


ただ怖いことは、
来週だって来月だって、また最高に楽しいはずのお笑いとか舞台の予定が入っているってこと。
完結まで読みたい漫画とか、公開楽しみな映画とかまだ先に待っているのに。

いま終わりにしたら、その楽しい予定は絶対観れないのに、それでも今、終わりにしたくなってしまうことが、怖い。


楽しいはずのことよりも、嫌なことを終わらせることの方を優先させようと思考している、自分自身が怖くなる。


解釈は全然合っていないと思うけれど、西行のこの歌を思い出す。

願わくは花の下にて春死なん
その如月の望月の頃

西行

西行のいう「如月の望月の頃」は、西行が僧侶だからか、お釈迦様の入滅と同じ時期がいいってことらしい。


私は時期はあんまり気にしないけど、「花の下にて春」にっていうところ、いいなと思う。

風に舞う花びらと、澄んだ青い空を見上げながら、最期に目に映る景色としては最高だろうなって。

ライブ帰りの夜道なら、星空が綺麗な時がいい。

こんな思考に走るのは、元々の自分の性格なのか、疲れているからなのか、薬の副作用のせいなのか、それは分からない。
もしかしたら、全部かもしれない。



でも、今いきなり終わりにしたら、仕事の引き継ぎとか大変だろうな。
まあ、普通に退職しても大変だろうし、知ったこっちゃないけれど。

銀行とか友人の連絡先とかをまとめたエンディングノートなんて、まだ作ってないし。

SNSのアカウント、何の前触れもなく更新が止まって、家族誰もアカウントのこと知らないから、何の連絡も載らなくてフォロワーさん達が戸惑うかも。


……なんてことまで、ぐるぐる ぐるぐる考えて、やっぱり今、自分から終わらせるのは無理か、と思考が一巡する。

結局、考えるだけで何も行動できやしない、臆病者。


でも、これに関しては、臆病者で実行できないままの方がいいんだよな……


お願いだから、まだ楽しいことや嬉しいことが、ストッパーの役割のままでいて。

それを、"終わらせる"ことのトリガーにしたら、ダメだって分かってる。
分かってるままの、自分でいて欲しい。

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