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「シークレット・マツシタ怨霊屋敷」ネタバレ有り感想


南米ペルー共和国の首都リマにはかつて日系人一家が過ごした屋敷が有り、かつて一家惨殺事件が起きたその地では様々な怪奇現象が起こると言われており、主人公達がドキュメンタリー撮影のために立ち入るが失踪。6ヶ月後に発見された映像データを公開したのが本作である……というあらすじ。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(1999)辺りから一挙に復権を得て「パラノーマル・アクティビティ」(2007)や邦画でも「ノロイ」(2005)「戦慄怪奇ファイルコワすぎ!」(2012)等、多くの傑作良作を排出してきたモキュメンタリー・POVとカテゴライズされる系統のホラー映画です。

モキュメンタリー映画のお約束なのですが、まあ予算無いんだろうなあというのがもう全編でお察し出来てしまうつくりで所謂怪奇現象そのものは殆ど出て来なくて音響効果や手持ちカメラのブレ等で恐怖演出をします。封切日に映画館に観に行ったのですが初演時間が夜だったため、うっかり夕食を済ませてから入場してしまい手ブレ映像多用に気持ち悪くなってしまいました。怖かったかといえばまあPOV系映画ってホラー映画民的にそんなに猛烈に恐怖出来るものって少ないと思うのですよね。演出の妙や出演陣が無名なのに頑張ってるやんけ!みたいなのを楽しむというか。

屋敷のあちこちに記された「死」という文字。一家惨殺をした家主は最後に武士の作法で切腹をしたという伝承(日系人で武士とか関係無いしそもそも舞台は惨殺事件起きたのは20世紀)等々、随所に勘違いした日本ギミック盛々で、事件の真相はキリスト教の異端審問にかけられて非業の死を遂げた魔女の呪いという脚本ちゃん色々と欲張り過ぎではと思わないでもないですがモキュメンタリー映画の基本に忠実に映像の随所に怪奇現象をチラ見せしつつ登場人物達は悲鳴をあげて仲間割れをしてもう嫌だ俺はこんな所にいられねえ!とか単独行動した奴から殺されて全滅エンドで映像だけは回収されますがその後他の関係者も悲惨な末路を遂げたのだった……というのがナレーションで語られるという目新しさは1ミクロンも無いのですがまあそこを突っ込むのは野暮ですよねという感じです。

総評として目新しさは皆無ですがホラー映画民的には映画館に観に行って普通に満足度は高かったです。昨今の邦画ホラー映画でなんかやたら多用されるラストに唐突なモンスターバトル挿入されて主人公達が雑に勝利しましたでもやっぱ解決してませんでした続編あるかもね!みたいな終わり方より基本に忠実なのは好感が持てます。こういうので良いんですよ(゚∀゚)

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