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ネガティブな声、批判者、後ろ向きな人の必要性

新しい取り組みにネガティブな人や、批判していくる人にどう対応したらいいのか、どう扱ったらよいのか。そんな質問をよく受けます。

前提としては、ケースバイケースだろうと思うし、こうすれば良い、みたいな唯一の解決策なんて便利なものはない、とは思うんですが、僕自身はこんな風に考えるようにしてます。

まず、極端な状況を考えて見るんですね。
誰もネガティブな人がいない、批判一切なし、全員賛同、みたいな状況はどうなのか。これってどう考えても健全じゃないなと思うんです。
言いたいけど言えないって状況があるとしたら、それは組織の何かしらの圧力が強すぎるのだろうし、誰も興味がないので意見がない、というのは組織がやることに皆無関心、つまり冷めてるということで、これも組織と人の関係としてはあまり良くはないですよね。
だからネガティブな人がいる、批判的な意見が出てくる、というのは実はそんな悪いことではないと思うんです。

一方で、何をするにもネガティブな意見が多数を占めてる、後ろ向きな人ばかりで、何も新しいことが出来ない、生まれない。そんな状況はどうでしょうか。これもかなり問題です。新しい取り組みが全く出来ないとなると、この組織も将来は危ぶまれますね。

結局、全員ポジティブでも全員ネガティブでも良くないんです。バランスが取れてる状態が良いんです。新しいことは何でもOK、とにかくチャレンジ、みたいなのも変だし、かといって新しいものは全てストップ、動かせない。これも変です。何事もバランスが大事です。

まず、この前提みたいなものを頭に入れたうえで、現実、どういう状況が困るのかを考えてみます。

殆どの組織はどちらか極端ということではないと思うんですね。殆どはバランス取れている。ところが、問題になるのはお互いがお互いの立場や役割の理解しないこと、理解しようとしないこと。その辺りにあるのではないかと思うんですね。

健全な組織や集団では、かならず人々は勝手に何かしらの役割を担うものだと思います。新しいものに前向きで、とりあえずやってみようと動く人もいれば、最後まで疑問を呈して、動こうとする人の足枷やブレーキになる人もいます。これらは実は必要な役割を演じているんじゃないでしょうかね。当人が意識してない場合でもね。

まずはお互いがお互いの立場や見解を理解すること、少し俯瞰的に見て、多様な意見捉え方があること、その必要性を理解すること。そこから始めてみてはどうかと思います。

そして冷静に組織を見て見ると、多分、ネガティブな人も多数というわけでもないと思います。大抵は、2:6:2じゃないけど、20%ポジティブ、20%ネガティブ、60%日和見、つまりどっちでもない、あまり興味関心のない人、みたいな感じに分かれます。これは組織によって1:8:1みたいに、極端に無関心層が多い場合もあるだろうし、1:6:3みたいに、ネガティブな人がやや多いとか偏りがある場合もある。でも、殆どの場合、真ん中のどっちでもない、無関心な層が一番多いんじゃないかと思います。

現実のケースとしてよくあるのは、ネガティブな人の声が大きく、それに真ん中の無関心層が引きづられ、組織全体としてネガティブな雰囲気が漂って、ポジティブな人のやる気も削がれるという問題です。

ポジティブな人達は新しいことにチャレンジしてて、既存の組織の中ではそれだけでも難しい立場です。そこに応援者がいない、自分たち以外は全員ネガティブに捉えてる、みたいに見えてしまうと、途端にここまでしてなんでこんな大変なことしなくちゃいけないんだよ、なんてやる気を失ってしまったりね。

なので、僕はポジティブな人達を応援するようにします。でも、応援しながらも、ポジティブ層にも、ネガティブな人たち、批判勢力も必要なんだよ、とういことと、実はどちらでもない無関心層が一番多いから、という話をします。

一方で、ネガティブな人たちにも話をします。ネガティブな人たちにも、何かしらネガティブな理由があるので、その理由を聞きながら、あなたたちのようなブレーキを踏む役が会社にいることは必要なことなんだ、という話もします。新しい取り組みに懸念があることは分かるし、反対する理由も理解できるけど、会社としては新しい取り組みにGOを出しているのだから、少なくとも動き出してるものについては、動いてる人が動きにくくなるような発言や態度を取るのはやめて欲しいと伝えます。

この辺、何か型とかワークみたいなものがあるわけではないのですが、でも、何かお互いが相手の立場を経験しあってみるとか、何かしらの疑似体験でもできるようなワークなりはありそうな気はしてます。(何か良いものあれば教えてください)

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