美術館日記[15]ゴヤ版画「気まぐれ」@神奈川県立近代美術館鎌倉別館2024.9.7
コレクション展の前期「気まぐれ」の方を見に行ってきました。
現在は後期「戦争の惨禍」が展示されているようです。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/annex
ゴヤの版画は「みんなひっかかるだろう」とか「何の病気で死ぬんだろう?」とかタイトルが面白い。元のタイトルは誰がつけたんだろう?(ゴヤ本人?)
そしてそれを日本語に訳した人もユーモアがある人な気がします。
ゴヤは人ならざるものキャラクター造形が好きです。
同時開催で「1959-スペインにいった現代日本版画展」も開催されていて、
日本でどのようにゴヤが紹介されていたのか、スペインとの版画を介しての交流について紹介していました。
二代目館長の土方定一の書簡も展示されていて、「こういう条件で展示するからあれとこれとこの要求をのんでほしい」とか結構具体的にやりとりがわかるのが面白かったです。「そっちに行くからその時にこれをしたい」とか「あれをしたい」とか。
今みたいにメールもない時代に海外の美術館と交渉するのは非常にじれったく辛抱強さが求められただろうなと思いました。
作品の大きさや展示の規模としては割と小さめではありながら、日本でゴヤが紹介された初期の頃の文章などをじっくり読むのが楽しく、いい展示でした。