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投資銀行で働く人間の1日

箸休め程度に、投資銀行で働く4年目社員の1日を文字化しよう思う。私は大学を卒業後、某大手証券会社の投資銀行グループで証券化の業務についている。リーマンショック後規模は小さくなったがそれでも外資日系含め大手の証券会社なら投資銀行部門に証券化の部署が存在する。証券化というものはあらゆる資産を金融商品化する画期的なシステムである。例えば不動産の証券化はREITと呼ばれ広く売買されている。リーマンショックの元凶であるサブプライムローンも質の低い住宅ローン債権の証券化商品である。今となっては花形部署ではないがリーマンショック前は最高の職場だった模様だ。なんといっても商品のスキームが大変難しく(正確にいうとブラックボックス化していて誰もわからない)その分だけ手数料率が高かったため非常にボーナスが良かった。そして調子に乗った結果リーマンショックが起きてしまったのだ。

業務内容

基本日曜日以外は仕事をしている。日曜もたまにというか案件によれば仕事をしている。最近は在宅勤務で一生パソコンをいじっている状態である。一生仕事をしている感覚に陥るほど一生仕事をしている(笑)。まずは世界各国から送られてくるメールの対応。エクセルでの企業価値、債権価値の算定、提案資料作成、その他社内向けの資料作成、オペレーション(事務的な人たち)に指示。後輩の育成、指示。たまに就活生の面接。オンラインミーティング、または社外で訪問ミーティング、あとは事務作業等である。そして上司からコピーしてだとか〇〇調べといて、みたいな軽いノリのタスクをこなしていく。モンハンでいうと、採集クエストのようなものだ。投資銀行の世界もこれをこなさないと上級ハンターには上がれない。こんなかんだで一瞬にして毎日仕事に追われるように終わっていく。それがインベストメントバンカーである。

4年目バンカーの1日(平日編)

8:00起床。コーヒーを飲みながら、日経新聞(紙ベース)を一読。同時に録画してあるモーニングサテライトを視聴。日経新聞は政治面だとか裏面はほぼ読まず、金融経済関連の記事を読み込む。分からないことが有れば調べるか他部署の友人、先輩に聞く。直近ではENEOSの特別目的会社(SPC)が、NIPPOに対してTOBを行った案件についてECM(株式での資金調達を担当する部門)の先輩におもしろっいすね〜どう思います?と適当に聞いてみた。案外こういうことを先輩に聞くことで自分とは別部署の方達のコメントが聞けるし、ご飯とかも連れてってもらえるきっかけになる。情報収集を1時間くらい行う。その後8:55くらいに家を出て、9:15くらいに会社(デスク)に着く。移動はタクシー、電車か徒歩の三択である。入社したての時はタクシーのみしか使わない、なぜならインベストメントバンカーなのだから、というスタンスでいた。最近は運動がてら歩くことも増えてきている。ちなみに当たり前だが歩くのは夏以外。9:15から18:00くらいまでは必死のパッチで働く。ミーティングは1日平均3つくらい(0.5〜1h)。昼飯はカフェテリアで、20分くらいですませる。それ以外はひたすらパソコンをいじっている。18:00を過ぎるとオペレーションのママさんOLが帰宅しだす。だがフロントはこんな時間には帰れない。2時間くらいそこから優先度の低いタスクをこなす(流石に疲れて集中力低下のためミス多め)。そして20:00くらいにやっと外に出て晩御飯を食べる。出来るだけ外で食べるようにしている。おしゃれなカフェを探してちょっと割高な晩飯にすることもある。21:00オフィスに戻る。なぜまだこんなにも人がいるのか、オフィスに活気があるのかと疑問に思いながら仕事の続きにありつく。正直ここからはDAZNでサッカーをみたり、YouTubeで動画再生しながらスローテンポで仕事をする(正直集中力が持たない)。この時間帯は緊急の時はその対応をするが、それ以外の時だと新商品の商品説明書を読んだり、契約書の内容確認、理解等の時間に当てている。そしてだいたい忙しくなければ23:00くらいに退社。忙しければそのまま2:00くらいまで仕事をして睡眠といった流れ。これを基本1週間毎日やり続ける。流石に土曜日はちょっと楽で平日に残してしまった仕事を行ったり、書類整理や契約書確認など比較的イージーなタスクをこなしている。会社を家だと思った方が案外楽である。ワークライフバランスが世の中的に流行っているがそんなこと言う時点で投資銀行向いてないよ君となる。だいたいこれが平日の1日である。

4年目バンカーの1日(休日編)

時期によっては日曜日は休める。忙しくなければ土曜日も休める、稀だが。休日は朝からスタバに行き自己啓発の本を片手にラテをすする。私が学生時代イメージしていたバンカーの休日である。現実は(私は)昼前まで寝ておる。とにかく睡眠して寝溜めして1週間死なずにまた休日を迎えるために。平日死ぬほど働いて、土曜日仕事終わりに六本木のクラブに行く体力がゴジラ並みのやつもいるが、私はベットにダイブする。スッゲー気持ちいんだよね、この瞬間(笑)。話が逸れたが、昼前に起床したあとは日経新聞を読みながら、コーヒーを飲む。昼からは筋トレが待っている。1時間くらい筋トレしたあと友人と遅めのランチをしたり、買い物したりする。その後は証券化についての学習をしながらたまに話題のゲームしたりしながら貴重な休日を終える。すごく書いていて寂しい。よく大学の友人に投資銀行で働いてるなら合コンでモテるだろと言われるが、合コンをする時間なんてどこにあるのか同業他社の人間に聞きたい。。

どうでしたか?(笑)まぁ、若いしこんな時もありかなと思う一方でなんのために仕事してるんだろうと冷静になる時もある。なんとかモチベーションを保っている秘訣は目標設定を自分の中で行っている。こんな私だが、やりたいこと、夢がある。それを実現させるための修行だと思い、こんな生活を営んでいる。とは言っても金稼いでるからよくねと思われる方がいると思うので次は給与事情を書きたい。結論から言うとそんなことはないである。

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