25年前のCOUNT DOWN TV 文字起こし（#250 1998.5.23）
大昔のビデオテープ（VHS）に、1990年代の歌番組を録画したものがちょくちょくあるのですが、中でも「COUNT DOWN TV」のいくつか大事っぽい回は頭からフルで保存しており、じっくり見直す機会が10年に一度くらいあります。
最近、家の片付けがてらボーッと観ていたのですが、隅から隅からおいしい情報が詰まっていて本当に良い。40分間に流れていく情報、出てくる人たちの一言一句と、CMまで全部起こすことで、あの当時のライブ感を文字だけでも再現できないかな……と思い立ち、テキスト化してみることにしました。以下、1998年5月23日放送の＃250の文字起こしです。
※司会のキャラクターの名前
左側の男の子（野球帽）→アビー君
中央の男の子（メガネ）→菊池君
右側の女の子→イクちゃん
CDTV START!
♪OPテーマ “ココロ” 松澤由美
全員：こんばんは～！
アビー君：ワールドカップ必勝の音楽の日本代表、COUNT DOWN TVでぇす！
イクちゃん：今週はまたまた怒涛の新曲ラッシュ、TOP50中なんと19曲がニューエントリーよ！
菊池君：スペシャルでは、ついにベールを脱いだ、あの大物新人も登場するブランニューアーティスト特集がスタンバイ！
アビー君：最新ランキング発表の前に先週のTOP10を振り返っておきましょ～！
全員：プレイバック！
先週のTOP10
10 Wing／知念里奈
9 つつみ込むように…／Misia
8 STORM／LUNA SEA
7 Nostalgia／相川七瀬
6 Heart／福山雅治
5 ジェットコースター・ロマンス／KinKi Kids
4 たいせつ／SMAP
3 タイミング／ブラック・ビスケッツ
2 SOUL LOVE／GLAY
1 誘惑／GLAY
アビー君：ということで先週は、GLAYが2週連続のワンツーフィニッシュを達成！最新ランキングは40秒後にスタート～！
ナレーション：この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りします。
提供
SONY
日清ラ王
＝＝＝＝＝CM＝＝＝＝＝
SONY 液晶テレビ ベガ
SONY スパークリングMD
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今週のランキング 50位～41位
アビー君：おりゃ！先制ゴールをビシッと決めるTOP50！まずは50位から41位！カウント～～～ダウン！
新 50 Rage your dream／move
↓↓ 49 Time goes by／Every Little Thing
↓↓ 48 Love again／globe
↓↓ 47 BEAT OF DESTINY／TWO-MIX
↓↓ 46 ～infinity～∞／林原めぐみ
↓↓ 45 TOGETHER NOW／JEAN MICHEL JARRE&TETSUYA'TK'KOMURO featuring OLIVIA
↓↓ 44 ごきげんだぜっ！～Nothing But Something～／DA PUMP
↓↓ 43 PURENESS／SHAZNA
↓↓ 42 BELIEVE／D-SHADE
新 41 恋してる／ともさかりえ
アビー君：2曲が初登場でしたぁ～！
今週のランキング 40位～31位
アビー君：じゃん！びゅんびゅん飛ばしていっちゃいましょ～！40位から31位！カウント～～～ダウン！
↓↓ 40 ─純情─／TUBE
↑↑ 39 奇跡の海／坂本真綾
新 38 JEALOUS／Dir en grey
新 37 requiem for the man of nomad／MOON CHILD
↓↓ 36 MARIA／黒夢
↓↓ 35 いつか晴れた日に／山下達郎
↓↓ 34 ゴキゲン鳥～crawler is crazy～／SOPHIA
↓↓ 33 さまよえる蒼い弾丸／B'z
↓↓ 32 Love is Alive/Dear LOVE／SHAZNA
新 31 lunatic treasure／pool bit boys
アビー君：インディーズのDir en greyが初登場！
GUEST LIVE 1 pool bit boys「lunatic treasure」
アビー君：今週1発目のゲストライブはpool bit boysのお二人です！
イクちゃん：曲は今週31位に初登場の3rdシングル「lunatic treasure」、この曲ももちろん浅倉大介さんのプロデュースよ！
アビー君：ほんじゃ、pool bit boysのお二人ぃ～
アビー君＆イクちゃん：ヨロシク！
KINJI：COUNT DOWN TVをご覧の皆さま、こんばんは！
2人：pool bit boysです！
KINJI：ボーカルのKINJIです。
DAN：ギターのDANです。
KINJI：先日5月13日に発売されました、僕たちの3rdシングル「lunatic treasure」なんですけども、この曲も浅倉大介さんにプロデュースしていただきました！で、この曲はですね、すごく爽やかで、それでいてクールといった、感じの曲に仕上がってます！それでは聴いてください。
DAN：pool bit boys「lunatic treasure」、どうぞ。
→「lunatic treasure」スタジオライブ（2分54秒のTVサイズ）
アビー君：pool bit boysのお二人、どーもでした！
イクちゃん：CMのあとはSOPHIAと黒夢のニューアルバムを初公開！
＝＝＝＝＝CM＝＝＝＝＝
VERMILLION RECORDS B'z「B'z The Best “Pleasure”」
VERMILLION RECORDS B'z「B'z The Best “Pleasure”」（別バージョンでもう1回）
日清食品 日清ラ王（出演：小林 薫）
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今週のランキング 30位～21位
アビー君：いぇ～い！ランキングは炎の中盤戦に突入！30位から21位！カウント～～～ダウン！
新 30 横顔／酒井法子
新 29 はじまりは今／エレファントカシマシ
↓↓ 28 閃光─ひかり─のVEIL／MAX
↓↓ 27 DIVE TO BLUE／L'Arc～en～Ciel
↓↓ 26 With-you／La'cryma Christi
新 25 水のない水槽／山崎まさよし
新 24 まかせなさい／ウルフルズ
新 23 Shake it UP／織田裕二
↓↓ 22 Get down／野猿
新 21 月世界／BUCK-TICK
アビー君：ここではなんと6曲がニューエントリー！
ALBUM INFORMATION 1 SOPHIA「ALIVE」
アビー君：アルバムインフォメーション第1弾は、SOPHIAの「ALIVE」です！
菊池君：前作から1年ぶり、彼らの5枚目を飾る今作は、「生きる」をテーマにバラードやミディアムテンポの曲が大半を占めた、SOPHIAの新しい一面がのぞく一枚に仕上がってるよぉ～！
アビー君：そんじゃ～SOPHIAのみなさ～ん、ご紹介…
アビー君＆菊池君：ヨロシク！
都 啓一：COUNT DOWN TVをご覧の皆さ～ん、こんばんは！SOPHIAでーす。5月20日にですね、僕たちSOPHIAのニューアルバム「ALIVE」が発売されました。このアルバムはですね、僕たちの集大成的な素晴らしいアルバムになって…いるよな！？（後ろの3人を振り返る）
後ろの3人：（それぞれが話を聞いていない雰囲気を出している）
松岡 充：（キリッとした目つきでカメラの外側を見ている）
都 啓一：……と、なってる予定です（笑）！え～それでは、ちょっとずつですけれども聴いてください。どうぞ！
～以下アルバムから8曲分をちょっとずつ流す～
SOPHIA「ALIVE」
ゴキゲン鳥 ～crawler is crazy～（album version）
DIVE
この風に吹かれながら
─＆─
forget
口笛
チョーク
坂道
Replay
君と揺れていたい
蜘蛛と蝙蝠
ALIVE
about
菊池君：SOPHIAのニューアルバム紹介でした～！
今週のランキング 20位～11位
アビー君：ほ～！大激戦のランキングに戻ります。続いては20位から11位！カウント～～～ダウン！
↓↓ 20 Wing／知念里奈
↓↓ 19 長い間／Kiroro
↓↓ 18 STORM／LUNA SEA
新 17 Rainy merry-go-round／FANATIC◇CRISIS
新 16 ためいき／シャ乱Q
新 15 There will be love there～愛のある場所～／the brilliant green
↓↓ 14 Nostalgia／相川七瀬
↓↓ 13 つつみ込むように…／Misia
↑↑ 12 ROCKET DIVE／hide with Spread Beaver
↓↓ 11 ジェットコースター・ロマンス／KinKi Kids
アビー君：ここでは3曲が初登場～！
ALBUM INFORMATION 2 黒夢「CORKSCREW」
アビー君：今週2枚目のアルバムインフォメーションは、黒夢の「CORKSCREW」
イクちゃん：ヒットシングル「少年」「MARIA」のリミックスバージョンを含む、全14曲を収録！“コークスクリュー”の名の通り、スピード感あふれる一枚でーす！
アビー君：それでは黒夢のお二人、ご紹介～
アビー君＆イクちゃん：ヨロシク！
清春：え～COUNT DOWN TVをご覧の皆さんこんばんは、黒夢です。（ひどく気の抜けた雰囲気で）
人時：おうっ！（小さく返事）
清春：え～と5月27日に6枚目のアルバム、「CORKSCREW」ってのが出ますので、え～………気が向いたら聴いてください。
～以下アルバムから8曲分をちょっとずつ流す～
黒夢「CORKSCREW」
MASTURBATING SMILE
FASTER BEAT
SPOON & CAFFEINE
後遺症 -aftereffect-
CANDY
少年 -screw mix-
TELL
ROCK'N' ROLL
HELLO,CP ISOLATION
YA-YA-YA!
COWBOY
MARIA -screw mix-
KNEES TO BREAK
LAST PLEASURE
イクちゃん：黒夢のニューアルバム紹介でした～！
GUEST LIVE 2 ウルフルズ「まかせなさい」
アビー君：GUEST LIVE 2は、お久しぶりのウルフルズの皆さんで～す！
菊池君：歌ってくれるのはもちろん、今週24位に初登場の「まかせなさい」。ドラマ主題歌にもなっているパワフルなナンバーだよぉ！
アビー君：そんじゃ～ウルフルズの皆さん！
アビー君＆菊池君：おまかせしま～す！
トータス松本：え～COUNT DOWN TVをご覧の皆さんこんばんは、ウルフルズで～す！
全員：ホ～～イ！（頭を下げる）（4人ともスーツに不釣り合いなサンバイザーをかぶっている）
トータス松本：え～今日はですね、5月13日に発売されました、我々のニューシングル「まかせなさい」を聴いてください。今年の夏はサンバイザーを流行らせましょう（笑）。よろしく。どうぞ！
→「まかせなさい」スタジオライブ（2分53秒のTVサイズ）
アビー君：ウルフルズの皆さん、ありがとやんした！
菊池君：CMのあとは、マイラバのゲストライブ！
＝＝＝＝＝CM＝＝＝＝＝
Sony Records the brilliant green「There will be love there～愛のある場所～」
Sony Records SIAM SHADE「グレイシャルLOVE」
COSMETICS ソワーニュ（化粧品）
avex trax TRF「UNITE」
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
SPECIAL ブランニューアーティスト特集
アビー君：今週のスペシャルは、ブランニューアーティスト特集をお送りしまぁす！
イクちゃん：あの大物タレントを親に持つ女性ボーカリストから、ドラマで大人気のあのアクトレスシンガーまで、個性あふれる11組を一気に紹介しちゃいまーす！
アビー君：未来のミリオンアーティストはここで！
アビー君＆イクちゃん：チェック～！！
北野井子
♪Begin／北野井子
情報：6月3日デビュー。北野たけしの愛娘として話題に。元 X JAPANのYOSHIKIがプロデュース。
the brilliant green
♪There will be love there～愛のある場所～／the brilliant green
情報：昨年秋にデビューした3人組。ポップなメロディと洋楽センスをブレンドしたユニット。
Dir en grey
♪JEALOUS／Dir en grey
情報：男性5人組のインディーズバンド。Dir en greyとは「灰色の銀貨」という意味。
川原亜矢子
♪グレイの風の街／川原亜矢子
情報：5月21日デビュー。日本人初のスーパーモデルとして海外で活躍 CM、映画などの活動経験もある。
pal @ pop
♪空想×／pal @ pop
情報：3月1日デビュー。新人プロデューサー高野健一のユニット。渋谷の女子高生を中心に話題騒然!!
RAMAR
♪ヒマワリ／RAMAR
情報：6月3日デビューシングル。プロデューサーに笹路正徳氏が参加。叙情派ロックバンド。
SURFACE
♪それじゃあバイバイ／SURFACE
情報：5月21日デビュー。男性2人組のユニット。オーディションに出場し音楽関係者の注目を集めた。
water
♪クローバー／water
情報：4月29日デビュー。R&Bをベースにしたブリットポップバンド。5月27日は1stアルバムを発売。
ALL I NEED
♪Running over me／ALL I NEED
情報：5月20日デビュー。インディーズ時代から全国ツアーを行ってきた実力派ロックバンド。
SUPER SOUL SONICS
♪JET LOVE MACHINE／SUPER SOUL SONICS
情報：5月21日デビュー。ルックス、センスともに自信を持つ男性2人組ユニット。ソウルミュージック。
木村佳乃
♪イルカの夏／木村佳乃
情報：6月17日デビュー。ドラマやCMで活躍。デビューシングルは本人出演のCMイメージソング。
イクちゃん：ブランニューアーティスト特集でした～！
今週のランキング 10位～4位
アビー君：だぁ～！ニューシングル連発のTOP10、まずは4位まで！カウント～～～ダウン！
新 10 グレイシャルLOVE／SIAM SHADE
新 9 make love／PENICILLIN
↓↓ 8 Heart／福山雅治
↓↓ 7 たいせつ／SMAP
新 6 summer sunset／広末涼子
↓↓ 5 タイミング／ブラック・ビスケッツ
新 4 DESTINY／MY LITTLE LOVER
アビー君：4位にマイラバが初登場～そして！
GUEST LIVE 3 MY LITTLE LOVER「DESTINY」
アビー君：ゲストライブ第3弾はMY LITTLE LOVERの皆さんです！
菊池君：曲はもちろん今週4位に初登場の「DESTINY」。ドラマ主題歌にもなっている切ないラブソングだよぉ！
アビー君：マイラバの皆さ～ん！
アビー君＆菊池君：よろしくお願いしまぁす！
小林武史：COUNT DOWN TVをご覧の皆さんこんばんは、MY LITTLE LOVERです。
藤井謙二：5月13日にニューシングル「DESTINY」発売になりました。
小林武史：え～内容はですね、切なさを持ってますが、なかなか力強い名曲に仕上がってると思います。
akko：それでは、聴いてください。どうぞ。（照れ笑い）
→「DESTINY」スタジオライブ（4分13秒のほぼフルサイズ）
菊池君：マイラバの皆さん、ありがとうございました！
アビー君：CMのあとは衝撃のTOP3～！
＝＝＝＝＝CM＝＝＝＝＝
森永乳業 マウントレーニア
B-Gram RECORDS DEEN「君さえいれば」
ライオン free&free（出演：矢田亜希子）
NTT タウンページ
カネボウ パワーオブクリア（化粧品）
avex trax Coming Century「夏のかけら」
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
今週のランキング 3位～1位
全員：WO～W！
アビー君：劇的なゴールが決まるTOP3～！
菊池君：2週連続フィニッシュのGLAYはV3を達成できるかなァ～？
イクちゃん：それとも強力なライバルが立ちはだかるのか～！
アビー君：夏に向かってシュート！せーの！
全員：カウントダウン！！
↓↓ 3 SOUL LOVE／GLAY
↓↓ 2 誘惑／GLAY
新 1 ピンク スパイダー／hide with Spread Beaver
アビー君：ファンの方々の熱い祈りが通じて、hideさんが初のTOP1を獲得しました～！
イクちゃん：それでは今週のCOUNT DOWN TVはこのへんで！
3人：バイバ～～～イ！
エンドクレジット／来週の恋愛運
♪グレイシャルLOVE／SIAM SHADE
牡羊座 結婚を考える相手が出現する暗示（ハート）
牡牛座 先走りすぎるとドロ沼にハマりそう
双子座 ガマンは大切！その後はハッピーに
蟹座 プラトニックな関係が幸運のカギ
獅子座 友達からの紹介は大当りの予感（ハート）
乙女座 危険と背中合わせな付き合いに注意
天秤座 ピンときた相手には積極的に（ハート）
蠍座 寛大な心で恋人のわがままを聞いて
射手座 レジャーは吉！恋の始まりあり！
山羊座 意中の人の悩みは真剣に聞こう
水瓶座 用がなくても、会う時間を増やして！
魚座 今週、大胆なアプローチは効果大！
声の出演
菊池正美 石川寛美／木村郁美（TBSアナウンサー）
※その他のスタッフクレジットも全部起こそうと思ったのですが、正確に判別するにはビデオの画質が厳しく断念しました。
感想
CDTVといえば、3人のキャラによる軽すぎるコメントが魅力ですが、改めて文字起こしをしてみると「アビー君」のセリフ量が圧倒的に多いですね。で、アビー君がしきりに時事ネタを絡めてくるこの感じ。最初の“ワールドカップ必勝の音楽の日本代表、COUNT DOWN TVでぇす！”と、最後の“夏に向かってシュート！せーの！”に勢いがあって好きです。日本代表が初出場した年だったもんね。
この回を録画したのは、1位に初登場の「ピンク スパイダー」の動向が気になったからでした。hideさんが亡くなった直後で、テレビではずっとこの話題でもちきり。そんななか、アビー君はというと“ファンの方々の熱い祈りが通じて…”という極めて抑えめなコメントで紹介。今思えば、ハイテンションに盛り上がるべきタイミングではないし、CDTVとしてはどんなセリフで取り上げたものか難しかったんだろうな。なんてことを思いました。
歌番組（音楽番組）として、音楽のことをどれほど伝えているかな？というのにも改めて注視してみましたが、SOPHIAのアルバムを“「生きる」をテーマにバラードやミディアムテンポの曲が大半を占めた”と紹介したあたりはちゃんとしている（レコード会社の資料そのままなんだろうけど）。一方で、「ブランニューアーティスト特集」の情報のうすさには際立つものがありますね。“男性5人組のインディーズバンド。Dir en greyとは「灰色の銀貨」という意味”はもうちょっと説明することなかったか！？ しかし、これだけビジュアル系がランキングを席巻している状況で「ビジュアル系」という単語が番組内で一度も使われていないところには逆に時代を感じる…（そう呼ばれることを嫌う人も多かったんでしょう）。ちなみに、この週にランクインしたバンドはほぼ全部好きでした。BUCK-TICKを初めて認識したのも、この週に流れた「月世界」のPVだった記憶があります。感慨深い。