ハンドボールのスローイング・メカニズム Vol.4
ハンドボールの科学は毎週金曜日に更新!
ハンドボールの科学は,エビデンスベースでハンドボールに関わらず,幅広い分野の研究からハンドボールに応用して
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文献情報
タイトル
Performance and Kinematics of Various Throwing Techniques
in Team-Handball
著者
Herbert Wagner, Jürgen Pfusterschmied, Serge P. von Duvillard, and Erich Müller
ジャーナル
J Sports Sci Med. 2011 Mar; 10(1): 73–80.
リンク
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3737895/
まとめ
・各投球方法間にボール速度の有意な差が認められた
(助走ありSS→助走なしSS→JS→PVS)
・助走の有無と骨盤/体幹部の動きがボール速度に影響を及ぼす
・各投球方法間で計15個のキネマティクス変数が確認できた
・SS系のシュートはLead Leg(前脚)をつっかえ棒のようにして活用して骨盤や体幹部の回旋運動を助長するような技術的戦略を用いていた
・JS系のシュートはFollow Leg(振上脚)の動きを利用して骨盤や体幹部の回旋運動を助長するような技術的戦略を用いていた
したがって,
骨盤/体幹部の回旋運動はボール速度に大きな影響を及ぼす.いかにして上記の動きを加速度的に行うかが,ボール速度を高める上で重要となるだろう.
方法
写真を参照
わかったこと!
写真を参照
この研究の現場への活かし方
今回の研究は非常にユニークなものでしたね!ステップシュート,7mスロー,ジャンプシュート,ポストシュートでボール速度に違いが出るのか,はたまた違いが出た場合は何が影響を及ぼしているのかを調査したものです!
これまで,ハンドボールの投球に関する研究をまとめてきましたが,ボール速度を高めるための有用な動きは大方,わかってきましたね!
それは・・・
✔︎肩の内旋
✔︎骨盤と体幹部の回旋
✔︎体幹の前傾
それぞれの素早い動きの最大角速度が大きいことが,ボール速度を高める上で重要となるようです!!
加えて,この論文でも何度も出てくる助走(run-up)もボール速度にとって極めて重要なファクターとなるようです!しかしながら,いくら助走が速いとボール速度が大きくなるとは言え,実践を考慮すると,そんなバレバレな入り肩のシュートは簡単にディフェンスされてしますね!
ここからは,鈴木の考えですが,
ボール速度を大きくさせつつ,実践向きの技術的戦略を以下のように考えました!
①助走を少なくした状態でも身体を強く・効果的に動かして投げれるようにする
②少ない助走での速度を極限まで高める
①は言わずもがな,トレーニングあるのみです!
②は技術的な話で,いわゆるボールをもらう前のほんの数歩の助走の速度を急激に高めることが重要となるのではないかと考えています!是非やってみてください!
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それでは!
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■ 名前
鈴木 雄大(すずき ゆうだい)
■履歴
日本体育大学 体育学部 健康学科(体育学)→日本体育大学大学院 コーチング
学専攻 博士前期課程(コーチング学)→青森県スポーツ科学センター
■大学院博士前期課程での研究テーマ
「ハンドボール選手の投球動作の3次元動作分析とバイオメカニクスを活用した指導法の構築」
■ハンドボール指導歴
高校男子(2014〜2015)→高校女子(2015〜2020)
日本体育大学女子ハンドボール部 アナリスト(2018〜2020)
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