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レイテストワンダーランド

抽象画を描きました。たくさん考え事をした一日でした。

声が好きなアーティストを見つけたのでサブスクで聴いたりなどしました。この絵はその方の曲を聴きながら描いたもの。まだ恥ずかしいので内緒にしておきます。

■ 今日の1枚

Latest wonder land 2022.8.24

色味が大好き! やっぱり緑とオレンジの組み合わせは最強だ〜〜〜!

緑は落ち着きの色で、オレンジは好奇心の色。そういう感覚が昔からあります。いつもより動きのある画面になってよかった。

最近、写真やイラストの構図についてのTipsがいくつかTwitterで流れてきて、絵の中に図形を感じさせると構図が安定するというのをみました。トリミングしてもかっこいい画像って、きっと枠外に図形の延長線を感じさせるものなんだろうな。今日の気付き。

この絵の一番のポイントは、多分、オレンジの三角じゃなくて、左に細く入っている黒い部分なのだと思う。これが大きな円の輪郭ように見えていて、右側に円で囲われた広い空間を感じさせる効果があるのでは。

制作時間は3分。一筆一筆に意味があるうちに手を入れるのをやめました。正解だったと思います。描けてよかった。本当に……。

■ CDジャケットにしてみた

『Latest wonder land』

たぶんコソコソ歌いの架空言語がところどころに入ったサントラアルバム。ICOのサントラの影響か、昔から塔というモチーフが好きで画面に入れてしまいます。

今回は塔を描こうと思ったんじゃなくて、水色で塗ったらその塗り残しがオレンジの塔になったというだけです。こういう偶然がとても楽しい。地とオブジェクトが反転するような瞬間。

少しずつ少しずつ、ジャケット画像のストックが溜まっていくのが嬉しいと思えるようになってきました。次何を作るかだけじゃなくて、今まで作ってきたものにも目を向けられるようになってきた。振り返りも大事です。

■ 文庫本の表紙にしてみた

『レイテストワンダーランド』

とても好みの装丁になりました。文字の傾きが眠りに落ちていく時の不均等な重力を感じさせて好きです。著者名と英題の角度はタイトルと揃えなくてもよかったかもしれない。

内容は、明晰夢を見られる主人公が夢の中でしか会えない人たちと不思議の国で過ごす物語。主人公が起きている間のことは全く描かれず、いつも夢の中にいる状態から話が始まる。

私は現実世界の情景描写がとても苦手ですが、夢の中の世界の情景描写はとても得意だと思います。それが夢占いや精神分析で何か意味を持つモチーフだったりするとなお良いなと思います。

 水面に反射した無数の光がチラチラと目を焼く。上空から見た景色はどこまでも青く、僕は終わりのない海の上を飛んでいた。
『レイテストワンダーランド』より

夢日記ではなく、明晰夢の主観的な実況というところが面白そうです。どうも私は入れ子構造が好きなようで、描かれもしない『現実世界』というものがたった1レイヤーあるだけで、物語の意味や主題がガラッと変わってくるのを体感するのが面白い。作る側としても読む側としても。

latestは「最新の」という意味ですが、ラストで主人公が現実世界に戻ってきて、タイトルが「ぼくが最後に訪れた不思議の国」という意味に変わるといいなあと思いました。タイトル回収。

■ おわりに

ここのところ続けている、表紙とタイトルから小説の内容を考える作業が楽しくなってきました。抽象画を描くのと同じくらい自由度の高い行為で、何か新しいものを生み出したいという欲求を見事に叶えてくれるのがありがたい。

私はどうにも0から1を生み出すのが好きで、このnoteでの活動がその衝動の受け皿になっているようです。たくさんのアイデアがグラフィックと共に溜まっていくのも純粋に楽しい。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回!

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