文庫本の装丁デザインまとめ No.11〜20
自分で描いた抽象画使った架空の文庫本の表紙のまとめです。10作ごとに記事を作って紹介しています。
発表順の並びです。ここからはランキング形式で紹介していくのですが、今回はお気に入りが多くて並べるのにとても苦労しました。
手にとって読んでみたいランキングでいこうと思います!
1位 ネヴァーライトグラフィティ / 坂ノ上杏吾
今回の圧倒的1位がこちら。文庫本の表紙を作り終えてから気付いたことなのですが、下の黒と青緑の部分がドーベルマンの横顔っぽく見えるのがとても気に入っています。『DUST 〜警視庁特命捜査課清掃四係〜』シリーズ。
2位 フラクタルシークエンス / 坂ノ上杏吾
洋書の翻訳モノっぽい雰囲気。モノトーンの質感と白字のコントラストが少し古めかしくてお気に入りです。他にも白黒の装丁を作ったら埋もれそうな気もしますが、不穏さNo.1ということで2位にランクイン。
3位 グリッタ・リンダ・グラス / 坂ノ上杏吾
思い切った配色のあやしい表紙になりました。抽象画でも、画面に垂直のラインが感じられるとそれだけでどこか理性的な雰囲気になります。タイトルの配置はとあるSF小説の装丁へのオマージュです。
今回の10作の中では一番初めに作ったもので、このデザインから小さな英題を併記するようになりました。
4位 ある空想画家の手記 / 坂ノ上杏吾
画家の手記というだけで読みたくなってしまう一冊。芸術家やクリエイターがキャラクターとして出てくるお話が大好きなんです。ある種作者の分身とも言える言葉を吐くことが多いので。背景の絵がそのまま主人公の画家の描いた絵という設定だと面白いなと思いました。
5位 珊瑚の楽園 / 坂ノ上杏吾
珊瑚のいる浅い海の表現が上手くいった一作。静謐な色味がとても気に入っています。表紙はしっとりとした手触りのすべすべのカバーに印刷されていてほしいです。ちなみにこのお話にも画家が出てきます。
6位 酩酊前夜 / 坂ノ上杏吾
ビジュアルの強さは第2位。タイトルを斜めに配置するシリーズの一環でしたが、ちょうど酩酊して平衡感覚がない表現になってくれました。同じ絵から作ったCDジャケット(文字は小さく配置)のほうが絵の持つ酩酊感が強く出たかもしれません。
7位 食後にはミルクティーを / 坂ノ上杏吾
色味とミルクティー感がとても気に入っています。軽く読めそうな雰囲気を出しているのも良いです。この表紙を作った次の日、スーパーで久しぶりにミルクティーを買って帰りました。美味しかったです。
8位 アーチを探せ! / 坂ノ上杏吾
1位の『ネヴァーライトグラフィティ』と同じ『DUST 〜警視庁特命捜査課清掃四係〜』シリーズより。
テーマがそこそこ近かったのと、表紙とタイトルを見たときに自分がストーリーを思い出せなかったのでこの位置にランクイン。古典ミステリの新装版っぽい雰囲気があり気に入っています。
9位 甘き巣、白夜の咆哮 / 坂ノ上杏吾
とにかく甘そうな表紙になりました。桃みたい。表紙からいまいち本の内容を想像しづらいのでこの位置にランクインしていますが、今まで描いたピンクの絵の中では一番気に入っています。
10位 プールサイドを走る / 坂ノ上杏吾
陸上部の主人公が水泳部員に恋をする話。色味は好きなのですが、背景のトリミングやタイトルの配置が難しかったです。青春小説なのにキラキラしきれていないところがなんとも私らしくて気に入っています。両片思いのビターエンドになりそう。
番外編:10位のおまけ(リベンジ版)
10位のおまけ。タイトルの字を少しだけ歪ませ、奥行きをプラスすることで画面上側に進んでいく感覚をほんのり強調したもの。元の画像と見比べるとなんとなく風通しの良さが感じられると思います。左の真っ青な部分に白がかからなくなったことで「プ」の字がスッキリ見えるようにもなりました。
こういうわかるかわからないか微妙なラインの演出の積み重ねでクオリティが上がっていくのでデザインは楽しいです。やめられないですね。
■ まとめ
普段本を読まない自分が読みたくなる本の表紙、というテーマで作っているので内容とのリンク具合で思い入れが変わってくるなあと思いました。全体的にミステリ要素の強い表紙が上位にきやすいようです。
文庫本の表紙は現時点で5枚ストックがあるので、あと5枚作ったらまたまとめを作って公開しようと思います。1回目のまとめからすると全体的にクオリティが上がった気がします。まとめ大事……!
ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回!
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