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文庫本の装丁デザインまとめ No.21〜30
自分で描いた抽象画使った架空の文庫本の表紙まとめです。10作ごとに紹介しています。
■ 今回の10作
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青〜緑系の表紙が多いですね! 前回に比べると全体的に少し大人しめかな?
ここからは1作ずつランキング形式で紹介していきますが、今回はどうしても自分で決められなかったのでTwitterのアンケート機能を使って匿名投票してもらいました!
1位 星の落とし子 / 坂ノ上杏吾(10票)
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学校に行くのがしんどくなってきた少年が、小5の夏休みに空から隕石みたいに降ってきた少年と出会う話。この本には中身の案がなかったので今考えました。
無邪気な少年に連れ回され、その都度人間の世界のことを色々と教えてあげる。そうするうちに自分のことや友達のことが少しずつ理解できるようになっていく。イマジナリーフレンドが具現化したような現代ファンタジー小説だと思ってもらってもいいかも知れないです。
そして、実はこの表紙が1位だったのが超驚き……! 星や宇宙が好きな人が多いのかな。すごくロマンがありますよね。私も大好きなモチーフです。
2位 スターライト・シンフォニー / 坂ノ上杏吾(9票)
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天体の音楽を奏でるピアニストの少年と、星空を描く画家の話。
この表紙が2位だったのは、またもや意外な結果でした。大きな画面でじっくり見るとなかなかに素敵な表紙なのですが、小さなサムネイルにしたときにタイトルが小さかったりであまりインパクトがないかな〜と思っていたので……自分と人の感覚が違うことにこうして救われることもあるんだなあと思いました。
3位 彗星を飲み込んで / 坂ノ上杏吾(6票)
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言葉は宇宙だ。というフレーズから始まる高校生小説家のお話。これも今考えました。2位の『スターライト・シンフォニー』同様、スランプ回復ものの小説。あらすじを書いておきます。
人と話すことが苦手な主人公の少女は、応募した有名な文藝賞で受賞し高校生小説家としてデビューする。しかしそれからすぐに、同じ高校生小説家である海棠未来(かいどうみく)の二番煎じだとネットで叩かれスランプに陥る。
最終的には、彼女が文藝賞を受賞する前に、海棠のデビュー作を読んで打ちひしがれた経験から小説を書いたのだということがわかる私小説を発表して自分を取り戻す。そこにはネット上で海棠の小説を一度だけつまらないと批判したことがあるという嘘か本当かもわからない告白も書かれている。
ラストは授賞式で海棠と初めて会い、海棠が主人公の私小説の中にある「彼女は海、私は金魚鉢」という言葉を指して、「あなたの言葉は宇宙です。あなたはいつも、流れてきた彗星を飲み込んでいるだけ」と同人時代の作品のアンサーとも取れる言葉をかける。「受賞おめでとうございます」……主人公は「かなわないな、この人には」と思いながら、出かかった言葉を飲み込む。二人に友情が芽生えた瞬間だった。
うーん! クリエイターもの大好き! スランプ回復系だとなおさら! 人が自分の本当の欲求に気づく瞬間に立ち会うのが好きで、クリエイターものだと登場人物の考え方に共感できる部分が多くて読みやすいんだろうなと思います。
衛星から見たような表紙のデザインもお気に入りです。
3位(同率)夜に潜る魚 / 坂ノ上杏吾(6票)
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実は今回は3位が2作ありました!
今回のラインナップの中では一番コントラストの強い画面です。初期作品から引っ張り出してきた抽象画だったので、レイヤーモード:ハードミックスを使った鮮やかな画面で最近のものとは作風が違いました。
今回の中で唯一、坂ノ上先生本人と助手の小西坂くんが出てくる探偵モノのお話でした。
5位 海底火山 / 坂ノ上杏吾(4票)
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WOWOWのドラマWでドラマ化していそうなサスペンス小説の表紙になりました。実力派俳優さんたちに出演していてほしいです。
今回の中で一番、読者の年齢層が上に広そうだなと思いました。
6位 くらげの夢 / 山田唄(2票)
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同名のタイトルとストーリーの素案から、フォロワーの山田唄さんが実際に短編小説を書き下ろしてくださった一作。
詳しくはこちらの記事にまとめてあります。
くらげの透け感と色味が気に入っています。リメイクするとしたら左側に見切れた女性の顔を入れておくかもしれません。アクリルガッシュ感のあるタッチで。
6位(同率)バンブーズ / 坂ノ上杏吾(2票)
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内容は新人お笑いコンビ『バンブーズ』をめぐる成長コメディ。
今回は同率6位が3作ありました。一見すると黄緑の表紙ですが、よく見ると竹っぽいテクスチャになっているのがお気に入りです。
実は私の中での今回の1位がこの表紙でした! 部屋に置いておきたくなる明るい表紙だな〜と思っていました。
6位(同率)レイテストワンダーランド / 坂ノ上杏吾(2票)
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明晰夢をモチーフにした一人称小説です。
同率6位。曖昧で何を意味しているのかわからない色味や図形が気に入っています。背景が気に入っているだけに、書体やタイトルの配置にもう一工夫あると説得力が増したかなあと思いました。
9位 エ・ヌー / 坂ノ上杏吾(1票)
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異国の女と自分探しの旅のお話。
一見して意味のわからないタイトルが好きなので、背景のはっきりした色と合わせたところが気に入っています。これもフォントを斜体にしたり、もう少し流麗な感じにするとよかったかも。真ん中縦書きタイトルでも映えたかもしれません。
10位 ひねもす硯に向かひて / 坂ノ上杏吾(0票)
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事件当日のアリバイを訊かれた小説家が「その日はひねもす硯に向かっておりました」と答えることから始まる推理小説。
遠くから見るとぼんやりとした印象ですが、よく見ると結構いい感じの表紙で気に入っています。色味も好きです。下に帯がつくとシマるタイプの表紙かと思います。タイトルの書体をもう少しはんなりとさせると雰囲気が定まったかもしれません。
番外編:1位のリメイク
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タイトルが薄いのと全体のバランスが悪かったのをちょっとだけ修正しました。うん。ぐっと画面がシマった気がする! スッキリした〜!
■ まとめ
今回は自分のお気に入りとアンケート結果が大きく異なり、非常に新鮮な気持ちでそれぞれの表紙を見ることができました。そろそろまた10作分溜まった頃なので、近々またアンケートを取りたいと思います。
それぞれの表紙の元になった抽象画や内容の素案は関連記事からご覧ください。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
ではまた次回!
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