蜘蛛の糸 【歌詞】

蓮の花が咲くころ
白い白い糸が生まれた
池の下は地獄

たぐれるほどの長さを
まっすぐに下ろせば
死にかけた蛙のような虚ろと目があった

甘い薫りの花 骨の髄まで
いたいけな移り香を残した
蜘蛛の糸

雨に濡れた花びら
烏の群れが覆う空を
仰ぎ見れど地獄

壊れるほどの愛をまっすぐに注げば
地の果てで歌う鳥の群れを夢に見る

嗚呼 されどここは地獄
嗚呼 伸ばした腕が重なり合って

甘い薫りの花 骨の髄まで
いたいけな移り香を残した
蜘蛛の糸

途切れた蜘蛛の糸

◎ 未収録

芥川龍之介『蜘蛛の糸』をモチーフとした楽曲です。特に後半において独自の解釈を入れ込んでいます。気まぐれな愛はただただ残酷なこともある。

蜘蛛の糸 / spider silk
作詞・作曲:コニシユカ
Song by Yuka Konishi

(制作:2019年4月制作・2019年5月初演)


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