そもそも時間とは?ー暦の基本編

ゆっくりとは何か?これについて考えていくと、
そもそも「私たちが感じている時間とは何か?」
そんな疑問が湧いてきます。

私たちが感じている「ゆっくり」の正体を解き明かすために、
「暦」について研究してみることにしました。

暦とは

「こよみ」の語源は「日(か)読み」という説があるそうです。

「暦」には、季節の移ろいの知恵と、月や太陽の巡りに寄り添う人の知恵が山ほど詰まっています。
季節があり、暑くなったり寒くなったりするのは、地球の傾きで日の当たり具合が変化する為。動植物は皆この変化に合わせて成長したり世代交代をしたりしているそう。

一年における地域の変化は、太陽と月との付き合いで巡ります。
特に、海は月の引力の影響を大いに受けます。干潮と満潮が毎日繰り返され、月ごとに大潮と小潮があり、ひと月で月の満ち欠けが一巡します。
地球の運命は、太陽と月にかかっていると言っても過言ではありませんね。

暦は大きく分けて3種類あります。
- 太陽暦
- 純粋太陰暦
- 太陰太陽暦

太陽暦

・太陽暦は地球が太陽の周りを1回りする周期を1年
・季節の流れに忠実
・月の巡りは無関係(潮や動植物の変化が分かりにくい)

太陽暦の歴史は長く、紀元前2900年前後、古代エジプトでできた暦が最初と言われています。
以後、ユリウし暦、グレゴリオ暦と改暦が重ねられてきました。
(エジプトが太陽暦なのは納得ですね。エジプトでは、神様が太陽を運んでいると言われていますから、、)
その後、1582年に教皇グレゴリオス13世によりグレゴリオ暦が規定され、今では世界の標準的暦法になっています。
一太陽暦年は、365.2424日です。四年で1日ずれるので、閏年を設けてその誤差を調節しているそう。

純粋太陰暦

・純粋太陰暦は月の満ち欠けに同調
・太陽暦とは一年の長さの違いがある
・太陰暦の一年は、朔12望月なので、354日しかない

イスラム暦は純粋太陰暦でイスラムの宗教儀礼で今でも使われています。
断食の月、ラマダンはイスラム暦で9月。この9月は、年によってまちまちです。

太陰太陽暦

・太陰太陽暦は月と太陽の運行を両方取り入れたもの
・どちらかというと月
・閏月が入り、季節の移り変わりと暦の日付が年によってずれる
・月と太陽の両方がバランスよく取り入れられている。

太陰太陽暦は、世界の標準的暦法になるまでは、最も多くの国で使われていました。太陰太陽暦の中にも種類がいくつかあり、中国暦、ユダヤ暦、ヒンズー暦などがあるそう。
月は29.53日で地球の周りを一巡し、12ヶ月で345日となり、太陽暦よりも11日短くなります。
3年で、1ヶ月と3日太陽暦とズレる為、閏月を入れることにしました。

今日本で使用しているのは「太陽暦」です。
明治の初頭までは太陰太陽暦の中の中国暦というものが使われていました。
明治の六年に新暦に移行してからは、「太陰太陽暦」のことを「旧暦」と呼び、今使っているものを「新暦」と呼ぶようになりました。

ちなみに、カレンダーは?
「カレンダー」の語源はローマ暦の朔日「カレンデ」。(ラテン語:kalendae)
叫ぶ、宣伝する、という意味があるそうで、日にちを確かめるものの用途が強いそう。

今は当たり前に使っている暦に、こんなに種類があり、こんなに歴史があるなんて、思いませんでしたね。

でも、これは「暦」のほんの導入‥また今度、暦の不思議を深掘りをしてみましょう!

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