上半期ベストをアレする

 フローレンス・ナイチンゲールが特別な理由もなく「よし、看護やろう」となったのと同じ様な感じで「もうみんな上半期ベストをやっている。上半期ベストをやってないのはおまえだけ」と云う天啓が降ってきたのでやります。順不同です。

 多少正気を欠いているのはしょうがないね。狂気とは正気しかない事です。

nemo asakura 『THE BEST』https://nemoasakura.bandcamp.com/album/the-best

「ある声優に向けた歌で、最高の憎悪表現です」と言われて、話した事ないのに憎しみを燃やせる強い気持ちみたいなのが必要なんだなって思いました。ジャック・ラカンで言うところの「抹消記号付きの主体」の抹消記号がないバージョンみたいなものです。散々に美しい。

Yuki Kajiura×Void_Chords 『プリンセス・プリンシパル THE LIVE』
https://www.lantis.jp/release-item/LACA-9696.html

 ライヴに行く機運はあったのだけど「このプロジェクトが終わる頃にはおそらくわたしは生きていないでしょう」の謂で見送り。ライヴ盤を聴いて"The other side of the wall"のアカペラアレンジは格好いいなあって思いました。"A pages of my story"も元のおもちゃ箱サイケではなく落ち着いたアレンジで、これも良いですねえ。

milet 『PROVER』
https://www.youtube.com/watch?v=5qftJ2P3lrQ

「同じ孤独を見てたあなたならわかるでしょう」わかります。次に挙げる曲と同様に"パッハベルのカノン"を元にしているのにここまで差が開くのは何もかも世界が悪いんだと思います。わたしたち、やはり一度滅ぶべきでは?

夢見りあむ『otahen アンセム』
https://www.youtube.com/watch?v=83Mb6HZhjok

 まさか商業に乗っている曲のサビラストで「うんこー!」と叫ぶなんて事があるはずがないと思っていたら"うん CALL"などと表記されており、綴りを変えれば「うんこー!」って叫んでいいなんて理屈は通らないからな。
 アイドルソングのていらしいのですが実質ファンの怒号の比率の方が多い等色々酷く、有害な方向に印象に残りました。それまでせっせと覚えていた楽典が脳から綺麗に消えました。

Destruction『Born to Thrash』
https://diskunion.net/metal/ct/detail/HMHR200622-401


 昨今のへんてこりんHeavy Metal(おまえの事だNapalm Record)より本来傍流だったはずのGerman thrashの方が正統派Heavy Metalを感じるのは一体なんだろうね。Destructionに関しては初期以外認めない勢ではなく、"Thrash till Death"なども好きなのでこのコンパクトな選曲はわたしに嬉しいです。

Vampire『Rex』
https://tower.jp/item/5056213/Rex

 Blackened Thrashとか呼ばれてそうだけど、要するにミュートをしないDestructionなのではないか。ソロがほんのりJon Nodtveidtさんを感じる。わたしたちも早くトランシルヴァニアに旅立とうな。

"So live life accordingly, as intense as possible!"じゃあないんだよ。

神羅万象『カリスマ煉獄天神』
http://shinrabansho-music.com/tenshin/

"埴輪讃歌"以外の音楽を聴かない一週間があったりして、あの時はどうかしていたと思います(お仕事で悩んでいる時にずっと頭の中で鳴っていたり)。Marilyn Mansonのリズムアプローチに和音階を載せたら、阿波踊りになってしまう……そして、そうなってしまった曲です。聴き方によってはThin Lizzyにも聞こえちゃう。

Triptykon『Requiem』
https://diskunion.net/metal/ct/detail/HMHR200414-313

 Thomas Gabriel Fischerさん作品はその様な総合芸術であり、全てに於いて特別なので、もうしょうがない。わからないならわかるまで聴けばいいじゃない(これは共産主義を良いと思わないのはおまえがまだ充分に共産主義化されていないからだと言うロジックと同じです)
『Into Pandemonium』のキラー曲から始まる音楽の暗い側面のピルグリム。Pink Floydもあるよ。不眠症が高じた時なぜかCeltic Frostの『Into Pandemonium』かKing Crimsonの『Islands』だけがわたしを眠らせてくれるのです。

 総じて、成り行きでシティポップに触れてみたり(そしてそれを夢見りあむの悪い印象によって消し飛ばされたり)、Heavy Metalを聴こうという想いはあまりなく、例えばはっぴぃえんど1stのGarageっぷりにHeavy Metalの祖先を感じたり、何か周辺的な音楽が出てきたみたいな顔してるけど発想はHeavy Metalだよねと感じたりしていたところ。

 こころは豊かでありたいものです。



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