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森林も高齢化?

今朝、興味深い記事の見出しを見掛けました。
その記事とは、日経新聞の『森林にも迫る高齢化、防災や脱炭素の壁』なんですが、「森林も高齢化」って意外ですよね。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA273230X20C21A9000000/

と言うのも、よくご神木とかで「樹齢500年」「樹齢1000年」と聞くじゃないですか。
そう思うと、いったい何年くらいで「高齢」になるのか、めちゃ気になったんですよね。笑

ということで、さっそく実際に記事を読んでみたのですが、「国内の人工林の半分以上が50歳を超える」ということみたいなので、50歳超=高齢化、という感じみたいですね。
うーん。。。記事には『CO2を取り込む量は樹齢40年を過ぎて成長が落ち着くと頭打ちになる』とあるので、まぁ趣旨はそういうことなんでしょうけど、樹齢500年から考えれば50年なんてまだまだ…ですよね。

実際、屋久島の屋久杉が樹齢2000年~と言われ、中でも縄文杉は樹齢7000年とも言われてますので、杉の木の寿命は少なくとも人間の数十倍はありそうだと考えると、この記事の見出しはやや釣り気味かもですね。
まぁ、ネット記事はクリックで稼ぐ仕組みがあるので、多くは「釣り」傾向がありますが、日経新聞の場合、特にこの記事は「有料会員向け」なので、そういう意図ではないんでしょうね。

戦後復興時には家を建てるための木材が足りず、『国立公園内の木を伐採せよ!』といった声が出るほどで、国はそういった不満を解消するために植林事業を積極的に推進してきた、と聞きます。
一説によると、積極的に推進し過ぎて、とても伐採できない崖の上などにまで植林してしまい、それが花粉症の遠因にもなっているようです。(杉は樹齢25年過ぎると、花粉量が飛躍的に増えるらしいです。)
こうしたことも影響し、やがて安い輸入木材と戦えなくなり、伐採されないまま放置される杉林が増え、荒廃してしまった…。

昨今は「ウッドショック」などもあり、日本の木材を見直そうという動きも活発化していますが、そもそも、こうした問題は、経済偏重し過ぎたなれの果て…という気もします。
金融資本主義、株主資本主義で、「永遠に右肩上がりの成長を続けていく」という妄想に振り回されてきた結果、と言い換えられるかもしれません。

いや、お金は大切ですし、資本主義という仕組みが機能してきたことも事実だとは思いますが、一方で資本主義を万能だと思い込んで、お金ですべて解決できると仮定して、人間にとって大切なものを斬り捨ててきてしまったことが、根底にあると思います。
お金が「より良い社会を作るための手段」であれば良いのでしょうけど、たくさん集めればエライ、スゴイ…となって、いつの間にか「目的」になってしまったとも言えそうです。

昔のように「物々交換経済」であれば、そのときに必要な分しか必要ない(例えば、魚だったら大量に持っていても腐ってしまう)んですけど、「お金」は腐らないので、「貯める」ことができてしまうんですよね。。。
こうした特徴から、ポイントシステムで多く使われてるように、お金にも有効期限を設けてしまえば良い、と考えたひとつが、共感コミュニティ通貨のeumoだと思いますが、こうした動きはもっと加速していくかもしれません。

今回の日経の記事も、「新しい資本主義」への気づきを促すもの、と考えれば、「なるほど」という気もします。
ということで、今日はこの辺で。



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