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半盲と半側空間無視は臨床でどう見分ける?

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

皆さんこんにちは!!
フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床研究会メンバーとともに活動するyuccoです。

日々たくさんのセミナーが展開されており、脳外臨床大学校オンラインサロンだけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートを書いています♪

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《そもそも見分けないといけない??》

左空間の見落としがあるという現象の原因として、
半盲なのか?半側空間無視なのか?共同編視なのか?
現象が似ているからこそ見分ける必要があります。
左空間で見落としがなくなるように誘導していくにはどうしたら良いのでしょうか?

同じリハビリで効果があるなら見分けなくても良いと思います。
それぞれのリハビリを効果的に行うために、原因が違うからこそ臨床で見分けないといけないのです。

《脳の処理過程》

目で見たものをどのようにして運動に変換しているのか、目から視床の外側膝状体を通って後頭葉の17野(一次視覚野)へいき、頭頂葉(どこにありますか?)、頭頂側頭葉(目で見たものを言語化するものの名前、意味)、側頭葉(ものが何か)→前頭葉(さっきまで何をしていたかワーキングメモリ:作業記憶)→補足運動野、運動前野や基底核、小脳で運動のプログラムを決めて→4野から筋肉へいき、手が使えます。

この経路のどこかに問題があり、左空間で左手が使えないという現象がおきます。

① 半盲:インプットの問題。  
目が見えない、そもそも感覚情報が入ってこない(感覚障害)。

② 半側空間無視:情報処理の問題。
何があるのか、どんな形なのか、どんな状況、意識化できない
2つ以上の情報を処理することができない、頭頂側頭葉で空間情報と意味情報をマッチングできない、それを意識が向けられない=注意を向けて情報処理できない(方向性注意障害=高次脳)。

③ 共同偏視=眼球運動障害:アウトプットの問題。
8野からでた情報が外転、動眼神経にいくがうまく働かず出血巣を向いてしまう。(運動障害)。

そもそもの目的が違うから治療展開が変わってきます。

《評価での見分け方》

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