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【脳画像1時間半動画付き】SIASと脳画像の関係を読み解く〜アプローチに繋げる考え方〜

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。

脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪

《はじめに》

評価チャートは使っていますか?
何のためにとっていますか?
リハビリテーションとはその人の人生を再び取り戻すことです!

脳卒中の患者さんの評価をするためにSIASをとっていますよね。
ゴールは再び適した状態にすることです!

手が上がらないってなった時に、いちいちSIASでとる必要があるのでしょうか?
一番初めの評価はなんで手が上がらないのかを患者さんもセラピストも知りたいんですよね。
手が上がらない、SIAS何点って、なぜ点数が低いのかかわからないと治療できません。

脳血管障害は神経細胞が壊死する病気です。
どこが障害されているかで変わります。
どんなふうにそこを使えばいいのか?
再び適した状態にするのは脳!!
脳がこう変わったから、こうゆう動作が変わって、だからこうゆうA D Lができるようになったと考えていきます。

脳さえ把握していれば、原因がわかります。

《脳画像を見る理由とは?》

●評価やみるポイントが明確になる
●アプローチ部位が明確になる
●A D L障害の原因が明確になる
●根拠を持ってアプローチが行える

上腕二頭筋自体にアプローチするわけではなく、二頭筋を支配している4野や皮質脊髄路にアプローチする。
脳を介して上腕二頭筋、三角筋の動きを変えていく。
そうすることでADLが変わっていきます。SIASを評価して、脳と照らし合わせることで、根拠を持ったアプローチをします。

フルリカバリーを目指すために、SIASを使って、有利なポイント不利なポイントを見つけます。
なんで1点なのか3点なのかを理解し、原因を理解します。
原因を追求して原因を変えることこそ、重要です。
現象ではない!!原因を理解するからこそアプローチできるのです。

●原因を追求して、原因を変えることこそ、リハビリテーションである!!
情報収集→仮説検証→評価→統合解釈→問題抽出→目標設定→アプローチ→再評価→考察

《脳卒中の評価の目的とは?》

脳の障害部位を明確にすることです!!

SIAS(脳卒中機能障害評価法):脳卒中の機能障害を定量化するための総合評価です。
9種類の機能障害に分類される22項目からなり、各項目とも3あるいは5点満点で評価します。

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《麻痺側運動機能障害》

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運動は、4野→内包→中脳大脳脚→錐体交叉して前角細胞からα運動ニューロンを通って筋肉に電気が流れて収縮します。


●脳画像(頭頂レベル)
ひらがなのひのところの前が運動野、手指はひの窪んだ部分がどうなのか、上肢は少し後側です。

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●脳画像(基底核レベル)

内包後脚上肢・体幹・下肢の部分の障害があるかどうか。
運動プログラムを見るには非麻痺側で確認する必要があります。

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