【締め切りました】「自分のために料理が作れない」方へ。一緒に本を作りませんか?
想像以上のご応募をいただきました。シェアしてくださった方、申し込んでくださった方、ありがとうございました。いい本にできるよう、努めたいと思います。
「自分のために、料理を作る」って当たり前のことでしょうか? それとも特別なこと?
というのも、料理初心者や料理が苦手とおっしゃる方に自炊を教えている私の元にはなぜか「自分のために、料理が作れない」という声が日々寄せられています。
一体これはどういうことなのでしょう。
もしかするとこれはレシピや料理のコツで解決できる話ではないかもしれない。そう思ってから、いろいろな人と話をしたり、相談したりしているうちに、そうだ、これは一冊の(ちょっと実験的な)本を作ってみたほうが面白くなるかもしれない、それが悩んでる方たちのヒントになるかもしれない! と考えるようになりました。
「何を食べたいかわからないから作れない」
「どうせ私しか食べないと思うと、作る気力が湧かない」
「誰からも感想をもらえず、張り合いがない。ゆえに、自分のために作るのがもったいなく感じる」
そんな気持ちでいる皆さんにとって、どんな本がヒントになるというのでしょうか。
私が考えているのは、「自分のために料理が作れない」と感じている20代〜70代の世帯、性別がばらばらな人たちを5名募り、3ヶ月ほど私が自炊についてコーチし、気持ちの変化についてインタビューした様子をまとめる、本邦初(?)「料理実践ドキュメンタリー本」です!
「自分で料理して食べる」の実践に必要なことと、それがどのような「効用」をもたらすのかを具体的な人の体験を通じて紐解いてみたいと思います。現在進行形のドキュメンタリーなので最終的にどのような形になるかはまだわかりません。でも、自炊をしながら健やかに暮らしたい人を応援する本になったらいいなと感じています。
今回はこちらのプロジェクトに秋から参加してくださる方を募集するnoteです。
最後までお読みいただき、自分のために料理が作れるようになりたいと思った方からのご応募、心待ちにしております。
この本を作ろうと思った背景
昨年10月、私のインスタグラムで「自分のために料理するのが億劫」という方に質問を投げてみると、過去最多の返答が戻ってきました。内容は主に「何が食べたいのかわからない。だから作れない」「自分しか食べないなら、お腹が満たされればなんでもいいと思ってしまう」など、料理する気持ちに関するものが多く寄せられました。一人暮らしの人だけでなく、パートナーや子どもがいる人も「人のためには頑張れるけれど、自分のためとなると雑なご飯しか作れない」と悩む人が少なくないのだなと、薄々感じていた感覚がそれぞれの思いとともに私の中で立体的になりました。
調べてみると、現在日本における一人暮らし(単独世帯)は全世帯の約35%を占め、最も多い世帯形態でした。若年層の一人暮らしだけでなく、未婚の30~40代の増加、高齢者の一人暮らしも増加傾向にあり、一人で食事をとる人はこれからも増えていく傾向があるように思います。
さらにコロナ禍の現在、「寂しいから」と気軽に会いにいくこともできず、孤独を感じながら食事をとっている人も多いのではないでしょうか。
「自分のために料理が作れない」という状況に必要なのは、一人分の簡単で時短できるレシピではなく、「料理したい」という気持ちが湧き出てくるようなケアであり、料理するの意味を改めて考え、実践してみる時間ではないかと思うのです。
そこで、実際に自炊のパーソナルレッスンを通じて、料理の実践と対話を重ね一冊の本を作ることにしました。
この本を作るのに際して、私は自炊を教えるプロではありますが、気持ちのケアのプロではないことが気がかりでした。そこで精神科医として総合病院で働く傍ら、音楽活動もされているちょっと変わったお医者さんの星野概念さんにアドバイザリーとして入っていただくことになりました。料理の実践と気持ちのケアの両軸で、このプロジェクトを進めていきます。
実際に何をするのか
この本では参加者と私が対話を重ね、具体的な料理の方法を提案し、3ヶ月間かけて実践してもらいながら気持ちの変化を観察していきます。出来上がった本を通じて「一人だけど愉快な食卓」を作れる人が増えたらいいなと思っています。
ただし結果ありきではなく、参加者の変化のリアリティを大事にしたいので、全員が全員「変化しました!」というふうにならなくてもいいと思っています。
さて、具体的なプロジェクトの内容です。
性別、年齢、居住形態などが異なる「自分のために料理が作れないと思っている人」を5名ほど募ります。
今年の秋から3ヶ月の間、5名の方と私でそれぞれにパーソナルレッスンを行い(月一回のオンラインレッスンと、メールなどでのやりとりを予定)、星野さんからのアドバイスをもらいながら経過を記録していきます。その中で記録した言葉や写真は、匿名(顔出しなし)で書籍に掲載させていただきます。そこに私の書き下ろし原稿も追加し、一冊の本として来年、晶文社さんから出版する予定です。
参加費用は3ヶ月間でお一人30,000円(税別)です。書籍にする予定ですので、変化してもしなくても最後までお付き合いいただける決心を持っていただけるように有償とさせていただきました。
今までにない本だと思いますし、きっと面白い本になるんじゃないかなと強く感じています。これは自分のための本だ!と感じた方はぜひご応募くださいね。
またこの本のコンセプトに共感し、応援していただける方はSNSなどでシェアいただけますと大変うれしいです。よろしくお願いします!
募集要項
こちらの企画は2021/9/10をもって締め切らせていただきました。たくさんのご応募、ありがとうございました。
バナー画像:土田凌
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