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自由奔放でも血も涙もあるさ

読書が止まらない今日この頃。休みをいいことに一日一冊一日中読んでる。

山田詠美さんの「血も涙もある」。不倫がテーマ、全面的にそういう話かと思いきや、登場人物たちのコミカルなやりとりが面白い。こちらも一気読みだったな。

男であること女であること、表現者としての才能や努力、一対一の関係と世間一般からの見え方、不倫の定義、価値観、なんかいろんな要素で三角関係のような不倫を描いていて、少しずつ収まるべきところへ向かっているような向かっていないような。

ネタバレしないように描こうとしたらこうなる。読んだ人は分かるかね。終わり方というか、終わりに向かうところが私の好きな感じだった。表現的に違うかもしれないが、しっぺ返しというか自業自得というか、痛い目を見つつ、そこからまたそれぞれが進んでいく感じが爽快感があった。

自分があまり読まないかつ好むタイプの話ではなかったが、印象的だったのが

ひとりで、すっくりと立って、自由をものにしているような女を見ると、癪に障って仕様がない。そう感じる人種が世の中にはいっぱいいるんです

こんな感じのフレーズが出てくる。主人公の一人、桃子が男関係について言われる言葉たちだけど、私も生き方で言うと似たようなことを言われてきたなと。何がダメなのかと思うけど、考え方が自由だと自然とそう思われる、自由でいるってそういうことなのかも。

自由だと意図せずとも人を傷つけるし、無神経なことを言って不快な思いにさせるし、私の場合は加えて思ったことそのまま言うから嫌な思いさせたりするけど、決して血が通ってないとかそういうわけではない。見方が違うだけ。私からしたら普通の人たちの方が血が通ってないと思う、それと似たり寄ったり。

全然関係ないけど、昨日テレビに内田有紀さんが出ていて、めっちゃかわいいと思った。私の中では広末涼子と並ぶ、ショートヘアアイドル時代から結構好きだった女性の一人。なんであんなに素敵なんだろうとしみじみ思った。