世界観で成り立つ特筆する出来事

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先に、予防線を張ることをお許しください。

私は人気作家のような職業作家ではないし、どこかの機関で研究しているわけではありません。
基本的には独学で、こういう感想を持っていることを書いているだけですので、目くじらを立てずに、こういう感想もあるんだねと、読んでいただけたら幸いです。


私の思う、物語りの構造

さて、予防線も貼り終えたこととして。
以前に物語りの構造とはなんだろうという記事にて、
物語りの構造の中身で思い浮かぶものとして、
以下の5つの項目を挙げさせていただき、簡略的に、こんな感じというふうに書かせていただいたと思います。

物語りの構造の中身で思い浮かぶもの

・物語りの舞台となる世界観
・登場する主要人物とその人間関係
・世界観で成り立つ特筆する出来事
・出来事の解決方法(解決しないのも方法の一つ)
・物語りの流れや運び方

また、この上記の5つの項目を挙げた上で、
基本的には、
設定と出来事・イベントと話の流れ方・運び方で、物語りはできていると仮定させていただいたと思います。

まだ未熟な仮定ではありますが、今回は、物語りに必要となる5つの項目の一つ、物語りの舞台で成り立つ特筆する出来事について、少し書かせていただこうと思います。

・世界観で成り立つ特筆する出来事

物語りでは、ほぼ確実に何らかの出来事が起きる。
どちらかというと、起きたからこそ物語りになっている。
どの物語りでも、何も起きない物語りというのは、語る上で、とても難しくなると思います。
特筆することがないのに、語りだしても話が詰まってしまうのはよくあることだと思うのです。
物語りの中での出来事となると、物語りの中の特筆する出来事として語られることが多かったりします。
文字通り、何らかの事物を語っていることが、物語りの前提になると感じています。

偉人伝や英雄伝なんかでも、日常を延々と語られると言うよりも、ある日こんな事があったんだと、事件に遭遇した話をその時期に起こった特徴的なこととして語ったりします。
またそうすることで、非日常という物語りの起伏を作っているんだと思います。

ゲームでは、イベントとか呼ばれているけれども、推理ものの物語りなら事件、恋愛ものならば、出会いだったりするかもしれません。

その出来事とかイベントなど、物事の中で、何かが起きたよっという非日常が起きたことを語るのが、比較的多い話題の種だと感じています。

複雑な物語りでも、整理された物語りでも、この出来事やイベントを通して、影響されるものを次の出来事やイベントに反映させながら物語りを進めていくように感じています。

思い浮かぶ出来事やイベント

・修行(見習い、技術習得、訓練)
・大会、競技会
・お見合い、出会い
・別れ
・祭り、神事
・体育祭、文化祭
・デート
・結婚
・出産
・入学
・卒業
・就職
・転職
・退職
・怪我、病気
・引っ越し
・旅行
・喧嘩
・事件の発生
・真相や証拠の発見

思い浮かぶものをとりあえず書いてみましたが、人生で遭遇するイベントは基本の話題だとして、学校が舞台ならば、学校でのイベント。
スポーツが舞台となるなら競技会や選考会などが注目を集めるのではないでしょうか。
時代や地域により風習や習慣は違ってくるし、参加する人の意識もイベントの内容によって変化が出せる部分であろうことは想像できます。

伏線と呼ばれるようなものを作るためにも、後にこじれる原因となる出来事としての喧嘩や勝ち負けを誘発する出来事なども、特筆する出来事やイベントになると思っています。

先に書きましたが、
複雑な物語りでも、整理された物語りでも、この出来事やイベントを通して、影響されるものを次の出来事やイベントに反映させながら物語りを進めていくように感じています。
結束を強めたり、疎遠になったり、反発するようになったりと展開の仕方は様々でしょうけれど、時期とか時間の流れを考慮しながら、イベントを点在させて物語りを盛り上げる。

特に長い物語や平和な物語りだと、季節感をもたせる季節のイベントというので、去年はどうだったとか、季節を感じたりなんてのもあると思います。
小説のような文章だけでの物語りの時間感覚は、暑いとかの体感の感想とか、出来事とかで想像を膨らませると感じています。全く触れないでいると、物語りの中の時間的感覚は見失いがちになりますから、トリックの材料にもされるのだと思いますが、設定的に季節感を出すというのも使い所なのかなと感じています。

後で記事にする予定の物語りの流れでも話すかもしれませんが、重要な出来事は物語りの展開を左右します。物語りの終わりまでを想定している場合であれば、どういうイベントを展開していくかというのの組み合わせを、物語りを書く前にざっくりでも考えておくと進めやすいのではないかと妄想しています。
さて、だいぶ書いてしまいましたが、今回はここまでにしようかと思います。
ここまで読んでいただけたとしたら、お疲れ様でした。ありがとうございます。
愉しんでいただけたとしたら幸いです。

2024年1月27日(土)
指の歩み 池田修一

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