見出し画像

【ALGS OT5】日本大会結果分析【Apex Legends】

注意
統計の知識に自信のない人はまず用語解説記事を見ることをお勧めします

Apex Legends Global Series Online Tournament 第5回 (ALGS OT5) 日本大会の結果を分析します。以下ではグループをGと略します。予選では上位チームは決勝出場チームを示し、決勝では上位チームは上位10チームを示します。

予選

予選結果分析

画像1

下位チームに関して
G1、G2、G3もどこも似た傾向をもっています。
しかしながらG3は少し各チーム点差が開いており、ほかのグループの下位チーム以上にチーム間に実力差が存在したことがわかります。

上位チームに関して
G1が異彩を放っています。唯一G1は飛びぬけて1位のチーム(Wararabe Choja)がいます。また2位~5位の得点差がとても小さくなっています。上位チームの中でも1位を除くトップチームが運の差や実力差がなかったことが分かります。
今回の予選はG2が強豪ばかりで、過去優勝経験チームはすべてG2でした。そのためかある程度余裕をもって決勝出場できたチームとギリギリで出場したチームが分かれているようです。
G3上位チームについては大きな特徴がありません。

画像2

黒い点線は得点合計が28ポイントとなる位置を示しています。
このグラフから分かるように今回大会G2、G3予選は28ポイント以上を取れば決勝に出場できたようです。G1は1位のチーム(Wararabe Choja)が点を独占したためか、決勝出場点が低くなっています。右上の赤点がそのチームです。
箱ひげ図でも見たようにやはりG2は黒い点線ぎりぎりのチームとそうでないチームが他のグループ以上に差が存在します。

予選まとめ

今回のG2は今までに類を見ない程に強豪そろいでしたが、得点の傾向に大きな差はありません。どのようなチームがそろっていようともキルと順位の傾向は大きく変わらないようです。また優勝経験チームはすべてG2を勝ち抜いています。優勝は予選においても堅実さをもったチームが勝ち取れるのかもしれません。

決勝

決勝結果分析




画像3

今大会の決勝は大きな特徴があります。サーバーの問題とそれに対する運営の対処の仕方を理由に3チームが棄権をしました。
従って下位チームの箱ひげの下の髭が完全につぶれてしまっています。

上位チームについては前回大会のような大きな特徴はありません。上位チームはチーム間にある程度の得点差が同様についています。

画像4

青い点線は縦線が順位得点の平均を表し、横線がキル得点の平均を表します。

毎回存在していた回帰直線は今回は引いていません。外れ値と考えられるチームを除いても決定係数が低い値をとる、つまり単純な直線で傾向を説明しきれないからです。
このことから今回の決勝は比較的多くのチームが今までの試合に比べて、キルより順位ポイントの方がおおかったり、またはその逆だったりしていることが分かります。サーバーが不安定だったために1試合目が数人かけた状態で開始されたことや、2試合目以降には3チーム棄権したことが影響していると考えられます。
散布図を見ても上位チームで順位ポイントが高いチームと正反対にキルポイントが高いチームがいることが分かります。

画像5

SZBの得点標準偏差が突出して高いです。これは失敗した試合と大量得点した試合が複数存在することを示唆しています。実際今回の1試合最多得点は26のSZBでした。一方で1点しか取れていない試合が3回もあります。
1試合でこれほど大量に得点することができれば表彰台も狙えることを示しています。COG.Lunaについても同様で5試合目に25得点しました。
SZWは順位得点標準偏差が小さいです。1試合目にサーバーの問題か順位得点を得ることができていませんでしたが、それ以降の試合では毎回コンスタントに上位であったことが分かります。まさに堅実なチームといえるのではないでしょうか。

決勝まとめ

今回の決勝は多数の問題を抱えたままスタートが行われ、多くのチームが被害をこうむりました。そんな中安定して得点を重ねることができたSZWが遂に日本史上初2回目の優勝を成し遂げました。またSZBは複数試合1ポイントしか取れていませんが大量得点を2回できたために3位になっています。今回の決勝は、前回圧倒的な優勝者が存在したのとは異なり、最後の最後まで何が起こるのかわからない決勝だったのではないでしょうか。
今回は運営の問題で3チームが棄権をしましたが、次回には様々なALGSの問題が解決することを願っています。

参考サイト
liquipedia
battlefy

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?