京ゆば 湯波吉

江戸時代創業 寛政二年(1790) 京の台所、錦市場に店を構え、ゆば一筋で商いをしてお…

京ゆば 湯波吉

江戸時代創業 寛政二年(1790) 京の台所、錦市場に店を構え、ゆば一筋で商いをしております。「御料理屋様への卸」を生業とし、長く御愛用戴いております。錦市場では唯一のゆばの製造販売店。厳選された国産大豆と、京の地下水だけを使い、昔ながらの手技で京ゆばをご提供しております。

最近の記事

白露

9月7日より二十四節気の白露といわれる時期となりました。 昼夜の気温差が激しくなるこの季節、早朝草に露が出来やすく、その露が白く光って見えるという意味だそうです。俳句の世界でも「露」は秋の季語です。 昼間は30℃超えの毎日ですが、夕暮れが早くなり、秋の虫があちらこちらの草むらが聞こえ始め、吹く風が少し涼しく感じられるようになってきました。 久しぶりの花のお稽古は秋らしい取り合わせです。 木イチゴ、ハゲイトウ、ワレモコウ、リンドウ、ヒオウギの実です。

    • お精霊送り

      お盆が終わると京都の各町内では地蔵盆が行われます。 現在錦のお町内は、普段お地蔵様をお寺様にお預かりいただいており、この時期だけこちらにおみえいただいています。 赤いお提灯ですが、子供が生まれると名前を書いたお提灯を作ってもらい、地蔵盆の間お飾りとしてその回りに飾ります。 子供の守り神として信仰されるお地蔵様。子供が少なくなり、縮小されたり、行われなくなったりするお町内も多いですが、残していきたい行事だと思います。 この暑い中、庭の朝顔が毎日涼やかに咲いています。夏の

      • 六道珍皇寺

        残暑お見舞い申し上げます。 8月7日は立秋でした。 秋のはじまりとはいえ、毎日猛暑日の日々が続いています。 8月はお盆の準備ではじまります。 六道さん(六道珍皇寺)へお精霊さんをお迎えに行きます。最近は「オンライン」や「郵便」による窓口もあり、昔ほど「迎え鐘」に長く並ぶこともなくなりました。 帰りに、参道に出張されてるいつものお花屋さんで、ミソハギの入った仏花と高野槇を買い求め家路につきます。 冥界で鐘の音を聞きつけたお精霊さんが、この高野槇の穂先を伝ってお帰りに

        • 葉蓋

          先日のお稽古は葉蓋を使ったお点前でした。黒塗りの桧の曲物に切箔を散らした末広籠の受け筒の水指に、梶の葉を蓋として使用しています。 梶の葉は、その昔紙の代わりとして使われ、七夕の短冊として願い事を書くのに使われたそうで、七夕のこの時期は好んで葉蓋に使われます。 釜前は暑いのですが、みずみずしい葉蓋のお点前は涼を感じられます。 お稽古花はギボウシの格花です。 ギボウシの葉はしっかりしており、この時期によく使いますが、花はあまり使ったことがなく、格花のお稽古は久しぶりでした

          梅仕事

          今年の梅仕事は梅ジャム作りです。煮る時間が少し短縮されるとのことで、梅を一度冷凍して作ってみました。 1年で最も日が長い夏至の21日、近畿地方は梅雨入りとなりました。翌22日は昼から夕方にかけて雨が激しく降りました。ところが夜になると、雨はすっかり上がり、満月が東山から美しく昇りました。 花は、ガマ、ヒマワリ、スプレーカーネーション、木イチゴ(葉)です。ガマの葉が風に揺れて涼しげです。

          三室戸寺

          今年は梅雨入りが遅く、三十度超えの暑い日が続いています。先日久しぶりに遠方からの友人を案内して訪れた清水寺からの「雨後の緑」の山々です。 もう一枚の写真は宇治の山あいにある、西国十番の観音霊場、三室戸寺のあじさいです。蒸し暑い梅雨も綺麗な花や緑をみて、乗り切りたいと思う日々です。 生け花は「リアトリス」です。キク科の花で、長い花穂から「キリンギク」ともいわれます。

          菖蒲

          5月のお稽古場のお軸、「菖蒲売り」です。 5月は爽やかな五月晴れの季節ですが、気候が不順で病気や災厄が増える季節でもあります。 強い香りが邪気を祓うと考えられる菖蒲を使って、葉を軒下に吊るしたり、「菖蒲湯」に使ったりと江戸時代には庶民にとって身近な花だったようです。 この時期、各神社でお祭りが開催されお神輿が担がれるのも、そういった意味があるのですね。 花はソケイ、バラ、デルフィニウムです。ソケイとバラの黄色がデルフィニウムの青ととてもマッチして爽やかな色合いです。久しぶり

          葵祭

          5月の初め頃から道端でよく見かけるオレンジ色の可愛い花。とても可愛いので種が出来たら欲しいなぁ~、なんて思っていたんですが、先日ニュースでこの花のことが話題になっていました。 この花はナガミヒナゲシというヨーロッパ原産の外来植物で、茎を折るとアルカロイド性の毒性の黄色い汁が出るそうです。皮膚に付着するとかぶれたりするので、自治体でも注意喚起がされはじめています。 友人達との楽しいアレンジのお花の会は、青と赤と白のコラボレーション。白いノーブル(ユリ)、スプレーバラ。。青い

          二花十七葉

          母が育てている、さやえんどう。次から次へと実がなり、毎日の食卓にのぼります。母は季節に合わせて様々な野菜や花を育てており、そのお世話が母の健康法のひとつのように思います。これからの季節はトマトとおくらだそうです。 お稽古花は、二花十七葉のかきつばたです。京都では上賀茂の大田神社が有名です。 水辺に咲く濃紫色の花の汁で、衣を染めたことから、「書き付け花」(かきつけばな)と言われ、転じてカキツバタになったと言われています。

          八十八夜

          立春から数えて八十八日目の夜、八十八夜を迎えるこの季節は、農家では種をまく時節とされます。 植物や穀物を潤す春の雨に、庭の草木の緑もみるみるうちに美しく育ってきました。 我が家のヒメウツギやモッコウバラもあっという間に満開となりました。 お稽古の格花はシャクヤクです。つぼみでいけたのですが、ここ数日の暑さで、こちらもあっという間に満開になりました。

          SAKURA

          春本番とはいえ、時折吹く北風にもめげず我が家のチューリップが満開です。チューリップはトルコ原産と言われており、現在はオランダがその生産で有名ですが、数えられないほどの品種が世界中の国々で育てられています。 花器の花は、カンパニュラ、デルフィニウム、スプレー菊三種の洋花の「寄せいけ」です。

          糸桜

          春のお彼岸を過ぎました。暖冬と言われながらもここ数日雨も多く寒い日が続きました。久しぶりに晴れた御所は多くの観光客がいらしていました。 旧近衛邸址の「糸桜」は御苑の桜の中でも早く咲き始めます。まだまだ満開とはいきませんが可憐な花が見事です。 花器の花は桃、フリージア、チューリップです。チューリップも色々な種類がありますが、こちらはユリ咲きのチューリップです。

          蓬莱山

          啓蟄を迎えこのまま暖かくなるかと思いましたが、まだまだ寒い日もあります。写真は先日降った雪で雪景色となった蓬莱山です。 それでも我が家の庭にも少しずつ春の花が咲き始めています。 格花はチューリップです。花の顔の向きが変わるので難しいですが、春らしくて可愛い格花となりました。

          月光/日光

          茶席の花として欠かせないのが椿です。今日の茶席の椿は「月光」(がっこう)、別名「卜伴」(ぼくはん)です。濃い紅色の一重咲きに白い唐子咲きの花芯が特徴です。唐子咲きとは、花芯のおしべやめしべが花びらのように変化したものだそうです。 「月光」に対して「日光」(じっこう)という椿もあると聞いた帰り道に、偶然「日光」を見つけました。「日光」は、紅色の一重咲きに紅い唐子咲きで、「紅卜伴」「紅唐子」とも言われます。

          擬雪

          先日お茶室に生けられていた「擬雪」という名前の椿。「花色の白さは格別で雪にもまがうさま」ということで名付けられたという椿の一種です。 写真は下鴨神社の「擬雪」です。まだまだ寒いので咲いている花が少なく、蕾がいっぱいついていました。満開が楽しみです。 花は、コデマリ、オクロレウカ、カーネーション、スイトピー、デンファレです。鮮やかな色合わせをどのように配置するかが難しかったです。

          柊鰯

          我が家では節分に鰯を焼いて食べます。その後その鰯の頭を柊の葉に刺した「柊鰯」を玄関先に飾ります。 「柊鰯」は、鬼が嫌いな尖ったトゲのある柊の葉に、鬼が嫌がる臭いの鰯を組み合わせて玄関先に飾ることで、鬼が家に入って来ないようにという、鬼除けという意味があるそうです。 毎年半紙に包んで玄関先に飾るのですが、いつの間にか鰯の頭がなくなってます。猫でしょうか?