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怪獣は忘れた頃にやってくる ◆ 水曜日の湯葉102[11/15-21]

11月15日 水

宇都宮美術館の「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行った。『りんごかもしれない』等で知られる絵本作家・ヨシタケシンスケの原画や構想メモ、立体作品などが展示されている展である。

宇都宮美術館のおもしろポイント:住宅地なのに携帯が圏外

とくに興味を引かれたのは著者が学生時代に製作した「カブリモノシリーズ」だった。そのうちのひとつ「BREATH」は、外観はガスマスクに似ており、呼吸するごとに口元のランプが光る仕組みになっている。絵本の絵柄と比べるとずいぶんおどろおどろしい雰囲気だが、説明を見るとこうある。

人に何も自慢できるものがなく、自分にできるのは呼吸くらいだ、という人が自らの呼吸を他人に自慢するための装置。

「BREATH」説明

あっすごくいい。このとぼけ具合はたしかにヨシタケシンスケである。この頃はまだ名前が漢字表記だけど。

あと「コピックを買ったものの色塗りが下手すぎて、着彩はデザイナーが行うことになったので、10年経ったのに新品同然」というコピックが展示されていた。情けなくて好き。

当該ツイートへのリンク

会場限定のクリアファイルを購入し、写真をツイートしたら大きめにバズった。そして例のごとく「このツイートを当社の記事で使わせていただけませんか?」といったDMが来た。ここで面白いのはツイートではなく商品なんだから、紹介したいなら僕ではなく展に言ってほしいんだが。

そういえば以前「自分のツイートがバズって有名になった商品を、テレビが勝手に紹介している!」と怒っている人を見たことがある。バズらせたことで何らかの権利が発生する、と錯覚する人はたまにいるらしい。ちなみに「横浜駅SFは自分の紹介ツイートがバズったおかげで有名になった」と主張している人は2人ほど認識している。


11月16日 木

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