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リターンズ5話 ネタバレ考察&感想その7~菊さまの泣き

30:30~ 場面は武川(眞島秀和)のソロキャンプへ。

 ライブ配信中に「天空のマサムネです」と冒頭から言ってしまっている。バチェラーには本名で出ていたが、3話では牧に「バレバレですよ。『天空のマサムネ』さん」と言われてるし開き直ったのか。既に特定されてそうだ。
 いずれにしても迷走してはいるが、個人的には迷走が一番似合うキャラクターだと思う。
武川はゲイであり50代という年齢を考えると、生涯のパートナーを見つけるのは大変だろう。孤独からいろいろ開き直る気持ちもわかる。
武川人気は高いのでピエロにするなという意見も多く、分からなくはないが、会社にも怒られていないようだし仕事は順調なんだろう。いずれにしても、武川役の眞島秀和の演技の幅広さは素晴らしい。
31:10~ 和泉(井浦新)がこの配信を旅館の外で見ている。風邪気味なのに、コメントまでして優しいキャラクターなんだろうと思う。牧(林遣都)との関係を知らないから、呼んであげようという気持ちがまだあったのかも。
そこで外に行く牧を見かけて声をかける。

31:40~ 宴会場に残る春田(田中圭)、武蔵(吉田鋼太郎)、菊様(三浦翔平)のシーン。
「和泉の復讐心が燃え上がったのも、私が永久的に弟扱いなのも全部!春田さんのせいだ!」
酔って春田に悪絡みする菊様。
ここからの菊様は目もとが酔っぱらいそのものでとても上手だ。
「秋斗(田中圭/二役)のこと、悪く言うんじゃねぇよ!」
と逆ギレするのも酔っ払いっぽい。
秋斗はライバルで親友だったと警察学校時代を回想する。
秋斗は和泉教官が好きかもと言い「逮捕するわ」と告げる。…うーん、台詞が若干クサい気も。
宴会場にシーンが戻り、菊様が和泉を好きなことを知り動揺する春田をしっかり抑える武蔵。普段は春田を甘やかす武蔵だが、菊様への優しさが見える。
「(秋斗が亡くなり)やっと順番が回ってくるって。バカですよね、好きになってもらえるわけないのに」
ここからの菊様は見事。
秋斗が亡くなったことを悲しむ一方、和泉に一緒にいてもらえるかもしれないという淡い期待。でも振り向いてもらえない辛さ。
少ない台詞なので気持ちが込められていないと、切なさは体現できない。

武蔵に抱きしめられて慰められているところで、春田が牧の不在に気づく。

35:35~ 牧と和泉で失くした結婚指輪を探しに行くシーン。

指輪を失くしたことを春田が怒るかという和泉の問いかけに、牧はリターンズでは初めて春田の印象を話す。
「心が広いっていうか優しい人なんで」
「ポンコツで鈍感で無防備で、イラっとすることも多いんですけど、一緒にいるとホッとするんですよね」
春田がただの優しいだけの人なら、牧はたぶん惹かれなかったはずだ。
例えば武蔵が牧にとっては元恋敵なのを理解できないとか、鈍感な部分もある。
ただどんな相手でも理解しようとする気遣いは登場人物では随一だと思う。その点は牧より上ではないか。だから完全に鈍感かというと、そうではないと思う。本物の鈍感だと相手に寄り添うのはそもそも無理だからだ。
 牧と和泉はソロキャンプ中の武川に気づき、和泉は声をかけようとするが、牧は「あの人はもう…」と言って制する。
そこで二人は海辺で転んでしまい、携帯も繋がらなくなる。
バッテリー切れかかってるのに指輪の写真を見ているのも、二人ともスリッパなのも、しっかりしている牧や鬼教官だった和泉らしくない気もするが。

→8に続く。

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