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なれそめ#1__将来、夫になる人現る。好きになったきっかけ。

最初に書いておきます。
浮気も略奪も全く無かったけれど、煮凝りのような三角関係だったということを。

ここで12年前の私のスペックを書いておこう。
・赤縁メガネで黒髪ロングの女オタク
・168.9cm47kg
・地方から京都の大学にやってきて一人暮らし

大学では漫研に入ることにした。二次創作禁止のやつ。
マンガが大好きだからだ。地元の友人からは、せっかくだからマンガ以外のサークルに入ればいいのに〜〜とも言われたが……。

サークル説明会の日、いろんなサークルがビラを配っていた。
たしかその頃いろんな人に声をかけるのが趣味になっていた私は(…)知り合ったばかりの女の子と漫研の説明会の門をくぐった。
先輩たちが説明していて、新入生もたくさん。

後日、改めて平日に漫研に遊びに行った。
その漫研は、次に作る新入生マンガ本以降から1ページでも提出しないと入部できない決まりだったので、まだ仮部員だ。(でないと幽霊部員がたくさん増えてしまう)
男の先輩に「この前ムーミンのTシャツ着てた子だよねえ!?」と言われたが、別人だった。そんな可愛い子おったけど全然ちゃうよ。女オタクの属性見分けつかない感じだよねしょうがない。のちのちこの先輩は二の腕とか触ってくるセクハラ嫌すぎる先輩になるのだがそれはどうでもよすぎる話。

余談だが、その話をその時一番仲良い友人女子にすると、笑うでもなく「ゆばのほうが可愛いよ」とムッとして答えてくれた。え?ムーミンTの子見てないのになんでそなことゆうの!?と思ったが、よくわからんお世辞でも嬉しかった。

いよいよ新入生のマンガ本つくるよ🎶の日になった。目次の順番決めたり、版つくろーみたいなことをやる。この時点で原稿できてなくても印刷に間に合えばギリセーフなんだけど、けっこう迷惑はかかる……。
新生活に慣れるのに必死だった私は、マンガが大好き🎶と言いながら1ページだけ提出することにした。1ページでも提出すれば入部なんだからええんよ!そういう人はちょくちょくいる。

18:00  授業が終わって即、上記の編集会議の部室に足を運んだが、狭い部室には新入部員と指導する2回生の先輩でぎゅうぎゅうで、扉は開かれ新入部員は若干はみ出していた。

ふと一人だけ丸イスを持って外に座っている先輩が気になった。
どっしりとしていて、茶色の革ジャンを着ている。髪の長さがB'zみたい。
夕日の逆光で、顔はよく見えないが、カッコ良い雰囲気に思えた。煙草を吸っているのか?と勘違いした。
煙草が苦手なので、吸っていたらどうなっていたかわからない。
新入生がメインだから、自分は外で良いと言っていた。2回生が1回生を指導するんだから、それ以上の上回生が外に出るのは当たり前なのかもしれないんだけど、気の遣える人だなと思った。いえ、人に気遣いを求めてるわけじゃないんですけど、ナチュラルにそういうのできる人すごいなと……。

編集が終わって、外の先輩はいつのまにか帰っていたと思う。残ってたら絶対話しかけてたや。
この大学で出会った人で一番雰囲気好みだし気になるぞ! また会えたらなあと思う。

数日後、新入生マンガ本の印刷が終わり、みんなで製本が始まった。行ける人はどの時間帯でも行く、私は13時頃に行ったと思う。マンガを提出したのにこのぐるぐる製本に参加しないと、ちょと疎んじられる、大変なので……。40ページ提出して来ない人とか特にね。 ※たくさん描くのは良いことです。
ぐるぐるぐるぐる瞑想のような製本……なんと言ったらいいのか、印刷所には特別な時しか頼まないので(学祭本とか)普段は自分たちで糊付けしたりホッチキスで中綴じするのだ。

終わるまでぐるぐるまわり続ける



修行のような製本だが、好きな人たちとお喋りしながらだと楽しいよ……?指の油なくなるけどね。
嫌いな人がいたらまあ……苦行かな……でも仕事なので……!(仕事ではない)


そこで歴史は動いた。(???)

あ!このまえ一人だけ外に出てた先輩おるやんけ!?!?
しかも、なんかめちゃくちゃ面白いことを喋り始めたのだ。
例として、記憶で描いてみた。私たちはたくさんの新入部員の原稿を印刷したものを、一枚一枚手に取って重ねていってるので、目の前に印刷されたマンガが大量にある。
そこで気になる先輩は、
「自分、最初こんなんやったけど……こうなってしもうたわ」

←最初こんなんだった元気な猫(同期男子作) こうなってしまったコケて泣いてる女の子(同期女子作)→

と、作者が違うマンガの一コマを指さして、自分がいかに疲弊してきたかを例えてみせたのだ。
え、ごめんこれで惚れた……。え?好き…………

好きだが…………?

まあこれだけで好き確定はしないけれど、もっとこの先輩を知りたい!!!友達になれたらなあ!!!という気持ちは強くなるしかありませんでした。

今思い出してもときめく……。面白い人たちにとっては普通なんかなあ???
でも今でもなかなかこれを超える素敵な例えってなあ……そのときだけのぴったりな現状ふまえて優しい物腰で誰も傷つけずに言うのなあ……
人のマンガの力を借りてますが、これは奇跡やたまたまではなく、常日頃から自力で面白い人だとのちのち理解させられました。
その猫と少女の作者さんたちにも大感謝するレベルよ。
(載せたのは少し変えて描きました)

まず気になる先輩の名前を知らなければ……でも、男女ともに人気みたいな人やから、いつでも誰かと会話してるな?
1回生は慣れるまで1回生同士で話すのが多いのよ、先輩怖いし。1回生に絡んでくれる先輩も少なかったし、わけわかんない新入部員よりみんな好き先輩や同期と喋りたいのわかるよ〜〜〜。

その場の誰も先輩の名前を呼ばないわけで、難航しました。ヴォルデモートか?
早起きして部室に行ければ、もっと先輩と会えたり直接正々堂々と聞ける機会もあったのですが、早起き苦手なんよ……(好きの根性が足りねえ〜〜!!) 一人暮らし新入生は、慣れるのに大変なんよ。

なんとなく察したのは、4回生の先輩たちが、気になる先輩に対してゆる敬語を使っていること……。
私の好きな先輩、5回生以上なのでは?
ええい!何回生でもいい!!!好意を抱きすぎて突っ走っています。


次回、偽恋人と新入生歓迎コンパ……

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