【ケニア🇰🇪】凶悪都市とマサイ村の本当の姿は｜4/54カ国目｜世界一周ふりかえり

★世界一周4ヶ国目、ケニア
★滞在日数：2022年9月26日〜10月4日(8泊9日)
★かかった金額：¥187,538 /2人

人生初のアフリカ大陸。
ずっと未知の世界だった。

マサイ族？サファリ？
最後のフロンティア？IT発展？

日本にいるといろんな伝えられ方があるが、
実際はどんなところなのか、それを知りたくてたまらなかった。

◆凶悪都市と名高いナイロビ

首都ナイロビは、世界三大凶悪都市と呼ばれるほど、治安へ最大の警戒が必要と言われている。
移動は基本Uberタクシーでなければいけないし、欧米人やアジア人が不用意に外を歩いたりしてはいけない。

Uberの車の中でも、ドアのロックは必須。
車中でiPhoneをいじったりしていると狙われるという話も聞いた。
どこまで警戒したら良いのかわからず緊張気味だった私たちは、初め長袖にフードをかぶって、自分たちの肌の色が外から見えないようにもしていたほどだ。

そんな私たちのガチガチの警戒心を解きほぐしてくれたのが、オープンマインドなケニア人の振る舞いと、割とオーガナイズされた街中心部の様子だった。

車内でもスマホ出さない方がいいので写真があまりないですが。さっと撮影したナイロビ市内

Uberの運転手も、宿のスタッフも、ツアーガイドも、圧倒されるくらいフレンドリーで、笑顔で私たちを迎え入れてくれた。

私たちはキリマニという、比較的安全と言われる駐在員の生活圏に滞在したが、それでも徒歩5~6分ほどのショッピングモールまでも念の為Uberを使った。
驚いたことにショッピングモールに入るのも出るのも、客が一歩も歩道を歩かなくて良いよう、Uber乗り入れ場が敷地内に整備されていて、全く危険がないようにしている。

ショッピングモールに入るのにも、手荷物とX線チェックがあるので（これは結構どこの国でもある）、モールの中では安心して過ごせる感じだった。

繰り返すが黒人社会の中では、肌の色が違うだけでめちゃくちゃ目立つ。
なので、「意外と安全らしいよ〜」と油断するのは厳禁。宿泊エリアの吟味や配車アプリの使用は徹底は大前提だが、少なくとも私たちが過ごしたエリアにおいては、”いわゆるアフリカ”のステレオタイプと凶悪都市という名とは裏腹に、清潔感やオーガナイズされた都市、そしてケニア人の明るさに良い意味で驚かされた。

◆マサイ族の家

高いジャンプ力で日本でも有名なマサイ族。彼らは主にケニア〜タンザニアのエリアに暮らしている。

ナイロビから車で5~6時間ほど移動したところにあるマサイマラ国立公園で
サファリで動物を発見するゲームツアーを楽しんだ後、すぐ近くにあるマサイ族の一集落へ訪れた。

ジャンプのウェルカムダンスで迎えられたあとに、家を案内された。

中に入ってみると、牛糞でつくられた壁が見事にこの小さな家を支えていて、夫婦の部屋、子どもの部屋に加え、ゲストルームと仔牛の部屋まである。
虫対策のために極限まで小さくした窓の穴以外は光がなく、真っ暗だ。

家を建てるのは女性たちの仕事。 9年経つと家が腐るので、また新しい家を隣に建てるそうだ。

水は川に取りにいき、ゾウに食べられるので野菜は育てられず、
大切な仔牛はライオンに襲われないよう部屋の中に入れておく。
ジャンプの高さによって結婚できるかが変わり、
一夫多妻制だが近年は経済的事情で妻を多く持たない選択が増えている。

IT企業の発展目覚ましいアフリカの都会から数百キロ離れた地点に、
マサイの生活は確かに存在していた。

マサイ族のジャンプ

マサイ族のエリックが家族4人で暮らす家

👇マサイ族の暮らしはYouTubeでも紹介しています

◆マラリア蔓延地域の暮らし

アフリカ大陸最大の湖ビクトリア湖。そのほとりにあるホマベイ群のビタという小さな田舎町へ。
そこは、マラリアやエイズ、結核などの感染症が蔓延する地域と言われており、
通称ICIPEという国際科学研究機関でアフリカの生活改善のための研究に励む日本人も暮らしている。

公用語はスワヒリ語と英語のケニアだが、多民族・多言語国家で、ビタに住む人はルオ語を話す。
“ナンゴ”がHow are you？という意味のよく使うルオ語の挨拶のようで、私たちがルオ語で挨拶すると驚いて喜んでくれる。
子どもたちはすれ違い際にHello!ではなく How are you!? と英語で挨拶してくるのもとても可愛い。

そんなフレンドリーな田舎町だが、そこの暮らしは全くインフラも整っていない、原始的な暮らしだ。
多民族国家が起因して、大統領が出身部族を優遇する政策を取り続けており、部族が違うビタのようなエリアは、上下水道のインフラさえ整わない。
湖のすぐ近くに暮らしているため、食器洗いや洗濯を湖でする光景があったが、湖には住血吸虫がたくさん住んでいて、それを媒介し感染症に悩まされることも日常茶飯事だそうだ。

ビクトリア湖に浮かぶンゴデ島という小さな離島の学校で、マラリアの調査のお手伝いに行かせてもらったが、時には学校の子どもたちのマラリア陽性率は40%に及ぶこともあるらしく、そういった地域の人々の暮らしを垣間見させてもらったこともまた非常に印象深かった。

ビクトリア湖で洗濯する様子

ビクトリア湖の夕陽と、そのほとりにある暮らし

👇ビタの町と学校の様子はYouTubeでも紹介しています

＊

IT先進国と叫ばれ注目を浴びてきたケニア。
確かに、ナイロビでもマサイでもンゴデ島でも、みんなスマホを持って生活しているし、M-PESAという電子マネーはどんな小さな商店でも大体使える。

それは確かに、アフリカ=サファリ というような印象からはかけ離れた、発展した光景かもしれない。

しかし民主主義が機能せず、部族政治により、取り残された生活をしている人はまだまだいるし、大学教育も高額で、「IT」を仕事にできる人はほんの一握り。

それを、西洋諸国がこぞって最後のフロンティアと叫び、先進国の基準で「発展」を強いた結果、格差が広がったのではないかとも考えさせられる光景にたくさん出会った。

ナイロビが凶悪都市なのは彼らが生まれた時から悪人だからではない。
あまりに格差が広がり、本気でその日の生活に困る人が大量にいるからだ。そんなコントラストを体感することができたことは意義深かった。

👇世界一周録のつづきはこちら(マガジン)

ゆうわたWorld 夫婦世界一周録｜ゆうさん | 旅から社会を見つめなおす｜note

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