元ピアニストがFFの音楽を解説してみた【ファンファーレ】
はじめに
2019時まで歌の伴奏ピアニストをして暮らしてきましたが、心機一転、これからはプレイヤーではなくクリエイターとして生きていくことを決意しました。
そこでプレイヤー時代に培った自分なりの方法論を発信するのもアリなのでは?と思い筆を取っています。そう、今まではキーボードを弾いていたのですが、これからはキーボードを叩いていく所存です。
というわけで、プレイヤー時代に得た経験を踏まえて、僕が大好きなFF・・ファイナルファンタジーの音楽を解説していきたいと思います。何か新しい発見や学びに繋がれば幸いです。僕自身も新たな発見をしていきたいと思っています。
まず第一回はシリーズ共通の戦闘に勝利したときのテーマ「ファンファーレ」です。
「ファンファーレ」を解説
FFといえばこのファンファーレ。
逆にこのファンファーレといえばDQ。
これを聞いたらやったことない人でも、「あー、FFね」とか、「あれでしょ?DQでしょ?」とか思わず反応しちゃうフレーズ。
それくらい印象に残る重要なテーマだと言えます。
まずはVTRをご覧ください
実を言うと、この解説をした動画をすでにニコニコとYoutubeにupしております。
noteでは補足説明を含めて文書化したものを提示しようと考えました。動画派の人と文書派の人がいるでしょうし、口で言ってるだけでは何のこっちゃ?なことも多いかと思うので。
メロディ
メロディはいたってシンプル。
ドドドドーラ♭ーシ♭ードっシ♭ドー
です。
(カタカナで書くんかいな・・)
コード進行
コード進行は、
|C A♭ B♭ | C B♭ C |
メロディと組み合わせると、
ドドドドーラ♭ーシ♭ー ドっシ♭ドー
|C A♭ B♭ | C B♭ C |
そう、コードがそのままメロディになってます。
シンプルっ!
シンプル・イズ・ベストです。
解説っぽいこと
この曲のキーはC。つまりはハ長調です。
その上で各コードを数字(ローマ数字)で表すと、
C→Ⅰ
A♭→♭Ⅵ
B♭→♭Ⅶ
となります。
(ここまでで意味がわからない方が多いようでしたら、そのあたりの基礎講座記事も書こうかな・・と思いますのでご意見ください)
このA♭→B♭→C(♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰ)という進行が、
特にファンファーレ的な音楽や、壮大な音楽、
曲のエンディングや節目の部分によく使われます。
解説っぽいことその2
音楽の和音をコードとして解釈したとき、
コードには3つの機能のどれかがついています。
ポケモンの属性みたいなもんですかね。
①トニック(主音)・・何というか、食事で言えばご飯。距離感で言えば自宅。
1番安定、安心の我が家です。
②サブドミナント(下属音)・・食事で言えば味噌汁。距離感で言えば近所とか通い慣れた場所。
ちょっと不安定さもあるけど、安心感めいたものもある。
③ドミナント(属音)・・食事で言えばオカズ。距離感で言えば旅先や初めて訪れる場所。
不安定な響きなんだけど、やっぱりこれがないとつまらないよね、って感じです。
正確に言えばメジャーとマイナーで性格が違ったりもするんですが(小声)、大きく考えてこの3つに分類できます。
③のドミナントは不安定なので、トニックに戻りたがる性質があります。
オカズ食べたらご飯食べますよね。それと同じです。
サブドミナントはトニックとドミナントの中間的。どっちもいける感じ。
さて、この♭Ⅵ、♭Ⅶ、Ⅰをそれぞれ分類すると、
サブドミナント→ドミナント→トニック
つまり、
味噌汁→オカズ→ご飯
の、王道の進行になります。
(僕はA♭→Fm7の代替、B♭→Gm7の代替、つまりマイナーのサブドミナント、ドミナント、と解釈してます)
このコードの機能を考えると、曲の構造やよくあるパターンなんかが見えてきます。
自分が曲を作る、演奏する上でも同じ機能のコードを代替してみたり、
例えばトニック→トニックという進行を
トニック→サブドミナント→ドミナント→トニックと
間に挟んでみたりすることができます。
植松伸夫さんの好み
作曲者である植松伸夫さんの好みなんでしょうか、FFの音楽にはこの♭Ⅵ→♭Ⅶ→Ⅰの進行がよく出てきます。
あとはその類似として、
メジャーのキーでマイナーのコード(あるいはその逆)を使う、とか、
メロディ主導の転調、なんかも多いです。
いかがでしたでしょうか
FFの音楽は、僕が音楽の道を志すようになった過程で重要な役割を持っています。
植松伸夫さんの音楽に触れていなければ、僕は音楽と関わりなく生きていたかもしれない・・
そんな音楽に今改めて触れると、また新しい発見がたくさんあります。
・・ので、自分の勉強としてもですし、
こういう音楽の解釈の仕方をいろんな方と共有して
共に学んでいけたら、
と思っております。
どうぞよろしくお願いします。
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