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ちょっと危険なドラムレッスン~「基礎からドラムをやり直したい!」って、そもそもその基礎が何なのか分かってる?

どうも皆さん、YU-TOです。

長いこと更新出来ていなかった"ちょっと危険なドラムレッスンシリーズ"ですが、ここからまた高頻度で更新していこうと思います。

「書く書く」と宣言しておいて全く手をつけていない(苦笑)有料定期購読マガジンの"実践編"も構成が見えてきて、そろそろ書き始める予定なのでもう少々お待ち下さい!。

さて、本日のテーマは"ドラムの基礎"とは何ぞや?という事。

唐突ですが、こんなセリフを聞いた事ないですか?。

「やっぱり基礎(基本)って大事だよね!。」

「ドラムを基礎からやり直したい!。」

「あの人は基礎がしっかりしてるから上手い!。」

もうね、楽器をプレイする全ての人が聞き飽きてる言葉だと思うんですよ。

楽器に限らずとも何か新しい物事を始めてみたくて、「カッコ良く出来るようになりたい!」みたいな事をそれが出来る友人に話したら「基礎からちゃんとやった方が良いよ」とか言われてシラけてしまったりみたいな事って、誰しもが少しは経験しているんじゃないですかね?。

やっぱり専門学校に通っていた時も「何を学びに来たの?」っていう講師の問いに対して「基礎を学びたくて!」って答えている生徒が多かった記憶もあります。

でも、"基礎"ってめちゃくちゃザックリした言葉じゃないですか?。

大体、「何を持って"基礎"とするんだよ?」と問いたい。

「テクニックで言ったらどこまでが"基礎"で、どこからが"応用"なの?」と。

ドラムで言ったらシングルストロークは"基礎"だけど、ダブルストロークは"応用"という事になってしまうのだろうか?。

でもルーディメンツって"PAS国際ドラムルーディメンツ40"に入っているものであったらドラム界では"基礎"に属するものというイメージがある。

いわゆるビートだって、"ここからが基礎でここからが応用"みたいな定義が中々しにくい。

単純に2,4拍にスネアが入るビートが基礎で、そうじゃないビートは全て応用になるのか?。

"ドラムの基礎と言えば8ビート!"みたいな事も言われてるけど、8ビートでもキックの位置が複雑なものもあって、それは"応用"に属するビートになってしまうと思うし、、、。

どうですか?、そろそろ嫌になってきたでしょ?(笑)。

「何かごちゃごちゃ言ってるけど、結局お前は何が言いたいんだよ?」って(笑)。

はい、すいません、そろそろ結論を申し上げますね。

わたくしYU-TO、音楽を始めて人様の前に立ち始めた当初は、いわゆるスピード等のテクニック的な事で評価を得てきたドラマーでした。

「ブラスト速い!!」とか「2バス凄い!」とか、そういう感じ。

これはもう、誰がどう見たって"応用"の部類に入る。

でも、ここ数年は「YU-TOはとにかく基礎がしっかりしている」という評価を貰えるようになりました。

特に一緒にプレイしたミュージシャンの方達からは普段の会話からでもメディアでの発言などでも、そのような事を言って頂ける事が多いです。

非常に嬉しいし、光栄な事。

だから、自分はいわゆる"基礎がしっかりしているプレイヤー"ではあると、僭越ながら自負させてもらっています。

じゃあ、そんな自分が思う"ドラムの基礎"って何なんだ?って話なのですが、、、


はっきり言って、分かりません。


いや、厳密に言うと自分が思う"基礎"の範囲ってめちゃくちゃ広いんです。

だから一概に「これがドラムの基礎!」とは断言しにくい。

例を言うならば、"パラディドル"ってあるじゃないですか?。それ自体は自分の中では"基礎"に属するテクニックです。

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さっきも名前を挙げた"PAS国際ドラムルーディメンツ40"の中にもちろん入っていますし、ドラムという楽器に触れてる人ならば必ず一度は通る"登竜門"的なテクニックでもある。

でも、このパラディドルをパッドやスネア単体で"どのストロークを使ってどう叩くか?"までは基礎だけど、これをドラムセットに当てはめてフィルインとかビートの中で使うってなったら、もう"応用"。

そして、別に応用までやらなくても困る事って正直無い。

もっと言ってしまうと"どのストロークを使ってどう叩くか?"って部分さえキッチリと出来ていれば、あとは"お遊び"程度にドラムセットの中でパラディドルを使ってみたり、自分なりに面白い使い方を考えてみたりすれば、もう自然とモノになっていくもの。

これは全てのルーディメンツに言える事だけど、変に「応用してやる!」とか意気込んでしまうと、「単に使いたくて演ってる」みたいになってしまって全然音楽的じゃなくなってしまう。

「ここのフレーズはシングルパラディドルを応用したフレーズでぇ〜」とかって「だから何?」の典型だと思う。

「何かカッコよいフレージングにしたくてこういう手順にしたけど、よく考えたらこれパラディドルだったわwww」

くらいの感覚でパラディドルを扱えるようになった方が絶対に良い。

その方が曲に馴染むフレーズになっていると思うし、自分の価値観だけど、そういう事をサラッと出来ちゃう、言えちゃうドラマーの方が単純に「カッケ!」ってなる。

でも、そういう扱い方が出来るようになる為には、さっき言ったような"基礎"のパラディドルを徹底的にやって自分のモノに出来ているかどうかが鍵で(※やらないで応用出来てる人もいる)、基礎の部分さえ出来てれば、もう応用なんて適当で良いんじゃないかとすら思ってしまう(笑)。

そういう"基礎"の部分って、ドラムにおける全てのテクニックにあると思ってるんですよ。

それはルーディメンツだけじゃなくて、2バスドラミングにも"基礎"はあるし、"高速に叩く"って事においても"基礎"はある。

その基礎を無視して、いきなり応用(2バスだったらスウィベルとか)を演ろうとするのもダメでは無いと思うけど、個人的には「ちょっとどうなんだろ?」とは思ってしまう。

例えば、「速く踏みたい!」って人に足の上手い動かし方を教えて、「数時間のレッスンで速く動かせるようになりました!」みたいな動画も見た事あるけど、正直めちゃくちゃ「う〜ん、、、」ってなった。

だってその出来るようになったっていう人、足しか動かしてなかったから。

確かに、「足が速く動かせるようになりたい!」っていう生徒さんのニーズは叶えられている訳だから、それは大成功だし素晴らしい。

しかし、その生徒さんの本当のニーズって「足を速く動かしたい」って事じゃなくて、「足が速く動かせるようになって、速いフレーズが出てくる曲をカッコ良く楽に叩けるようになりたい」なのでは無いかと思っていて。

だったら、足だけ速く動かせるようになったからといって「出来ました!」ではない。

当然、曲になったらそこに上半身が絡んでくる訳だから、そこがしっかり出来た上でスピードを上げていくって事をしないと、ドラムじゃなくて単なる"運動"になってしまう。

それでも良いといえば良いのかもしれないですけどね。

この上半身と下半身のバランス感覚とか、上手く上下を絡めて叩けるようになるっていうのは、ドラムセットでの演奏においての"基礎"。

そこが出来ている上でスピードなどの"応用"に持っていかないと、なかなか実践的なテクニックって身に付かない。

だから、自分の中では"基礎テクニック"って本当に沢山あるんですよ。

ビートにおいてもあるし、フィルインにおいてもあるし、ブラストにおいてもあるし、、、もうキリが無い(笑)。

まあ、こんな記事を書いてる以上、「いっぱいあるので分かりませ〜ん」で終わらせる訳にはいかないので(苦笑)次の章では、ドラムという楽器を演奏する上で"絶対に欠かせない"と自分が思う基礎を、いくつかザックリと紹介してみたいと思います。

1.叩きながらカウントを数えられる

これを読んでくれているドラマーの皆さん、ドラムを叩きながら「1,2,3,4〜」ってカウントを声に出して数えられますか?。

ビートのスネアの位置が変わっても、途中でリズムが小節をまたいで食っても、フィルインが入っても、メトロノームの様に一定に「1,2,3,4〜」とカウントをちゃんと声に出して数えられるかが、その人の"ドラム基礎力"を測る1つのバロメーターです。

カウントじゃなくても「ハッ!ハッ!ハッ!ハッ!」という掛け声でも歌でも良いので、何かそういう"一定の流れるサイクル"を感じながら叩ける事が、ドラムの基礎の大前提であると自分は思いますね。

"タイム感が良いドラマー"っていうのは、こういう事が出来る人の事なんですよ。

その基礎があった上で、今度は"そのタイムをどう感じ、どう捉えるか?"という深い部分を考えていく事で、その人のドラムの円熟味が増していく、、、。

そこからはもう超感覚的な事で、応用すらも超えた部分になってしまいますけどね(笑)。

2.自分が使っているストロークをちゃんと意識出来ている

"ピタっ"とスティックを止めるところではちゃんと止めて、小さい音と大きい音のメリハリがしっかりと付いている。

"叩く"という行為をする前には、必ずスティックを上げなければいけない事が分かっていて、基本的に大きい音は叩く強さでは無く、スティックを上げる高さで付ける事を分かっている。

連打の時にしっかりと左右の高さが揃っている。

こういう事が出来てる人って側から見ても「基礎がしっかりしてるな〜」って感じますよね。

ドラミングの均整が取れていて、綺麗で美しい。

そんなドラミングを作り出す為には、"自分がどういう音を出す為に、どういう音の連続を作る為に、どういう動きをするのか?"という部分をしっかりと考えて叩く必要があります。

そして、そこにはドラムを叩く上での必須基礎テクニックである"4つのストローク"が大いに関わってくる。

その4つのストロークについては、前にも書いたのでここで詳しくは言及しませんが、4つの名前と存在を知っていようがいまいが、ちゃんとしたドラミングが出来てる人って例外無くこの4つのメリハリがしっかりと付いています。

それが出来た上で、「どういう身体の使い方が自分に合ってるかな?」と探求していくのが応用。

この4つのストロークの認識が甘いまま「身体のこの部位を使って、、」といくら考えたところで、あんまり意味無いんじゃないかと自分は感じてしまいますね。

この"4つのストローク"に関しては、本当に至る所で自分は「大事大事」と口を酸っぱくして言ってきてます。

さっきのルーディメンツもこの"4つのストローク"をいかに意識して叩けるようになれるかが重要で、それを意識せずに単純にフレーズをなぞった所でルーディメンツから学べる事ってほとんど無いと思いますよ。

まあ、かなり主観の入った極端な物言いかもしれませんが、何せ"ちょっと危険"なもので、、、(笑)

ご了承下さい(笑)。

3.両手両足全てに意識が行っている

「ドラムを叩く上で両手両足全てに意識が行ってないということは、"叩けてない"って事だからな」

自分の師匠の1人から言われた言葉で、言われた当時は「ちょっと極端なんじゃ無い?」とは思いましたが(生意気だ 笑)もう今では「その通りです。」って感じますね。

具体的なテクニックで言うと、"左足をちゃんと一定に動かせるかどうか?"という部分。

ツインペダルを使っていると、どうしてもこれが疎かになってくるのですが、自分は基礎練習をする際は、必ず左足で4分か8分で一定のリズムを取るようにしています。

普段はどうしても左足でツインペダルを踏む必要性が出てくるから、左足で一定のリズムを取る事は少ないですが、"出来なくて演れない"のと"出来るけど演らない"というのは全く別物。

効率とか身体の重心とか色々な物事を考慮して"演らない"のであれば、それは言い方を変えれば左足の存在に意識が行っているという事だと思うし、河村カースケさんなんて"左足でリズムを取るのはトゥマッチ"とインタビューで仰っていました。

何故それが"トゥマッチ"なのかは、「身体のどこか1つは支点として置いておきたいから」とも語っており、そういうある種の"左足の意識"がある上で"リズムを取らない"という選択をしているのだったら、大いにありだと思います。

しかし、そういう意識も無しにただ"出来ない"という理由だけでリズムを取らない(取れない)のであれば、ちょっと勿体無いなとも思う。

「下手なドラマーは皆んな左足が止まってる」という事を仰ってる某有名ドラマーの方もいましたしね。

でも正直、この発言に関しては「少し極端過ぎる物言いだな」とは思うかな、、(苦笑)。

「左足を動かさないとちゃんとリズムが取れない」みたいな事もあると言えばあるし、それもちょっと問題あるから一概に「絶対に出来なきゃいけない!」とは言えないけど、出来て損は絶対にしない基礎テクニックではありますね。

まあ、ドラムを初めて8年位の間、自分は全く出来なかったですけどね(笑)。

4.常にアウトプットする(バンドをやる、他のプレーヤーと一緒に演奏する)

はい、1番重要な基礎です。

これが出来ていないのならば、ここまで挙げた1〜3の基礎を完璧にしても、それは全て無駄になります。

"曲をプレイする"って事を抜きにして、ドラムだけの腕を磨いたところでどうにもなりませんから。

仮にバンドは無くとも、好きな曲をコピーしてそれを演奏した動画などを作って公開して周りからフィードバックを得るとか、もう自分で曲を作ってソロ名義で活動しちゃうとか、そういう"アウトプット"をしていかないと幾ら基礎力を身に付けてもどうにもならない。

むしろ、本当の意味での基礎力って常にアウトプットしていかなきゃ絶対に身に付きません。

いくら部屋で1人メトロノームと一緒に叩いて上手くても、スタジオでメンバーと合わせた時に「良いね!合わせやすい!」とならなければ意味が無いし、いざ本番のレコーディングやライブで「緊張してガチガチになって叩けません」じゃ使いものにならないですからね。

単なる"ドラムオタク"と"ドラマー"って全然別物。

自分の中で確実な土台を作り、その土台で音楽を転がせられるのがドラマーで、それ以外は単なる"ドラムオタク"に過ぎません。

いや、別に単なるドラムオタクでも全っ然構わないですけどね。

それで本人が納得しているのであればそれで良いですし、そういう音楽との向き合い方だってあるはず。

でも、自分が憧れてきた、憧れている人って当たり前だけど全員"ドラマー"であり、"ミュージシャン"。

頑張って何かを身に付けるのだったら、やっぱりそれを誰かに観てもらって評価されたいし、自分のドラミングが一緒に演奏している人達や、その演奏を聴いてくれる人達に何らかの価値を与えられているのであれば、それは至上の喜び。

どうせドラムを叩くのであれば、そこを目指していきたいですよね。

だから、身につけた自分の基礎力は、常にそれを"音楽"に変えてアウトプットしましょう。

じゃなきゃ意味ないです。本当に。

まあ、今日はここまでにしておきます。

次回はいよいよ"実践編"に突入するかと思われますが、この"ちょっと危険なレッスンシリーズ"、無料記事も定期的に書いていく予定です。

実践編は有料なのでもう色々な事を洗いざらいぶっちゃけた記事(誹謗中傷はしませんよ)にしていこうと思ってますし、無料の方でもあまり遠慮せずにドラムや音楽に関する色々な疑問やら考えを今後もぶつけていくのでお楽しみに!。

あと1点告知なのですが、、、。

SNSではちょこちょこ呟いてますが、近日中にしばらく休業していた個人レッスンをまた再開します。

1回目の緊急事態宣言ではスタジオが使えなくなったり、"密室で何かをするのはダメ"という風潮が出てきてしばらく募集もしていなかったし、レッスンも止まってしまったりしていたのですが、ちょっくら気合いを入れて体制を整えて、また本腰を入れてレッスンをやってみようかなと考えています。

色々な著名な方々が個人レッスンをやっているこのご時世に、自分のレッスンなど「需要あるのか?」とも思ってしまう部分もあるのですが、、、(苦笑)。

でも、絶対に自分にしか出来ないレッスンスタイルもあると思うし、それが見えてきてもいるので、また再開して生徒さん一人一人と丁寧に向き合って、豊かで充実した音楽ライフを過ごせるお手伝いが出来たら良いなと考えている次第です。

現在、料金体型とレッスン方法を検討中で、もうほぼやり方が見えてきたので割とすぐにお知らせが出来るかと思われます。

始動の際はこちらのnoteでもガッツリと告知させて頂くので、ご興味ある方は気軽に連絡下さい!。

ではでは、また!。

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