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「今から咲くよ」「じゃあこっちも咲くよ」

今朝久しぶりに近所の緑地に行ったら河津桜が咲いていて、思わず「わー!」と言ってしまいました。

ここのところ黄色や桃色のお花が次から次へと咲いていて、確実に春に向かっていることを感じます。

ところでサクラや梅ウメは春、ヒマワリやアサガオは夏と、私たちは花の咲く時期を当たり前のように思っていますが、同じ種類の花はなぜ同じ時期に咲くのでしょうか。

例えば人間でいうと、同じ年の思春期の人でも成長は様々で、女の子が初潮を迎える時期もバラバラですよね。

花が同じ時期に咲くことには理由があります。

植物の姿、形や生き方の謎を突き詰めていくと、その大きな理由として「動かないから」ということが出てくることが多いです。

動物は動く生き物なので、猫も犬も人間も動き回って伴侶を探して子孫を残したりするのですが、植物は動かないので、そこに居ながらにして子孫を残す必要があります。

植物は花の香りや形で虫や鳥などにアピールして自分のところに来てもらい、花粉を運んでもらいます。

つまり、動かない植物が子孫を残す確率を上げるために作ったものが花です。

だけど、せっかく花粉を運んでもらっても受け取る相手がまだ蕾のままだとそこで受粉はできません。

近くに生えている同じ種類の植物が大体同じ時期に花を咲かせるのがなぜなのか、はっきりとした答えはまだわかっていないのですが、シロイヌナズナという植物は、花が咲くときに「ジャスモン酸」という揮発性の物質を周りに放出することがわかっています。

周りにいる他のシロイヌナズナは漂ってきたジャスモン酸を認識して、自分も花を咲かせるそうです。

同じ仕組みが植物全体に働いているのかどうかはまだわかっていないそうですが、植物は私たちが思っている以上に植物同士のコミュニケーションをとって、同じ時期に咲くようにしているようです。

シロA「私そろそろ咲くよ」

シロB「じゃあこっちもそろそろ咲くね」

なんていう会話が聞こえてきそうですね。

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