ぴよりーの育児奮闘記「ぼくらのおむつ交換戦争」
※終始汚い話です。
ぴよりーのは新生児時代から快便を貫いている。
新生児期の岩のりのような胎便に驚いていたのももう昔の話。ミルクだけの時期のゆるゆるうんちも通り過ぎ、離乳食中期に差し掛かった今となっては、少しずつ硬さが出てきた。
うんちの色や形状は変わっていっても、変わらないのはぴよりーのの快便。周辺の男性陣はお腹ゆるゆる星人が多い中、ニュー男性のぴよりーのは立派な快便。新生児期にはあまりに出るもんで、下痢なのではと病院に駆け込んだことがある。1日10回くらい出ても普通だから大丈夫だよと言われて診察は終わった。
ところが、2ヶ月半ばを過ぎた頃、急に1日1〜2回程しか出なくなった。1回も出ない日もあったかもしれない。これは…!!便秘だ!!と、病院に駆け込んだ。1日1回出てれば充分。快便だよ。3日とか出なかったらさすがに綿棒浣腸してみて。と言われて診察は終わった。
小児医療費助成制度のおかげで、心配性の母は迷うことなく病院に駆け込むことができている。ありがたい制度だ。素晴らしい制度だ。
そんなぴよりーのも7ヶ月さん。力がかなり強くなり、体も自由に動かせる範囲が広がってきた。
「うちはがっつり寝返りし始めた頃からパンツタイプのおむつに変えたよ」という友人の教えをもとに、4ヶ月頃パンツタイプのおむつに変更。途中でひっくり返られてもそのままスパンとはかせられて便利。
と、思っていたのも束の間。
どんどん力が強くなるぴよりーの。どんどん動きがスムーズになるぴよりーの。どんどんいろんなところに行きたくなるぴよりーの。おむつをはかせる隙を与えてくれなくなった。
清々しいほどの丸出しでぐるんぐるんと寝返りをする。ぴよりーのはおむつを取った途端にぴゅーっとおしっこをしがちなもので、母は恐怖に慄く。そして、マヂカルラブリーのつり革のネタみたいになってしまうのではと少し笑う。
なんとかつかまえて装着する日々の中で、ある時母は思い付いた。古いおむつを外す前に、新しいおむつを膝まではかせておけば良いのでは…?と。
それが大当たり。もちろん寝返りはするものの、膝まではかせていたらこっちのもんで、少し強引に持ち上げればなんとかなる。
が、それはおしっこの場合の話。
快便ぴよりーのには、1日に1〜2回は必ずうんちおむつ交換回がやってくる。
硬さが出てきてお尻は拭きやすくなったが、そのぶん出るのにも時間がかかるようで、ぅーんうーんゔーんと唸る時間が少し長くなった気がする。終わりがわかりづらい。
「出た?もう全部出た?パンツ(おむつ)変えるよ?」
と、何重にも確認する。ぴよりーのが何も言わなかったり、へへへと笑ったりしたところで、おむつ交換に取り掛かる。が、だいたい開いた時にはまだ出てきている途中。ロッチの試着室のネタみたいだなと少し笑う。
毎度のことなので、おむつを開く時はそろりそろり。出ている途中であればそっと蓋をする。そしてしばらく待ってから取り掛かる。
先日、いつものようにおむつを交換した。なんだか今日は少ないなぁとかなんとか言いながら。おしりふきで小さく青いお尻を綺麗に拭き、よし新しいおむつをと手にした時、突然、芽が出るように少しずつゆっくりとうんちが出てきた。
ぅぉおおおぃ!とお尻を持ち上げ、何か敷くものをとキョロキョロしていると、ぴよりーのは寝返りを強行。上を向いたお尻から重力を無視して上へ上へと伸びようとする芽。とりあえず一枚だけ残っていたテープタイプのおむつを下に敷き、丸出しでお尻から芽を生やしながらイゴイゴするぴよりーのをひっくり返し、事なきを得た。
こういう時はテープタイプのおむつが良いんだなぁ。なんて思ったりしたものの、"こういう時"がそう頻繁にあるわけではないのだから、そのためにテープタイプにしておく必要はないか。と、少し面白かった。
ぴよりーのが生まれるまで、おむつを替えるという行為を人生で一度もしたことがなかった母。かれこれ7ヶ月、毎日、1日に何度もやっていれば、それはそれはもう慣れた。おそるおそるお尻を持ち上げたり、痛くないかなぁ大丈夫かなぁなんてことも殆ど考えなくなった。
ただ、いくら慣れても、こんなドタバタおむつ交換回がたまに現れる。
まぁ、そんな時があるのも面白い。
いつまでもこれができるわけではないのだから。