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#1日目 やっと会えたね。


その日は朝から様々な用事で忙しくしていた。おまけに元夫からSNSのフォローされひどく凹んでいた。なんとか気持ちを落ち着かせ用事をこなす。今日があなたと会う日でよかったかもしれない。

昨日の夜は緊張して眠れなかった。

どんな人だろう。会う前に3枚写真見せてもらったけどどれも違って見えた…。彼はプロフにもきちんと写真や情報を載せ、個別のメッセージでは個人情報や追加の写真を沢山開示してくれ、好印象だった。娘とスイートポテト作りをしながらも心ここにあらず。

約束の時間が近づき、いざあなたとの待ち合わせ場所へ。いつもは移動中にpodcastを聴く私も今日は情報が頭に入らない。いろんな想像を巡らせながら無音で集合場所へ向かう。マッチングアプリで実際にあの3人会ったけど、1番緊張している。

翔くんとは1週間とてもとても沢山メールを交わした。(→後々聞いたらもう限界だったと言っていた。)とにかく共感することが多い。会うのかとても楽しみだった。きっと素敵な人だと思う。

翔くんは私の住む町よりも少し遠くに住んでいた。待ち合わせは19時。今日は車で来るらしい。昨晩のメールで

「もし嫌でなければ帰り車で送ります。」と言われた。

即答出来なかったけど、今夜は送ってもらう事になる気がする。(初対面の人に車で送ってもらうのはNGです。)

待ち合わせ場所にもうすぐ着く。その直前あなたからのLINE。

「着きました!待ってますね。」

外はもう暗くなっていた、待ち合わせ場所であなたを見つけられるだろうか。一旦待ち合わせ場所を通り過ぎ様子を探る。間違いない、あなたを発見した。緊張する。

「翔くんですよね?初めまして。」

緊張し過ぎて名前を名乗るの忘れた!想像以上にカッコよくてさらに緊張した。あなたはとびきりの笑顔で「はい!」と応えてくれた。

待ち合わせ場所から少し歩き、1軒目の定食屋さんへ。

「本当に会えるんだね。」と何度も言われた。おじさんが来るのかなと思ったよ、とも言っていた。あと私のアプリのプロフの写真が顔半分だったから太っているのごまかしていたと思われて見たみたい(笑)。そんなことしないよ。身バレが怖かっただけ。

あなたは大きな身体でもりもりとご飯を食べる。私はあなたの身体が気になってしょうがない。1軒目はかなり緊張した。

2軒目は近くのカフェへ。

夜のカフェは貸切状態だった。私達は初対面の感想や先週のメールの話をした。あなたといると笑顔になれる。笑顔のあなたとあなたを見て笑う私が好きだ。間が怖くて次々話題を振ったが2軒目を出る頃にはもう無理して話すのやめていた。私が話題を振らなくてもあなたが話してくれる(笑)。あなたのペースに全てを任せたい。

3軒目はまさかのたこやき屋さんへ。

私はこのお店からお酒を飲みだした。緊張をほぐす為とあなたは思っていたみたいだけど、そんなことはない。2杯じゃ酔わないよ。このお店は適度に混んでいて、そのガヤガヤ感でまた少し距離が縮まった。男の人は初対面の女の人にあった時、付き合えるか付き合えないか秒で判断すると聞いたのであなたに聞いて見た。あなたは少し間をおき恥かしそうに「ありか無しで言ったらありだよね。」と言ってくれた。ありがとう。私もありです。

ここからお願いを試みる私。

3軒目の店から駐車場まで腕を組んで歩いて良いか聞いてみた。答えはOK。あなたはすごく嬉しそうな笑顔で腕を貸してくれた(→かなり嬉しかったらしい)。あなたの腕はとても太かった。温かかった。まさかまた男の人と腕を組める日がくるなんて。人生は本当にわからないものだ。駐車場に着く前には手を繋いでた。もう気分はカップル。

そして私はさらにお願いをした。

ハグをしたかったのだ。こちらももちろんOK(笑)。あなたの身体はとても厚くたくましい様子が想像できた。やばい幸せだ。間違いなくドーパミン全開。

この地方都市で、共感することの多い、歳の近いあなたと出会えたことは奇跡だと思う。マッチングアプリって本当にすごい。

この日のことは忘れない、忘れたくない・・・。

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