幼稚園教育要領ってなに?幼児教育の根幹【幼稚園教育要領】をわかりやすくまとめました。
みなさんは、幼稚園ってどんな教育が行われているか知っていますか?
・たくさん遊んでる!
・子どもを教育するところ
・ごめん、イマイチわからない
なんて、さまざまなイメージやざっくりとした印象があると思いますが、
幼稚園は『幼稚園教育要領』という幼稚園の根っことなる基準をもとに幼児期の子どもたちを教育をする施設です。
教育基本法などの法律をもとにつくられた幼稚園教育の要となる『幼稚園教育要領』は、保護者や地域、小学校とも共有することで、子どもの成長をスムーズに適切に促すことを期待されています。
今回はそんな『幼稚園教育要領』を、なるべくギュッと凝縮してカンタンに分かりやすく解説していきます。
さらさらっと読める内容に仕上げたので、ぜひ気軽に続きをご覧ください。
目次
幼稚園教育要領とは
どんな内容?
●幼稚園教育の基本は環境から
●保育者が教育の重視すべきこと
●幼稚園教育に育みたい資質と能力
●幼児期終わりまでに育ってほしい姿
●教育課程の役割と編成
●ねらいと内容
幼稚園はどんなふうに子どもを育てたいの?
そもそも幼児教育とは?
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幼稚園教育要領とは
教育基本法第11条にある幼児教育のあり方をもとにさまざまな理念の実現に向けて、幼稚園教育のとても必要な教育課程の基準のこと。
国立園・公立園・私立園を問わず適応する教育課程なのです。
✔️幼稚園教育要領全文
どんな内容?
ここからも、ざっくりと解説していきます。
省略する部分は多いです。あらかじめご了承ください
●幼稚園教育の基本は環境から
ここは幼稚園教育の土台となるもの。ものなどの物的環境も、先生や周りの幼児などの人的環境も、幼児を取り巻く全ての環境になります。
数々の基本をふまえ、先生に求められることも明記されています。
●保育者が教育の重視すべきこと
・幼児の主体的な活動が確保する
・計画的に環境を構成する
・活動を豊かに etc
幼児と人やものとの関わりがとても重要なんです。
教材を工夫 し,物的・空間的環境を構成すること。そして一人一人の特性を踏まえ、活動が子どもにとって主体的で豊かになるようにすること。
「期待」「目指す」とかのゆるい言葉でなく、「〜べき」などの言葉を用いてハッキリと示されているのが印象的。それだけ先生の質は重要なんだと感じます。
●幼稚園教育に育みたい資質と能力
幼児の自発的な活動の中で育みたい3つの柱があります。
①知識及び技能の基礎
②思考力、判断力、表現力などの基礎
③学びに向かう力、人間性等
この3つの柱とされる資質・能力が育まれることを期待し、幼児期に育ってほしい子どもの姿があります。
●幼児期終わりまでに育ってほしい姿
つまり卒園までに育みたい姿のこと。保育者が指導を行う際に考慮するもの。
この後にも書きますが、第2章のねらいと内容に基づく教育活動を通して資質・能力が育まれる具体的な姿。
また小学校の接続にスムーズに移行できるように幼児期に総合的に育まれた資質と能力を小学校の学習に繋げていくねらいもあるのです。
(※小学校低学年での学びがゼロからのスタートにしない)
この10の姿は、小学校の教員と共有されることが望ましいとされています。
●教育課程の役割と編成
幼稚園教育要領をもとに創意工夫し、幼児の発達や各園と地域の実態に適した教育課程にすることとされています。
ここにも「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 」が登場。
この目指すべき姿をふまえることは、幼稚園教育にとって大事な役割のようです。
また評価と改善を図ってカリキュラムマネジメントに努める重要性も強調。
内容をざっと書き出してみると、こんな感じです↓
・教育課程は家庭や地域と共有
・具体的なねらいと内容を組織する
・入園から修了に至るまでの長期 的な視野をもって充実した生活が展開
・教育週数と教育時間
・編成の注意事項
・小学校教育との接続
・全体的な計画の作成を
今回は内容を省略させてもらいますが、実はこんな基準もあります↓
どれも大事で重要ことがよく分かります。今回は省略しますので、
どこかでまたnoteにまとめたいと思います!
●ねらいと内容
保育には必ず「ねらい」「内容」を設定します。
なぜなら、それがないとゴールのないマラソンのようになるからです。
一つ一つの活動には意味をもたせます。
子どもの特性や発達に合わせて「ねらい」「内容」を設けることが必須なんです。
ねらいとは?内容とは?実は意味が違うんですよ〜
ねらい=幼稚園教育にて育みたい資質・能力を幼児の生活する姿から捉えたもの
内容=ねらいを達成するために指導する事項
「ねらい」と「内容」は闇雲に設定するのでなく、幼児の発達の側面から5つの領域といわれる領域に分けてつくられます。
テストに出題されるレベルくらい大事なところです!
✔️幼児の発達の側面の5領域
◉健康『健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う』
◉人間関係『他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人とかかわる力を養う』
◉環境『周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもってかかわり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う』
◉言葉『経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の話す言葉を聞こうとする意欲や態度を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う』
◉表現『感じたことや考えたことを自分なりに表現することを通して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする』
↑ポイントを分かりやすくおさえてあります。ご参考までに!
ここまで、ざっと幼稚園教育要領を紹介してきました。
最後に個人の感想を含めてながら、3つのポイントに分けてまとめます。
幼稚園はどんなふうに子どもを育てたいの?
幼稚園での教育は「幼児教育」でなく「幼稚園教育」といいます。
はじめにも書きましたが、幼稚園教育は幼児の自発的な活動としての遊びを生み出すために適切な環境を通して行うことを基本としています。
(何度も言いますが、物的環境だけでなく、保育者や周りの幼児など人的環境も含む取り巻く全ての環境です)
どんなふうに育てたいか?それは幼稚園教育要領の中に集約されていますが、
私の読んだ感想をひと言でいうなら、
『一人一人の資質・能力を育むこと。小学校以降の教育や生涯にわたる学習のつながりの土台をつくること。』だと捉えています。
よく言われますが、幼児期は人生の土台を作る時期。
人間形成をするめちゃくちゃ大事な時期なんですよね
そんな時期に過ごす場である幼稚園は、本当に本当に、重要なんです。
そんな未来のある子どもたちを担う幼稚園教育は、表面的な正しい振る舞いや指導などは教育としていません。
もっと長期的な視野で見通し、子どもを育てるべきということです。
そもそも幼児教育とは?
幼稚園教育要領のはじめに「幼児期における教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なもの 」とあります。
個人的には、前に書いた幼児期終わりまでに育ってほしい10の姿を参考にしてみるといいと思ってます。
卒園後は、小学校生活にどう繋げるか?
これまで書いてきた幼児期終わりまでに育ってほしい姿ですが、
この姿を幼稚園だけでなく、家庭や地域、なにより小学校の教員と共有しておくことが必要です。
年長児〜小学校1年生の移行期において、円滑な移行できるように幼稚園と小学校で連携しておくことがやっぱり大事なんです。
あとは、幼稚園生活の中で小学校との交流がもてるような活動もあると良いですね。大人だけじゃなく、子どもたちにとっても。
参考までにこちらも載せておきます。
✔️教育基本法
今回は幼稚園教育要領についてざっくりまとめてみました!
少しでも幼稚園の教育に興味をもっていただけたら嬉しいです。
ただ、幼児期で過ごす施設は幼稚園だけではありませんね。
保育園や認定こども園などもあります。
もちろん保育園や認定こども園などにも、幼稚園教育要領のような保育教育の基準があります。
それもどこかでnoteにまとめようと思います。
★幼稚園教育要領だけじゃない!
まだあるぞ!保育所保育指針!幼保連携型認定こども園教育・保育要領!
✔️保育所保育指針
✔️幼保連携型認定こども園教育・保育要領
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