『幼児期の終わりまでに育ってほしい姿』知ってますか。幼児教育なら、まずここをチェック。【国基準】【保育者雑記②】
みなさんは、幼児期の教育って、結局どうするのがいいの?と、考えたり迷ったりしたことはありませんか。
私自身も、保育者として親として「こうかな?」と考えたり「まずはやってみるか」と試しためたりと、試行錯誤する毎日です。
よく幼児期は人生の土台づくりと表現されることが多く、それだけ幼児期は大事な時期と言われます。(乳児期も)
そのため知育やモンテッソーリ教育などの色々な教育の情報が溢れています。
ここでは、そんな知育や流行りの教育法もいいけれど、
幼児教育の根っこともいえる幼稚園教育要領の内容を使って、幼児期の教育はどうするのが良いかをまとめました。
まずはじめに、一つ質問をさせてください。
✔️幼稚園教育要領の中に「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」という
子どもの姿があることをご存知ですか?
あるんですよ、国で決められた姿が
しかも、10あります!
子どもの教育法をアレコレ悩む前に、まずはこの10の姿を知っておく。
そうすれば今後の子どもの教育を考える軸として、役に立つんじゃないかと思っています。
とはいえ、家庭と教育施設では違いはありますよね。
しかしながら、幼稚園や保育園など子どもを預ける施設を決める際に一つの指標にもなったり、習い事の場所などの子どもが身をおく環境を適切に判断するための判断材料にもなったりします。
もちろん、家庭の中に取り入れられる内容もあるでしょう。知っておくと便利な点はあるはずです。
この記事では「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を中心に幼児期の子どもの教育をまとめました。
子育て中のかたも、保育者のかたも、小学校以降の教育者のかたも、
ぜひ気軽に続きをご覧ください。
目次
幼稚園教育要領おさらい
幼児期終わりまでに育ってほしい姿を紹介
① 健康な心と体
②自立心
③協同性
④道徳性・規範意識の芽生え
⑤社会生活とかかわり
⑥思考力の芽生え
⑦自然との関わり・生命尊重
⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
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幼稚園教育要領おさらい
幼稚園教育要領とは、幼稚園での教育をおこなう上で国が決めた基準であり指針です。
教育基本法に基づき、小学校以降の子どもの学習や生涯を見据えて、その土台となる人格形成や資質などを育むことを目的としています。
このnoteに、さらっとまとめてあります↓
『教育』と聞くと、読み書き計算などの認知能力と言われる内容を思いつきがちですが、幼児期の教育はとても幅広いのです。
身辺自立、興味関心、当番活動などを通して、
身の回りのことから気づいたり、自分の好奇心を広げてみたりすることで、経験や学びが積み上げられ、自己肯定感、達成感、語彙力や知識力などに繋がっていくと感じます。
幼稚園教育要領は、幼稚園教育の基準ではありますが、子どもを育てるヒントやポイントが詰まっていると思っています。
幼児期の子どもたちにとって『教育』とはなんだろうと、一旦俯瞰して読んでもらえると嬉しいです。
参考までにこちらも↓
幼児期終わりまでに育ってほしい姿を紹介
幼児期終わりまでに育ってほしい姿とは、
さて、そんな幼稚園教育要領にある『幼児期終わりまでに育ってほしい姿』について一つずつ紹介していきます。
文章や言葉を引用しながら、私なりの解釈を含めて解説していきます。
① 健康な心と体
ここの「働かせる」は、たんに「動かす」じゃないこと。自発的な意味を含みます。また「充実感」「自分のやりたいこと」が心身の健康につながり、自分で見通しをもて身の回りの生活の基盤を自分でつくりだせるようになっていく。
②自立心
「主体的」にさまざまな活動を楽しむこと。ここはキーポイントであり、起点になります。そこから「しなければならないこと」の自覚につながり、自主的に行ったり考えたりできたりする力がつくようになる。
その繰り返しで諦めないでやり遂げることができ、達成感につながっていきます。
そうしてはじめて、自信を持って行動できる「自立心」が育つということ。
③協同性
協同性とは、無理矢理友達と関わらせたり、とにかく一斉活動に参加させることではありません。友達のとかかわりの中で育んだ先に、共通の目的の実現に向かっていくさまざまなプロセスのこと。
④道徳性・規範意識の芽生え
「友達とのさまざまな体験を通して」とありますが、子ども達同士の場の共有だけでなく、友達とさまざまなやりとりの展開が想像できます。「ルール」では、保育者からの一辺倒なものではなく、子ども達の実体験を通して子ども達なりの納得感や理解が必要になるでしょう。
⑤社会生活とかかわり
社会生活とのかかわりでは、幼稚園外の活動や交流も大切。地域社会に親しみやつながりを感じるだけでなく、自分たちの園生活や遊びなどに繋げるという点はポイントです。また、得た情報を判断したり伝えあったり活用したりする姿も目指していく深い学び。
⑥思考力の芽生え
「身近な事象に積極的に関わろうとする姿」があってこそ、思考力の芽生えに繋がる。友達の色々な考えに触れる環境をつくっておくことは必要なのことなんですね。
⑦自然との関わり・生命尊重
自然に触れたり変化を感じるだけでなく、自然への好奇心や探究心から考えを言葉で表現をしようとする。自ら関心を高めたり、愛情などを感じるなど、自然とのつながりを深くもつようになるところがポイントに思います。
⑧数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚
遊びや生活の中で学び、親しみを重ねていきます。そんな経験を通して、役割に気づいたり、自分から必要と感じることを軸としていくようですね。
⑨言葉による伝え合い
人とのかかわりや絵本などを通して、言葉や表現の豊かさを身につけていく。丁寧なかかわりや、じっくり物語を読み込むなどして豊かさを養っていく。また経験や考えを言葉で相手と伝え合うことを「楽しむ」がポイント。
⑩豊かな感性と表現
「心を動かす経験」によって自分のなりの感性を働かせることを経験しておく。さまざまな感覚や表現に触れたりして、自分でも表現しようとしたり友達同士で表現する過程を楽しんだりするなど、経験から自分の中へ取り込んでいくイメージ。
幼児期の教育に必要なこと
ここまでざっとまとめてきました。
これまでの内容を振り返って、幼稚園教育を考えると「経験」「人」「遊び」「生活」などから教育が展開されていくように感じます。
幼児期の子ども達にとって、リアルの経験こそが学びの全てなんじゃないかと思わずにはいられません。
そうした中で、楽しい、知りたり、不思議、上手くいかないな…
などの自分の気持ちと向き合ったり、周りの友達の気持ちを知ったり折り合いをつけたりして学んでいく。
こうしたことも、幼児期の子ども達にとって適切な環境を用意されているから成り立つことです。
それは幼稚園教育要領の中にありますが、幼稚園教育は環境を通して行うことを基本としているからです。
詳しくはこちらから↓
まずは、子どもの周りの環境を整えること。
・自分でやってみようと思えるか?
・興味や関心をもってもらえそうか?
・子どもが扱いやすい物や位置になっているか?
そんなところから、はじめてみてはいかがでしょうか。
大人の言葉遣いや行動も環境のひとつになるので、一度じっくりと振り返ってみると良いですね。
環境さえ整えば、思った以上に子どもの行動は変わっていきます!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
幼稚園教育要領
新幼稚園教育要領ポイント
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