ブックレビュー『熱帯雨林コネクション』

「世界を動かすカネは汚職まみれなのか?!」

マレーシア・サラワク州の熱帯雨林乱伐から見える、環境破壊・腐敗政治・マネーロンダリング・人権侵害といった問題に迫る良書だ。

腐敗森林ビジネスを強大に築いた元サラワク州主席タイブとその一族、それに生涯をかけて対抗したスイス人活動家・ブルーノマンサーと先住民族が主要人物である。


全世界の木材ビジネスで得られる年間150億ドルもの利潤が不透明のまま世界流出し、中国、メキシコに次ぎマレーシアが資本流出国である事実。

「マレーシアは汚職大国だ」という結論では済まされない。

なぜなら日本は熱帯木材輸入大国であるからだ。

最近でも東京五輪の建築資材の違法伐採木材の関与が問題視された。

世界的なあの企業やこの組織も、このダーティなカネに関与しているのかと疑わざるを得なかった。

https://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refISBN=9784846117191

熱帯雨林コネクション: マレーシア木材マフィアを追って
ルーカス シュトラウマン (著), Lukas Straumann (原著), 鶴田 由紀 (翻訳)

単行本: 346ページ
出版社: 緑風出版 (2017/10/20)


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