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人の日記は読まないで!!!

私が高校3年だった時。受験勉強をしないといけないけど、集中できない。
そんな時、赤いチェック柄のカバーのお気に入りのノート。
そこに思っていることをなぐり書いていた。
後姿からはめちゃくちゃ勉強していると思われたと思う。
必死で書いていた。

最初は日記として始めて、
その日あったことを書いていたはず。

でも、受験が近づくにつれて、学校と塾と家のみの生活。
友達とも遊んだりしていたか覚えてないけど、
家にいれば食事以外は勉強しかしちゃいけないような環境だった気がする。


すぐに日記でなくなり、その日、感じたこと。
嫌だったこと、落ち込んだこと。
頭に浮かんだこと。

そして、少し先に未来の夢。
そんなことをぐちゃぐちゃに自由に書いていた。

今日はこんなこと言われて嫌だった。ショックだった。
親がムカつくとか。ムカつくムカつく。

受験が終わったら・・・・
○○大学に行く。
この家から出て、1人暮らしをする。

この街に住みたい。大学受からなくても、バイトしながらでも住みたい。
とにかくこの家を出たい。

今振り返ると、ノートに自分の全てを書いていた。

その思いはなんでだろ?とか
もちろん、掘り下げることはなかったけど。
書きながら泣いていたこともあったな。
怒り、悲しみ、もちろん嬉しいことも。
そして、こうなりたい。夢も。

こうなりたい。ここに行きたい。
大学に受かる事よりも、この家から出ることが一番の目標で。

受験が終わり、あの家から出て1人暮らしをすることが叶った。
私の中では浪人が決まってから、直前に入学が決まり。あり得ない展開で。

でも、ある日そのノートのある場所に違和感を感じた。
母がこのノートを読んでいた・・・ような気がした。
本人に確認はしていないが、そんな気がして。

一気に自分の中の何かが崩れるような思いで。
すぐにそのノートを捨てた。

誰にも見られることはないと、自分を全部書いていたから。
見られている気がしたあの時から、一気に冷めた。
それでノートに書くことはやめた。

でも、あの一年。ノートの書くことで自分を保つことができた。

ありがとう。

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