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#45予想外の二人目/運命の恋

そして子供が1歳を過ぎた頃、私は他の子よりも活発な我が子の相手をする事に時々限界を感じる様になり、娘を保育園に入れることを考え始めた。
他のお母さん達は仕事に戻るためみんな1歳前に子供を保育園に入れ始めた。私は仕事をする気はまだ無かったので週に2日だけ預けようと決めた。自宅から最寄りの保育園の預かりが1歳半からだったので、それに合わせて入園を決め、気分転換の意味もあり友人から紹介された仕事を始めてみようとも思った。
そんなある日の夜、子供がやっと寝て少しのんびりしていたら、突然の吐き気が襲った。主人と顔を見合わせ、そんなハズは無いと思ったが、検査薬を使ってみたら妊娠していた…。前の妊娠の時もそうだったが、私はつわりが始まるのが早く、そして長い。最悪だ。私の率直な感想だった。二人目の妊娠はもう少し先が良いと思っていたのに。またあの地獄の様な妊娠期間が始まる。嬉しさよりも憂鬱さが圧勝した。
ただ一つ、不幸中の幸いは子供の保育園が次の週から始まる事だ。少しでも一人になれる時間がある事に感謝した。
一人目の時に学んだ様で、主人も寝室に籠もり始めた私に何が食べれるのかを聞き、リクエスト通り一口サイズの海苔なし塩むすびを作ってくれてベッドサイドに置いてくれた。
娘は保育園にもすぐに慣れたし、主人が休みの日は娘と一緒に外出してくれた。
しかし、つわりが始まって二週間が過ぎた頃、一向にベッドルームから出てこない私に苛立ちを覚えたのか、主人は「いつまでこの生活を続けるんだ!」と私に向かって怒鳴った。
しかし、私からしてみればまだたったの二週間しか経っていない。つわりはまだまだ続く。私の方が、この人は何でこんなに怒っているのか!?と感じた。毎日休まず、私は一人で家事と育児をしてきた。たった二週間、しかも毎日全てをお願いしている訳でもないのにもうギブアップだなんて正直甘すぎると思った。
三日坊主の主人らしく、既に私への食事作りも終了している。
笑うしかないと思った。

一人目の妊娠と二人目のそれは全く過ごし方が違った。辛くても主人が家に居ない時間は、子供のご飯を作り、片付け、危険な事が起きないか神経を集中させながら一緒に遊び、具合が悪くても、お腹が大きくなって動くのが大変になってきても10キロ近い子供を抱っこして過ごさなければいけない。自分で自分だけの世話をすれば良かった一人目の妊娠が懐かしく当時の自分が羨ましかった。
そして二回目の十ヶ月の妊娠期間を経て二人目の子供を無事に出産した。

今回は誰にも頼らず、出産後も主人と二人でなんとかした。前回と違い、育休を取れなかった主人は二歳になった長女を連れて職場に行ってくれたりもした。保育園にも週に三回、フルタイムで通わせてもらえる事になり、産まれたばかりの赤ちゃんと何とか生き延びた。

二人育児と家事の両立は予想していた通り大変だったが、友人達に助けられながら何とか日々を暮らした。

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