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春の雨と図書館の話

ここ数日すごい雨が降ったり雷が鳴ったり落ち着かない天気が続いていました。10日のライブの日なんて春の嵐に見舞われて、冷たい雨の中清張通りを往復していました。
ちなみに晴れたら晴れたで花粉がとんでもない。今日はほんとに花粉がやばい。

みなさんこんにちは。村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。

春に雨が降ると、中学校を卒業したあと毎日図書館に行っていたことを思い出します。高校生のころ、受験が終わって暇になったときもそうだった。わたしの家は図書館から歩いて15分程度の場所にあって、晴れた日は自転車で、雨の日は歩いて通っていました。

広い窓のある学習室に、芥川龍之介の短編集や子ども用の歴史本、写真がたくさん載っている旅行エッセイを持っていって、好きなものから読んでいきました。

雨が降ると、図書館は雨音に包まれます。重苦しい沈黙に守られた空間は、雨のノイズが響くことで少しやわらかな空気を纏う。普段雨を好むことはありませんでしたが、図書館にいるときに降る雨はとても好きでした。
耳の奥まで浸透するような雨の音を聴きながら、わたしはページを捲る手を止め、しばらくぼんやり外を眺めたり、ノートに小説のネタを書き起こしたりしていました。

中高生のころは春より冬が嫌いだったから、寒い季節が一雨ごとに終わっていくのが嬉しかった。
好きな場所で雨音に包まれて、何にも邪魔されず自由に空想の世界で遊ぶことができた。あのころ考えた物語を、わたしはきちんと形にしたのでしょうか。あまりに自由すぎて、わたしの手には余ったかもしれません。

いつの間にか春が苦手になり、あの感覚が失われたことを少し残念に思います。でも今も雨が降ると不意に、図書館で過ごした穏やかな時間が蘇ります。

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