プロジェクトあるある(89)
本日のプロジェクトあるある:
「標準化の名のもとに作成されたスケジュール表のテンプレートは、誰にも使われない遺物となってしまう」
標準化というのは、業務を効率化するためにとても有効な手段です。
今回のテーマにあげたWBS。
プロマネは、なにもなければそれぞれのスタイルにあった思い思いのWBSを作成します。
そのままだと確かに人によってバラバラで見やすかったり見にくかったり差が出てしまいます。
その差分をなくすためにWBSスケジュールを標準化しようという流れになるのは悪くないと思います。
ここで標準化のやり方を間違えてしまうと、誰の役にも立たない代物が出来上がってしまうのです。
例えば、プロジェクト開始から終了までのすべてを網羅したスケジュール表を標準テンプレートとした場合、どうなるでしょうか。
これは間違いなく使い勝手が悪くなります。
プロジェクトはどれ一つとして同じものはありません。
同じような工程作業が発生するにしても、「その前後関係」は必ずしも同じにならなかったりします。
結果、そのWBSに手を入れてプロジェクトオリジナルなものに作り替えなければならないのです。
では、標準化する場合にはどうすればよいのか。
WBSの各パーツを標準化するのです。
パーツが標準化されていれば、あとはそのパーツをプロジェクトに合わせて組み合わせるだけです。
パーツのレベルは業務によってまちまちです。レベル1でできるものもあればレベル2でブレイクダウンしたほうがよいものもあるでしょう。
新しいプロジェクトのたびに新しいパーツが生まれてくると思います。それはまた新たな標準パーツとして、横展開するのです。
こういう標準化を行うと、プロジェクト準備の効率化にとても有効です。
全体の前後関係まで標準化してしまっては、ある特定の条件でしか役に立ちません。
WBSの前後関係を整理するのはまさにプロマネの重用な役回りです。
もしも、この前後関係が標準化できるのであれば、それはもはやプロジェクトではなく決められたプロセスの定常業務として扱えてしまえるのですよ。
ということで、それではまた!
日々感謝 m(_ _)m
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