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TOEIC850点のNHK語学講座の使い方、その2

その1ではNHK語学講座全体の話をしました。
後半となるその2では、実際に私が良く聞いている、あるいは聞いていた番組についてレビューをしていきたいと思います。

ラジオ英会話

大西泰斗先生が講師を務める長寿番組です。
ある程度、基礎的な英語力があれば楽しく聞ける番組だと思います。
構成としては、月曜日から木曜日までは前半に英語のスキット(簡単な寸劇のことです)を聞いて、その内容に関する説明があり、後半はスキットの中に出てきた表現の解説や他のバリエーションの説明があり、最後にその表現を使った
スキットの内容は日常会話が多くなっていて、バリエーションは様々にあります。
例えば、イギリスに留学中の大学生とその祖父の会話とか、高校の将棋クラブの部員同士のやり取り、ロックバンドのメンバーとそのマネージャーなどです。
会話の中身は日常会話よりで、複雑な文法事項や長文が出てくることはありませんので、高校レベルの英語が分かっていて耳が馴染んでいれば、ある程度は聞き取れると思います。
また、金曜日は復習回ということで、月曜日から木曜日のスキットを元にしたクイズがあり、その後には少し発展させた内容が語られていきます。
英語学習を開始してから、2年弱は聞いていました。
最初のうちは一部、分からないところもありましたが、そういう部分も丁寧な解説がありますし、金曜日の復習もあるので、繰り返しは聞かなくも、ある程度は集中して聞いていれば十分に身についていくのではないでしょうか。
気になる点としては大西先生が、英語のポイントを説明ルールなど独自の表現で解説をしています。 時折、説明はあるのですが、毎回というわけでもないので年度の途中から聞いていると最初は良くわからないかもしれません。
後は、ダジャレが寒いのでダジャレが嫌いな人だと鼻につくかもしれません。
大体、TOEICで500点から800点くらいまでが向いていると思います。
私自身は昨年6月に800点近くを取りましたが、年度替わりのタイミングとなる今年の3月まで聞いていました。

ニュースで学ぶ現代英語

NHKの国際放送で放送されたニュースを題材に、そこに登場する英語の解説をしていく番組です。
構成としてはニュースを聞いて、その解説をして、その後にニュースの中の英語表現を取り上げて細かな解説や言葉の用法に関する説明があります。
細かい部分は週の前半と後半で講師が変わるので、違ってきます。
前半を担当する秀島史香先生はどちらかと言えばリスニング重視の解説が多く、英語ニュースを聞く前に質問があり、それを聞き取れるか、というような構成になっています。また、後半のコーナーもリスニングのポイントの解説が中心になっています。
後半を担当する伊藤サム先生は、反訳トレーニングという和訳した文章を再び英語にするトレーニングがあって、ライティング、スピーキングを意識した内容もあります。
どちらがいい悪いということは特に言えないとは思います。
1週間の中で、それぞれのトレーニングができる形になりますので、自分に合うと思う方だけ聞くのもありだと思います。
この番組の良い点として
・時事ネタを扱っていますので、ニュースを聞きながら英語を学べること
・英語のネイティブ向けに実際に使われている表現を学べること
・日本の文化や風習を紹介するニュースもあるので、外国で日本のことを紹介する参考になること
・ホームページのコンテンツが比較的、充実している
などでしょうか。
ただし、ニュース英語ですので、少し独特な表現があることやネイティブ向けのニュースですから一定の英語力がないと理解は難しいかもしれません。
ニュース部分は全てを和訳は付きますが、それでもTOEICで600点くらいは必要ではないかと思います。
上の方では850点の私が聞き続けてますので、そのくらいでと勉強になることは多いです。
気になる点としては文法事項の解説は少ないこと。
それから、政治のニュースだと政党の表し方とか、党首の呼び方とか、そういう解説も入ってきますので単純に資格試験の点数を上げたい方には向いていないと思います。
しかし、英語ニュースを通じて実社会で使われる英語を学べますから、英語力そのものはアップできます。
個人的にも、実際のニュースを聞きながら学べますから、NHKのラジオ講座では1番気に入っています。

ラジオビジネス英会話

NHKのラジオ英語では最高難度の番組です。
TOEICは700点以上が目安となるかと思います。
この番組は、英語でのビジネスシーンのやり取りを中心に解説をしていくのですが、難しい単語などの解説はあるものこスキットの和訳はありません。
解説なしでも、ある程度はビジネスシーン英会話を理解できる能力がないとついていくことはできません。
私も、勉強を始めてしばらくくらい、おそらくはTOEICの実力だと500点くらいの頃に聞きましたが、理解できませんでした。
一方で、そのような和訳などはありませんから、その分だけ中身は濃くなっています。
英語スキット、単語の解説、シャドーイング、ポイントの解説、再度英語のスキットという流れですが、やり込めばかなり勉強にもなりそうです。
率直に言って、他の番組はテキストなしで聞き流しでもいいと思いますが、この番組はテキストを買ってやり込むのもありかな、と思っています。
また、金曜日には各界の著名人の英語インタビューもあるのですが、これも英語のレベルが高いだけでなく、中身も濃いものですのでためになります。
過去には、ライフシフトの共著で知られるリンダスラットキンやミネルバ大学の創業者など錚々たるメンバーのインタビューがありました。
そのため英語を聞きながら、教養も高められる番組だと思います。
昨年度まで木金と週二回がインタビューだったのが、金曜日だけの週一に減ってしまったのは少し残念です。
デメリットとしては、やはりスキットの英語解説がないので、それなりのレベルが要求されますし、だいたいは分かっても細かい部分が正しい理解をしているのか番組だけでは検証できないことでしょうか。
そういう意味でもテキストを買って、勉強しなさい、ということでしょうか。
ともあれ、高い英語力にあわせて教養を学ぶには良い番組だと思います。
おそらくは、私自身も900点台後半くらいまでは聞き続けると思います。

まとめ

ということで、その2は番組の感想を書いてきました。
メインの講師は大学の教授クラスでアシスタントにネイティブが加わっていてということですし、1番組は15分で終わりますから、スキマ時間で聞くこともできます。
もちろん、これだけで英語力を大幅アップということは難しくて、メインの学習は参考書やアプリになると思いますが、そこで学んだことを補強する、あるいは単純に英語に触れる機会を増やすということでは、有用だと思います。
一度、聞いてみてください。

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