Labo 日記:18
前回の更新からかなり時間がたってしまった。
博士1年目はなかなか飛躍の年になったなと思う。
具体的には以下
a. DC2に採択された
b. 国際会議の学生コンペで入賞した
c. 婚約した
いやぁ、蒔いた種が芽を出したなと。
1つのアイディアのおかげで、aもbも成しえたと思うし、aとbがあったからcを選択できたと思う。
そのアイディアっていうのは、自分が研究開発している高温超伝導磁石を"守る"技術で、高温超伝導応用機器を飛躍的に"robust"にできる可能性を秘めている。
例えば、普段使っている家電製品や、交通インフラ(鉄道や信号)、ネットワークインフラも、不具合が生じる事があると思うんだけど、そういった事が起こるとかなりの被害が出るよね。コストだったり、物損だったり、果ては人命だったり。超伝導磁石も同じで、応用機器の単価がまずバカ高いから1つの機器が壊れるだけでもコストは数億円にもなるし、大型機器でかなりの蓄積エネルギーを持つ物だと冗談じゃなく死人が出る。そういった被害を回避するためには"守る"技術が必須で、当然いろんな研究者がそれを提案、開発したりしてるんだけど、そこに新たな手法を提案した。
そしたら、まぁ中々のインパクトで。その内容のお陰でDC2も通ったし、国際会議で発表したら、発表後にかなりの人から声をかけてもらった。コンペで賞もとれたし。(1位じゃなくて3位だったけど。。。)アメリカの超ビッグ研究所の偉い人からも「君、卒業はいつ?」って言われたし。国内でも、有名人から「これ、究極の方法じゃないかな」とか言われて、、自分の想像以上の反響があって、正直フワフワしているわ。
そんな成果を残したらからこそ、自分に自信がついたので、パートナーにプロポーズする決心もついた。博士に進んで職がないなんて話はよく聞くけど、自分はそうはならないだろうと思ったし。まぁ、この婚約関連で、主に周りの人から色々言われてかなり疲弊したんだけど。
俺の事をよくしらない人からみたら、ただの博士学生なわけで、そりゃあ心配もされるのも理解できる。更にその時、パートナーも転職したてだったので「そんなお互いフワフワした状態で結婚して大丈夫なん?」って言いたくなる気持ちも分かる。自分だって、知り合いがその状態で婚約したらそう思う。でも俺は、言葉に出して言わないけどね。まずは祝福でしょう。その人達の人生なんだから、バックグランドを全て把握してるわけじゃない他人がアレコレ言うのはまったくもってナンセンス。百害あって一利なし。
なんでそういう事を言うんだろうなあ。毎回思うんだけど、その人がそういう考えに至ったのは、ちゃんとバックグラウンドがあるわけで。(研究と同じですね) そういった事を考えないで、ズバズバ自分の意見を社会の意見として押し付ける人多すぎ。日本人の国民性なの?没個性でみんな手をつないで前に進んで、それを乱す人はバッシングを受ける。この同調圧力はなんなの?日本でしか生活してないから他の国知らんけど。
パートナーが転職する時も、「自分勝手だ」とか「恩知らず」とか「転職してすぐの結婚しない方が良いのは社会の暗黙の了解でしょ」とか言われて、どうなってんねん日本。いろんなメディアの情報で、そういった風土があるのは知ってるけど、身をもって体感したのははじめてだわ。これはたぶん、小学校の時の道徳の授業で「他人に迷惑をかけてはいけない」って事を習うけど、それに尽きると思う。別に他人に迷惑をかけていいとは思ってないけど、それによって個人の権利が奪われるのは違うだろ。
まぁ自分達が我儘すぎるのかもしれないけど、そんなに迷惑かけてますかね?教えてくれよ。定量的に。
1年を振り返ろうとしたのに途中かなりグチがとまらなくなってしまった。
久しぶりの更新がこれかい。ちゃんちゃん。
来年度は、博士卒業後の進路をマジメに考えないとなあ。
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