パパ育児休職のすすめ
久々の投稿になります。コロナ禍で世の中が大変な状況ですが、我が家にも大きな出来事がありました。2月に二人目が無事に生まれ、家族が増えました。コロナ禍の中での通院、出産も大変だったのですが、今回は、子供が生まれたタイミングで1ヶ月間の育児休職をとった記録を書き留めておこうとおもいます。
当初、育児休職を決めた理由は、ざっと以下のような感じできた。
・上の子のケア
・仕事は一切せずに育児に専念してみる
・男性育児休職を当たり前にする
一番の理由は上の子のケアでしたが、育児の関わり方も変化するご時世、育児のみに専念することで私自身も変化できることを期待して特に悩まず、決断しました。
また、男性育児休職を当たり前にとることで、後に続くパパたちも当たり前に休職するようになっていくことにも少し期待しました。
そして、1ヶ月間にわたり育児休職をとった結果、当初思っていたよりも多くの事を学べたので、以下に私なりに学んだこと、発見したことをまとめてみました。育児休職を考えているパパさんの参考になれば幸いです。
1. パパの育児休職お勧めします
いきなり結論になりますが、私はパパの育児休職をお勧めします。
産後、ママは体力も衰えており、また身体の負担や傷など安静に過ごさないといけません。里帰りするママもいると思いますが、パートナーが育児力を身につけ、家族のチームワーク向上を図るためにはパパも積極的ママをサポートしながら子供のお世話に専念してみることをお勧めします。
テレワークが普及してきたご時世、家で仕事しながら育児もちょっと手伝えば良いではないか、という考えもあるかと思いますが、私としては、労働と育児の両立は無理だと考えています。適当に仕事しながら、適当に育児であれば出来るかもしれませんが、両立とは両方ともしっかりこなすことであり、そういった意味ではやはり難しい。なので、やはり育児に専念する休職がベストだと思います。
仕事上、育児休職がとれない方もたくさんいることは承知の上で、もしとれるのであれば育児休職することで、多くの学びがあり、また、違う自分を発見し、新しい家族のあり方が作れると思います。
2. 育休は休みではない
この記事にも書かれていますが、育休、つまり育児休業という言葉は誤解を生みやすく、ママ、パパの認識がずれることが多々あると思います。
※記事にある「次世代育成任務専業期間」というのも面白いネーミングですね。
ママ側としては、会社を長期に渡って休むことになりますが、「休」という印象のせいで、もしかしたら、「休業=休み=仕事やすめていいな」と、とらえる方がいるかもしれません。育休は優雅に休んでいるわけではなく、24時間休日のない大仕事です。
また、パパも同じですが、パパ自身が、「休」=自分の休みと捉えかねないですし、連日仕事で忙殺されている人ほど仕事のない日中など休みのように過ごしてしまうかもしれません。私も妻の出産前後は上の子のお世話などに忙殺されていたためか、育児休職スタート時に覚悟ができておらず、仕事しない日々をある意味満喫しちゃっておりました。。
仕事と比較することはできませんが、新生児のお世話は、めちゃくちゃ大変です。一人目は経験値も少ないので大変。二人目でも、今度はお兄ちゃんお姉ちゃんの面倒も同時に発生します。 新米パパなら、尚更大変。仕事もまた大変ですが、仕事だけに集中して取り組める時点で、育児の大変さよりかはましだと私はそう感じます。
育児は、何かひとつに集中することは不可能と言ってもよいです。
・ミルクつくる ・ゲップさせる ・哺乳瓶の洗浄 ・オムツ替え ・抱っこ ・お風呂 ・着替え ・洗濯 ・家族の食事 ・洗い物 ・宅配便受け取り ・掃除 ・他多数
それに加えてパパは、役所への書類やら、健康保険の手続きやら、でも大忙し。そして、2〜3時間毎におきる赤ちゃんのお世話。
上の子がいる場合は、上の子と遊ぶ、保育園や幼稚園なら送り迎え、食事、お風呂。。きりがない、これが永遠につづきます。
そして、確実に睡眠不足に陥ります。
待望の赤ちゃん産まれて楽しい生活がスタートしますが、上記のような戦場と化した状態では精神的にもダメージがきます。
ということで、脅しではないのですが、育休は大変です。パパは、それなりの計画を立て、覚悟をもつ必要があるかと思います。出産後、妻の体調も回復していない、且つ赤ちゃんもまだ新生児。そんなことで、わたしは大好きなお酒も我慢することにしました。これが中々辛かったですね。
3. 夫婦の話し合いとチームワーク
私は家族はチームだと思っているので、チームワークはとても重要視しています。結婚後、夫婦間のコミュニケーションは何となくとれているものの、どこかでまだまだお互いの考えに対して理解が足りなく、小さなことが積み重なり、ストレスが溜まる、時に爆発することもあるかと思います。
育児休職は、夫婦、家族のチームワークを向上させる良いチャンスです。
子供ができると、どうしても夫婦の会話も十分にできなくなり、仕事も忙しく、ギャップが発生していても放置したまま時が経っていくことがあります。そこで、育児に専念することで、ママの大変さを知ることはもちろん、お互いの認識のずれや、コミュニケーション不足が露呈されるので、育休を経て、時には衝突し、しっかり話し合うことでチームワークがぐっと高まるはずです。(高めようとする意識も必要です。)
4. ママのリーダーシップが鍵
ママさんには是非このこと知っておいてほしいのですが、パパがいきなり育児を完璧にできるかというと、そんなことはほぼあり得ないです。(世の中には完璧なパパさんもいるかとは思いますが、、)
ママは産後、数日間に渡って赤ちゃんと過ごしますし、初産でも経産婦さんっであっても病院でお世話のトレーニングを行ったりして経験値があがります。その時点でパパとは大きな差がついてます。
パパもしっかりと育児できるものと期待してしまうかもしれませんが、ママのように細かいことに気付いたり、いろんな事を同時にやることも男性は苦手です。そして、母乳もでません(笑)
そのため、パパに具体的にやってほしいことを伝えてパパを動かす、ママのリーダーシップが重要だと思います。チームにはリーダーが必要ですが、子育て、とりわけ新生児の育児に関してはママリーダーの存在がとても鍵になると思います。ただ、パパは同時にいろいろ言われると処理しきれないので、「順序よく指示」してもらえると動きやすいかもしれません。
これはあくまでも個人的な理想形ですが、例えば、「3つお願い。先ずは、ミルク60ml作って赤ちゃんに飲ませて、次は夕飯のお味噌汁と魚焼いて、それが終わったら赤ちゃんのお風呂入れてくれる?」といった感じで言われると「3つ、ミルク、ご飯、赤ちゃお風呂」と頭で整理できるし、その方が男性脳は対応しやすいのではないかと個人的にはそう感じます。
ちなみに、オムツ替え、泣いたら抱っこ等の常に突如発生するタスクは、指示されずとも脊髄反射のようにやるのがベストです。
そして、パパの家事レベルが低い場合、ママからしたら、いろいろ言いたくなっちゃうと思いますが、パパも経験値低いなりに頑張っていると思うので、小さなことは大目にみてあげてくれると幸いです(笑)
5. 夫ができること、やるべきことは何か
家事はもちろん、ママの体を休ませる時間をつくること、ママをハッピーにすること、これに尽きるかとおもいます。上の子がいる場合も、基本はママが笑顔でいることが大切。パパが笑顔でも、ママが笑顔じゃないと子供は心からハッピーではない場合が多いです。そのため、上の子のケアを優先しつつも、ママのサポートを最優先としていました。
6. パパママだけで育児は困難というリアル
現代では両親が遠方に住んでいる、両親が働いているなど様々な理由から、パパとママだけで育児する家庭も多くなっていると思われます。ただ、出産前後においては、パパとママだけというのは相当大変です。個人的な考えでは、そもそも人間は集団で生活してきた生き物であり、子育てに関しても、集団で育てる、サポートするのが本来の形ではないのかなと感じています。
パワフルなパパ・ママであればよいのですが、そうでない夫婦が殆どだと思いますので、無理をせずに、知人、親戚にお願いする、積極的にシッターなどを使うなどして、出来るだけ抱え込まないような子育て環境、サポートが充実した子育て社会を作っていかなければと考えています。
7. ママ友コミュニティの重要さに気付く
これが一番大きな学びだったかもしれません。今回の出産前、育児休職中に、上の子のプレ幼稚園にも3回ほど、そして幼稚園の説明会にも一緒に行きました。当然、周りはママさん達だけでしたが、ママさん達の要領の良さ、子供との接し方、気配り能力、子供たちへの愛情の深さを身近で感じ取ることをできました。
ママ友コミュニティについても、以前は「なんだか色々大変そう」というくらいにしか思ってなかったのですが、実際にそのママさん達を知り、少しだけですが会話できたことで、自分事として捉えるようになりました。
また、ママ友コミュニティでは、子どもたちの成長や、相談事、幼稚園の行事や提出物の細かい相談など、多種多様な会話がされていることも知りました。コミュニティによって支えられているママさんもいたり、コミュニティで積極的にサポートしてくれるママさん達もいたりと、社会的に大きなコミュニティの1つであり、とても大きな意義があることを学びました。
この学びによって、妻のママ友話を真剣に聞けることができるのではないかと期待しています。(右から左に流れていかないように笑)
8.休職することへの不安
長い育児休職となると、仕事をしない時間も長くなることから、以下のような感情を抱くパパもいるかと思います。
・主要メンバーから外れることへの不安
・自分がいなくても仕事がまわっている疎外感
・復職したときにポジションがあるのか不安
・休職中に同僚が評価、昇進するなどの焦り
私の場合、休職して数日は仕事が気になっていましたが、1週間くらいを過ぎると全く気にならなくなりました。時々、チームの業務が特に支障なく進んでいる状況を見た時に、自分はもう必要とされていないんじゃないかといった感情を持ちましたが、復職した当日に新しいプロジェクトに参加し、直ぐにもとの充実したワークライフに戻りました。
個人的な感想としては、そもそも1ヶ月程度の休みで必要とされなくなるのであれば、最初からそれほど必要とされていないのかもしれない(笑)と考えるようになりました。欧米では1ヶ月の休みは珍しくもないですし、1ヶ月程度の休みで不安になるようなら、その後の人生ずっと休みなんかとれないことを意味します。半年や1年といった期間となると私の1ヶ月とは状況が異なるので何とも言えませんが、それでもやはり育児休職はお勧めします。
仕事はずっと続きますが、子育てという期間は人生でも限られた時間しかありません。若くて何をやっても能力があがる時期はともかく、ある程度キャリアを築いた人であれば、育児に専念するほうが新しいスキル、違ったものの考え方を身につけられる可能性がありますし、長い目で見ると大きなキャリアアップにつながると、私はそう考えています。
ただ、何の目標を決めずにただ育児休職しても得ることが少ないかもしれませんので、目標を決めて挑むということが不安を払拭することに繋がるかと思います。
9.男性育児の社会的な受け入れ
最後に、何が男性の育児参加、育児休職を難しくさせているのかについて少しだけ考えてみました。
育児休職すること自体が難しい。これは確かに日本の企業ではまだまだ上司や同僚の理解を得ることが難しかったり、そもそも仕事から外れられないといった理由があるかと思います。
ただ、私が育児休職をしてみて感じたのは、育児休職したとしても、男性育児の社会的な受け入れ、理解度がまだまだ不十分で、実際に休職できたとしても、全力で男性が育児できる社会には程遠いなということでした。
この記事にも書かれていますが、保育園をはじめ病院でも、子育てや子供に関する行事やイベントは、当たり前のようにママさんが対象として考えられています。育児はママが主体、男性はサポートする人という見方がまだまだあること、それが男性育児の壁になっているように感じています。
このブログを書くきっかけとしても、もっと男性育児への理解が進み、育児参加するパパさんが増え、それを受け入れる社会に少しでも近づいてほしいという願いからです。
最後になりますが、本ブログを読んで頂いた皆様、どうもありがとうございます。育児休職については様々なご意見があるかとは思いますが、あたりまえのようにパパも育児休職をとり、それによって自己成長を感じられるような、そんな社会になれば素晴らしいなと思っています。
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