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読書 尾崎世界観さんの「転の声」

久しぶりに本についての話題です。

尾崎世界観さんの「転の声」
読んでみました。

尾崎世界観さんというと
バンド「クリープハイプ」のヴォーカルを
されていらっしゃいます。

小説も書くことが出来るのは
とても素敵な才能ですね。


それで今回の転の声では、
バンドのヴォーカルを務める主人公「以内右手」が
自らの喉の不調によって、バンドの活動に不安を感じ、
音楽ライブのチケット転売が今以上に市民権を得ている
社会の中で、カリスマ転売ヤーに出会い、
その人物にすがりついていく様子が描かれています。


やはり表現を仕事にする人というのは、
自分の表現が評価されるのか、
ファンが付くのかどうなのか
一度ついたファンが離れて行ってしまわないか、
世間の評価が直結するお仕事ですよね。

自分の価値を高めるためには
適正価格で売られている以上に
音楽ライブのチケットが売れてほしい。
そうすると自分の活動に価値を感じる。

一種の毒みたいなもので、
一度体験してしまうとやめられない。

次はもっと上を求めてしまう。
どんどん過激になって、
自分がやろうと思っていたものと
かけ離れていく。

バランスをとるって難しいなと思いました。

心情が揺れ動く姿が凄くリアルでした。

今回の転の声を作り上げるまでに
3年かかったそうです。

クリープハイプの活動などもありますが、
それだけ時間がかかって出来上がったこの作品は、
最初から最後まで熱量が高いです!

初めて尾崎世界観さんの小説に触れる人も
すぐに惹きつけられるはずです。

是非読んでみてください!

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