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ダークサイドのすゝめ

ようこそ、暗黒面の世界へ。

ストレス社会で日々奮闘する社会人、育児で疲れているご夫婦、コロナで暗い未来を想像している学生。生きていく中でツラいと思う時、苦難に直面した時、あなたはどう対処するだろうか。

苦難を乗り切ることができる人と、押しつぶされる人の違いは何なのか。この記事ではスターウォーズの暗黒面と照らし合わせて、その違いについて考察する。お時間少々頂きたい。

1. 暗黒面は異端

最初に申し上げておきたいのが、これから勧めるダークサイドは社会の多数ではなくごく一部しかいない「異端」であるということ。暗黒面に入りたい人は、まず自分が異端になる覚悟が必要である。鋼の錬金術師で登場するキンブリーのセリフにこういう言葉がある:

あんな形式ばったもの、自分が異端であることを理解していれば常人のフリをしてパスできます。

これが苦難を乗り切れる人間になるための第一ステップとなる。欲望と憎悪が渦巻く資本主義の世界で、表裏のない誠実な人間と「常人のフリ」ができる異端、どちらが精神的に強いか。あなたが誠実だと思っている人も、「常人のフリ」をしているだけかもしれない。表と裏を意識することは、自分と向き合う第一歩でもあり、自分を客観視するきっかけにもなる。

例えばムカつく上司/親戚/クラスメイトがいた場合。あなたはどうするか。1. 避ける
2. 対立する
3. 表向きの顔を作り話を合わせ裏で陰口を言う

一番楽なのは1、一番エネルギーを使うが自分を通すなら2だろう。だが暗黒面に落ちたいなら正解は3である。スターウォーズではダース・シディアス(パルパティーン)が体現している。社会でも上手に立ち回っている人間は3を選んでいるというのが、よくよく観察するとわかる。

異端となり、常人のフリをする。それが暗黒面への入り口である。

2. 暗黒面には力が必要

次にダークサイドの特徴として、常人よりも「力」を持っているという点がある。現代社会で言う「力」は、林修先生の言葉を借りると「問題解決能力」という言葉に変換できる。最近だとドラゴン桜でこんなセリフがあった:

クソみたいな1円にもなんねぇプライド抱えて、社会の闇に消えそうな馬鹿なガキでも、受験に成功すれば一流大学に入れる。人生仕切り直すことはできるんだ。

ドラゴン桜の勉強法は、ドラマではあまり触れられないが決して褒められた勉強法ではない。中高3年間真面目に教科書通り勉強して常に試験で100点取るのが大人達が子供に押し付ける「理想」であり、正しい姿、ジェダイなのである。東大専科は「受験に受かるためだけ」の最短ルートを走る、「ズルい」勉強法で東大に合格していく暗黒面の物語だ。だが、これこそが苦難を乗り切るために最も重要なステップとも言える。

社会に出たら問題・トラブルは山積みである。自営業の店が大赤字になったり、子供が思い通りに成長しなかったり、システム不具合でクレーム殺到したり、コロナのワクチン供給が間に合わなかったり。そういう時に、真面目に全ての問題を解消しようとするのか。最短ルートで最低限の最優先なことに集中するか。

後者こそ「問題解決能力」と呼ばれる、学校では教えてもらえない力である。スターウォーズでも、暗黒面の人々はジェダイが使えない力を駆使して戦闘を優位に進めるシーンが多い。ではこの力をどう身につければ良いか。

3. 暗黒面は型を破る

「守破離」という言葉をご存知だろうか。武道などで教わった型を守り、破り、離れることで一人前になるという考え方である。

苦難に押しつぶされる人達というのは、型を守るところで止まっている人が実に多い。子育てでも、育児本の通りやろうとして自分を追い込む人は多く散見される。だが型を守っているだけでは苦難は乗り切れない。型を自分流にアレンジし、そこから離れて自分の型を生み出す。そこまでしてようやく、苦難に立ち向かうことができる。

ジェダイは兎角「掟」を作り、守ることで秩序を保てると妄信し滅びた。掟を破ることは暗黒面への入り口である、というのがジェダイの言い分だが、ならば「守破離」はまさしくダークサイドへ入門する手順と言える。自分流にアレンジした手法・スキルで問題解決の最短ルートをずる賢く走る。これこそ、表立って語られることのないダークサイドの実態である。

おわりに

以上でダークサイド入門の導入は終わりである。問題解決能力の身につけ方として、「ツアーでない長期海外旅行を少人数で完遂する」や「飲食業界でのアルバイト」というのも推奨したい。思わぬトラブルの多い二つなので、暗黒面に落ちた人達と接する機会を持てるだろう。

「常に冷静でいろ」などとジェダイまがいな事は言わない。怒りに支配されても良い。泣いても良い。力を手に入れ、異端であれ。

May the force be with you


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