可愛い子には…失敗させろ
Sara Blakelyって方、日本ではどれくらいの人が彼女のことを知ってるんだろう?
北米に25年も住んでいる私でも、今年まで知らなかったので、起業しようとする人や自己啓発に興味のある人、業界にいる人じゃなかったら、知らないのかな、やっぱり?
いろんな「有名人」のインタビューを観て、感銘を受けたものも数えきれないほどあるけれど、この方の成功の秘訣というか、生き方、自分のあり方がステキすぎて、強く印象に残っている。
まず、彼女はインタビュー中始終ニコニコしていて、それでいて、ものすごい優しい話し方をしていて、「まっ、億万長者なら、そんな余裕があって当たり前」って思うかもしれないけど、彼女の場合、なんか違うものを感じた。
偽りのない、本当の彼女がいたからだと思う。
それは、彼女のインスタでも確認できた。
彼女のフィードを下へスクロールしていた私の指が止まった。
「えっ!?」
思わず目を見開いてしまった。
「これ、彼女?同一人物?」
そのポストをクリックしてみる。
すると、ノーメイクで髪の毛も結構ボッサなとても自然体のおばさんがヴァンの中で歌を歌っていて、彼女の後ろでは幼い4人の子供がシートを踏ん反り返ったりして遊んでいるシーンだった。
少しして、バックのスライディングドアが開き、「下りる時間だよ。」という彼女の声が聞こえて、ベビーシッターらしい若い女の子が画面に見えて、彼女が朝、子供達をベビーシッターに預けるところだったらしいことがわかった。
目が何度も瞬いてしまった私だったけれど、この人、「少しも偽らない人だ」、そう思った。
(そして、メイクはやっぱりすごい!と改めてメイクのパワーに一礼。私も怠けずに、出かける時はちゃんとメイクしなきゃ!笑)
何よりも、テレビや雑誌に出ていて、業界で彼女のことを知らない人はいないほどの起業家が、26.5万人のフォロワーを持つソーシャルメディアでありのままの自分でいられることに絶句(良い意味で)。
この人は尊敬に値する人だ。素敵すぎるぅ〜!
あんなに知名度のある人でも、自分を失うことなく、偽ることなく自分らしくいられるのは、簡単なことではないはず。
芯の強い人、長所も短所も全部自分だと抵抗なく受け止められる人じゃなかったら、自分らしくいることはできないのではないかと思う。
成功も、失敗も、全て受け入れ、それらの経験から得たものをバネとして次の挑戦に向かう、彼女はそうしてきた。
その裏には、「失敗しても大丈夫」どころか、「失敗しなきゃ!」という考え方が小さい頃からインプットされているという事実がある。
彼女曰く、小さい頃、ダイニングテーブルを囲っての家族の夕食は、彼女の父が「その日失敗したことがあるかどうか」をチェックする時間だったそうだ。
失敗したことをシェアすると、Saraの父は、「よし、よくやった。」と褒め、失敗したことがなかった時は、がっかりしたらしい。
「そうして育てられたので、失敗することに抵抗がなかった。」とSaraは言っていた。そして、失敗が怖くなかったSaraは、やりたいと思うことはどんどんやってみた。例え、周りが無理だと思うようなことでも。
「失敗してもどうってことない。次に挑戦できることを見つければいいから。」
私は、今までの自分の子育てを思い返してみた。「ヘリコプターマザー」までは行っていないと思うし、子供の失敗を拒む訳ではないけど、でもやはり子供達ができるだけスムーズに歩めるように「道を敷いてきた」ことは否定できない。
「こうすれば、うまくいくよ」
「こうしたら失敗するから、しないように」
的なアドバイスを常日頃言ってきた。
失敗する我が子を見るのも辛いし、かわいそうだから。
我が子が可愛いゆえにしてきたことだけど、実は子供のためになっていなかったんだね。
「失敗して当たり前。失敗は日常生活の一部分」
Saraの父は、分かってた。
子供が失敗しないように障害物を取り除いてあげるよりも、失敗に立ち向かえるように育てることの方が、本当に子供のためになるって。
「可愛い子には、失敗させろ」
この一言を頭にしっかり叩き込んで、今日もこの母は口をつぐむ。
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