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チーム/グループ指導における視野

今日一日のスケジュール
AM:高校野球チーム指導
PM:大学野球チーム指導
夜  :工房(@九段下ジム)での個人会員指導


我々の指導形態は、1対1のパーソナル指導ではなく、1,2名(指導者側)対複数名の集団指導を基本としています。
チーム指導においては、競技やチームの人数規模、WTルームのキャパシティによりますが、1コマ10名〜20名程度、多くても30名程度を一斉に指導し、工房においても、個人会員の指導とは言え、1コマ当たり少なくとも2,3人〜12名程度を対象に指導にあたっています。

また、対象により、同じ内容を複数のラックで進める場合もあれば、異なる内容を同時進行的に実施する場合もあります。

いずれの場合においても、局面局面では1対1の指導になることもありますが、基本的には指導者1人が複数をチェックするような形態をとっています。

さて、そのような指導形態において、
第一に心がけることは、怪我や事故を防ぐことです。
特に、バーベルやダンベルを主に扱うフリーウェイトのトレーニングにおいては、自体重だけのトレーニングやマシントレーニングに比べ、そのリスクは高い傾向にあります。

そのため、初期段階において、適切な器具を取り扱い方や、正しいフォームの習得、適切なサポート方法などを導入指導、あるいは一斉講習します。
そして、プログラムのインストールが終わると、その後は観察・チェックに回る時間が多くなります。

その際に、どのような視点・視界で選手のトレーニングを観るかというのが、今回のテーマです。

まず、ポジショニングです。
必ずWTルーム全体、及び全選手が一斉に視界に入る数カ所の位置を適宜移動し、様々な角度から観察するようにします。

次に、見方です。
基本的には、周辺視野で、主に器具を扱っている選手の動きを追います。
その際に、ポイントになるのが、予知・予見しながら観るということです。

まずは、フォームが正しいかどうかを瞬時に観察したら、あとは不注意から起こるであろうあらゆるエラーがないかどうかという視点で観ていきます。

具体的に列記すると以下の通りです。
⚫︎潰れる可能性があるかどうか。
⚫︎サポートの必要がありそうな場合、適切にサポートできるか。
⚫︎補助者のポジショニングや姿勢、手の位置などが適切か。
⚫︎ラックに戻す際、片側だけ落ちそうにならないか。
⚫︎ダンベルを扱っているような場合は、フォームのバランスやダンベルを置く際の周辺状況を確認
⚫︎プレートの付け替えをしている場面を見たら、片側だけ一気に外して、バーベルをひっくり返さないか。
⚫︎Jumpする際の着地する環境はどうか など
挙げればキリがないですが、常に上記のようなことを頭の片隅に入れながら、観ているわけです。

そして、時に選手個々の細かなフォームチェックや実演、1対1の面談・相談をすることもあります。
そのような時も、視界の片隅に周りの選手を置いたり、時には鏡越しに見たりすることもあります。
そのようにしながら、常に全体に目配せをするというのが、チーム/グループ指導における鉄則であり、コツだと思っています。

もちろん、指導者・選手の双方が、どれだけ気をつけていても、ギックリ腰や不意に背中を痛めたりのような怪我や、バーベルをひっくり返したり、プレートを足元に落としたりするような事故もたまに起こり得ます。

しかしながら、可能な限りそういったことを起こさせないようにすることが、我々の仕事の大切な一部なのです。

JPFストレングス工房
鬼頭 祐介

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