マガジンのカバー画像

詩集『よすけ』

33
書いた詩をまとめています。見たもの、思ったこと、聞いたこと、そういうものを拙い言葉で綴る。
運営しているクリエイター

2023年3月の記事一覧

〈自由詩〉「  」

〈自由詩〉「  」

 自分が何をしなくても
 誰かがつくった道がある

 自分が言葉にしなくても
 誰かが紡いだものがすでにある

 僕の代わりはいくらでもいる
 すぐに取って代わられる
 僕は代わりになるのかい

 君がいなくても
 世界はまわる、歯車は重なる

 壁の隙間を埋めるように
 白紙に色をつけるように
 君は笑う

 時計の針を戻しても
 自分が置き去りにされるから

 ただ明日を待つ
 ただ息をしてい

もっとみる