札幌の大学生と教育のアレコレを真剣に対話してみた。@ひむとしまの部屋
昨晩、2回目となる「ひむとしまの部屋」を開催しました!
ひむとしまの部屋って?
先月、ひっそりと始めた大学生向けのしゃべり場、「ひむとしまの部屋」。引き続き、札幌のコワーキングスペースDRIVEでひっそりやっています。
毎度、会場を使わせてくれているDRIVEの皆さんには、大感謝です。
当日は、参加した大学生が最近悩んでいること・考えていること・気になっていることをシェアして、それについて、みんなの個人的見解を話し合う、それだけです。テーマは教育に関わるものが、大半です。
ひむとぼくは、できるだけ参加者の皆さんのテーマに対して、「分からない」「時と場合による」で逃げずに、極力スタンスを取ります。
このとき、僕らは健気で安全でチャレンジングな対話を心がけています。
あえて、相手の頭の中・心の中に少し踏み込んみます。
だけど、相手が大切にしていることは、大切にします。
たまに、あえて議論を巻き起こす投げかけをします。
普段の環境から離れて、主体的な"フォロワー"になって、自分を見つめ直すことができる場と言えるかもしれません。
悩みから離れて、だれかと一緒に考える場が必要だって思っている人にはピッタリの場になっています。
「そういう場が、いま必要な大学生に、届きますように。」そう願って、この場を始めました。
そんな昨日の場の様子を、少しだけ共有させて頂きます!
ひむとしまって誰?
一応、ひむとしまと、昨日参加してくれた「やま」の自己紹介も載せておきます!昨日は、残念ながら、仕事の用事でひむは不参加でした…!
当日は、大学も学年もバラバラな、6名の大学生が参加してくれました!
じっくり話すにはとってもちょうどいい人数でした。
参加してくれたみなさん、ありがとうございました!
今月のおもしろシゴト
「教育に関わるシゴト」、学生時代にはイメージがつきにくいと、僕は思っています。
「学校以外での教育へのかかわり方」という話はよく出ますが、そういうシゴトをしているプレイヤーの数はまだまだ少ないです。そして、正直そのシゴトは楽じゃないです。
そして、物理的に外に出る機会が少ない昨今、そういった人たちと出会う機会もまた、少なくなってしまっています。
表層の美しいロマンの話だけでなく、生活などのソロバンも含めた深くまで話せる場所となると、おそらくほとんど無いでしょう。
学校の先生も、本当にいろんな人たちがいることを、多くの学生は知らないと思っています。自分たちの出会ってきた学校・先生だけを見て、「学校はダメだ」と言っていいのでしょうか?僕は、そうは思いません。
だからこそ、僕らの会社や、ひむのNPOが関わってきた1か月のシゴトの中で、おもしろかった内容・気付きを毎月、最高の熱量で話していきます。教育に関わる大人たちが、本気で面白いと思ったシゴトやヒトを、楽しく語る場を作ります。
このINPUTの時間は、同世代同士の対話と同じくらい意義・価値があると思っています。
やまの、おもしろシゴト
やまからは、(一財)地域・教育魅力化プラットフォームの皆さんと実施している未来の教室事業についてお話しました。
あしたの寺子屋では、一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォーム様からの委託を受け、経産省の「未来の教室」実証事業として採択された「旅する学校 みらいハイスクール」に取り組んでいます。
簡単に言うと、国内留学(地域みらい留学)を導入している高校に通っている高校生が、より多様な学びを、多様な仲間たちと一緒に受けられるようにする仕組みの実証実験です。
・同じテーマ、同じ熱量で、探求活動をしたいと思っていた地域の高校生が、他校の高校生と一緒に探究し、単位を取得できる
・他地域の生徒やフィールドと関わるからこそ、高校生たちが自分の価値観を見直すことができるような枠組みをつくる
・広域通信制高校と連携して、オンラインで単位取得&互換する
「なんで、そんなことができるの?いつから実現するの?」
「国内留学って何?地域みらい留学、初めて知った!」
などといった質問やコメントが参加者から寄せられました。
高校の在り方が大きく変わっていきそうな日本最先端の事例を、大学生にも共有できたのは良かったなぁ、と思っています!
しまの、おもしろシゴト
僕からは、士幌中央中学校で「道の駅×中学校」の郷土愛に関する授業の様子を大学生に共有させてもらいました。
士幌町の道の駅で進めている「中学校×遊休スペース活用」のプロジェクトや、「高校生×商品開発」のプロジェクトなど、地域と連携して起こす教育活動を見てきた様子を話したところ・・・
「どうして道の駅の方が教育に関われるの?」
「そういうのができるのは、どういう時なの?他の町ではできないの?」
などといった質問やコメントが参加者から寄せられました。
役場も、学校も、地域の大人も、だれかだけでなく、多くのプレイヤーが、同じ方向を見て本気になっている地域に、大学生と一緒にリアルで訪れたいなぁと、僕も思いました。
今月の気になるテーマ
今月、参加者と出し合った「今月の気になるテーマ」はこちら。
たくさん話したのですが、一部を抜粋してハイライトします。
結局、教育って何か?
この超本質的な問いに対して、当社の中で最近よく話す、「社会へのメガネを増やすこと」というキーワードを出させてもらって、議論を深めました。
僕自身は、認識・知識は(教師などから)与えられるものだという、本質主義的な考え方ではなく、人の認識や知識はだれか(客体)に教えられるものではなく、自らの中(主体)の中で構成されるというものだという思想を持っています。(構成主義)
だからこそ、人の社会に対する認識や知識(メガネ)を生徒の中に増やすきっかけをつくることこそが「教育」だと、僕の中では考えています。
構成主義をもっと勉強したい人は、こちらの書籍がおすすめだと思います。
もちろん、まだまだ議論は尽きません。
社会人になったあとの学びって?
「社会人になってから、学びを止める友人が多かった」という、やま。
大学生からは、こんなコメントが。
「どうして学びを止める人たちが多いんですか・・・?」
「いつまでも楽しそうに学んでいるおじいちゃんが憧れだった。」
「自分はまだ社会人になっていないからわからない。でも、周りが何と言おうと、やりたいことをやり続けられるようにしていきたい。」
こんなコメントを聞きながら、僕自身は、このテーマへの自分の回答にすごく悩みました。やまちゃんの言うことも分かる一方で、完璧に同意しきれない自分もいたからです。
そして、こんな答えをしました。
最近、学びを止めている人のことも理解できるようになってきたし、むしろそういう人たちからも、「学びたい」と思うようになってきた。
自分は、最大効率で、最大スピードで、欲しいモノだけを手にする自分から、変わりたいと思っているのだと思う。
そして、自分とまったく人生の優先順位や生き方が全く違う人たちから、自分はもっといろんなことを学ぶべきだという考えに変わってきているのかもしれない。
ん~、いまだに、スッと腑に落ちてはいないです。笑
いや、この発言を本気で思っていると認めるのは結構難しいのです。笑
これは、ある種のキレイゴトだから。
「自分と違う人から学びたい」「多様性のある組織こそが重要」とか言いながら、結局は同じような特性の人で群れているだけ、といった状況はよくあります。ちなみに僕も、いまだにこういう環境に安心感を得ます。
だからこそ、スッと腑に落ちていない。
だけど、少なくとも、コンサル時代のすべてがロジックで全ての無駄と余白を排除した学びではなく、自分の予想外の気づきや思いがけない出会いからの学びを増やしていきたいと考えているんだと思います。このあたりを、来月までに言語化していきたいと思います。
ん~、議論は尽きません。
こんな感じでモヤモヤとそれぞれの考えがゆらめきながら終わるのが、「ひむとしまの部屋」です。それでも面白いと思ってくれた人だけが、来てくれればうれしいです。笑
次回のお知らせ
次回は、12/15(水) 18:30-20:30@DRIVEです!
ぜひ、気になった大学生の方はご参加くださいね~!
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